ずっと気になっていたけれど表紙がちょっと不気味だったので…ホラー？かと思ってた。子供の頃真夜中の冒険に出かけたり、特別な友だちやタイムトラベルに憧れた。私が憧れた世界があった。なぜこの本に子供の頃出会わなかったんだ、もっとワクワクできただろうに。 ただこの本にはもう一つの物語があった。出てくる邸宅のモデルは作者が育った家だそう。もう人手に渡ってしまった家が本の中に再現されている。失ったものは返ってこないかもしれないけれど本の中なら残る。今の方が理解できている気がするので今読めてよかったのかもしれない。

ダーク家とペンハロウ家の長老ベッキーおばが亡くなった。後に残された古ぼけた水差しは何やら非常に価値のあるものらしい…。みんな喉から手が出るほど欲しい…。その水差しを巡って運命が交錯する。欲しいのは本当に水差しなのか？それよりも大切なものがあるのでは？モンゴメリは群像劇の描写も巧みで溺れジョンとか月の男とかあだ名も面白い。何年もの仲違いが水差しがきっかけで解けていく様が痛快。ベッキーおばが草葉の陰から笑っているような気がする。プリンスエドワード島では60年間離婚は1組だけだったとか。（実際はもっとあったそう

夢があっても翼を折られて諦めて家庭に入った女性は多かっただろうな。それが世間的には幸せと言われることだから。美咲側にも落ち度はあると思う。結婚相手が窮地の時に自分だけ好きなことをする気にはなれないな。しかし和範もモラハラ気質ありなので結婚前に気づいてよかった。今度こそ佳太と上手くいってほしいな。茂木さんと瑠衣のことはどうなったのか気になる。そしてなんと言ってもこの作品の素晴らしいところは解説なのだ。かつての教え子をモデルに本を書くなんて素晴らしいことあります⁉︎

ずっと気になっていたけれど表紙がちょっと不気味だったので…ホラー？かと思ってた。子供の頃真夜中の冒険に出かけたり、特別な友だちやタイムトラベルに憧れた。私が憧れた世界があった。なぜこの本に子供の頃出会わなかったんだ、もっとワクワクできただろうに。 ただこの本にはもう一つの物語があった。出てくる邸宅のモデルは作者が育った家だそう。もう人手に渡ってしまった家が本の中に再現されている。失ったものは返ってこないかもしれないけれど本の中なら残る。今の方が理解できている気がするので今読めてよかったのかもしれない。