自分に思い当たる節があり過ぎて、読んでいて背筋が凍るような感覚がした。 どうしてスマートフォンにのめり込んではならないのかを、精神学的、心理学的、そして歴史的な観点とあらゆる方向性から教えてくれる。万能と言ったらあらしない。 読むのを躊躇っている人には、とにかく読んで悪寒を走らせて欲しい。

自分は別に同性愛者でも何でもないんだけれども、人にあんまり言いたくない趣味だったり性癖みたいな物とかはあるから、主人公の葛藤にはある程度着いて行けた。 もしかしたら、他の読者にもそう言う方がいらっしゃっるのかもしれない。 「ここまではいかないけど、実は俺も──」と共感出来る作品を生み出せる人って、やっぱり凄いんだなぁ。

この本を読んだからと言って、明日から何かが劇的に変わるわけでもないけれども、少なくとも「俺は俺なりに頑張ってみるか」と思うために背中を押してくれた作品だった。 これを読んだ今の自分が高校生で本当に良かったと思う。

ただの感動小説じゃなかった……。 どんどん文章に漢字が増えていくと「おお！」と何だか嬉しくなったし、減っていくにつれて凄く悲しくなった。 内容の酷さもそうだけれど、文体だけでこれだけ切なくなるのはこの本だけかもしれない。

自分に思い当たる節があり過ぎて、読んでいて背筋が凍るような感覚がした。 どうしてスマートフォンにのめり込んではならないのかを、精神学的、心理学的、そして歴史的な観点とあらゆる方向性から教えてくれる。万能と言ったらあらしない。 読むのを躊躇っている人には、とにかく読んで悪寒を走らせて欲しい。

「どうせライトノベルだからなぁ」と思っていたら、歴史小説としてあまりにも凄い作品だった。 至る所に張られた伏線を一気に回収していく過程や、徐々に徐々に変わっていく電報の意味など、見所満載。 騙されたと思って読んで欲しい。

定期的にやって来る全く違う文体の詩が、此方側を決して飽きさせない。 全体的に凄く人間味だとか愛だとかを感じる、泥臭い文章で良かった。