この本が最も優れていたのは問いの設定である。つまりタイトルの「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」。これは私の中で顕在化、表面化していなかったが、言われてみればたしかに！と納得してしまうような問いであった。しかし内容については痒いところに手が届かないと感じる部分も。例えば、「本は読めなくてもインターネットができるのはなぜか？」という箇所は、ネット的・パズドラ的な「情報」にはノイズがない、知識にはノイズがあると対比的に論じていたがあまり腑に落ちなかった。最後の提言も個人的には響かなかった。

この本が最も優れていたのは問いの設定である。つまりタイトルの「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」。これは私の中で顕在化、表面化していなかったが、言われてみればたしかに！と納得してしまうような問いであった。しかし内容については痒いところに手が届かないと感じる部分も。例えば、「本は読めなくてもインターネットができるのはなぜか？」という箇所は、ネット的・パズドラ的な「情報」にはノイズがない、知識にはノイズがあると対比的に論じていたがあまり腑に落ちなかった。最後の提言も個人的には響かなかった。

文献調査に役立つサイトの紹介、フィールドワーク時のメモの取り方から文字起こしのやり方まで基本に忠実にまとめてくれている。

24年初頭から始めた盆栽。歴史的変遷を知りたいと思い読んだ。盆栽に対して感じていた漠然とした思いが余すところなく語られていてよかった。盆栽とは、鉢の上に一つの世界を生み出していくこと。生きた樹木を相手に時間をかけて形を作っていくということ。樹木と人間とのコミュニケーション。人間の力を超えた存在。自然への畏怖。永遠の未完成がそこにある。