がん闘病記としても良き読み物だった。キャンサーフリーになった後の気持ちも正直に書かれていて良かった。怖がるのも気にしないのも人それぞれだけれど、誰かがどう感じているのかを知ることだけで勇気が持てるってことあるね。にしても、両乳房とリンパ3つ切除しても入院なし日帰りってやっぱり凄すぎる…
京の中でもやたらと引越してるのだけど、面倒臭いという感覚はなかったのだろうか…?硯の墨が凍ってるのでっ、って家の中寒すぎ! 本を借りるのにいちいち歌を詠むのも不思議だ。本当にそんなにいちいち歌を詠むのか。この人だからそうなのか?普通に「貸して?」と一言言える文化じゃないのかしら…面倒臭いな、笑。
実際に韓国から養子としてヨーロッパに行き育った人を数人知っているが、どの人も非常にプライド高く、直径1メートルしかない山の上で力みながら立っているみたいな感じの人達ばかりで、アジア人がヨーロッパで白人の養子として育っていく過程には差別や偏見があってしんどく鎧を纏うような強さを見せつけないと生きづらいのかなと思っていたけど、この本を読んで色々と彼らが抱えていたかもしれないものについて考えてしまった。
「盆栽」は日本が舞台だからか、ものすごくアジア的なムシムシした湿気みがある。「眼瞼下垂」「ブラインド越しに」どちらもフランス映画っぽい。このまま映画で見ても違和感ない。
言葉が自分達を救ってくれると信じるトリーナ。政治に関心を持たなかったら、いつか政治に支配されることになると言うエーリヒ。行動を起こす2人にさえ現実は容赦ない。それでも前を向いて歩いていくだけと言うのは、諦念ではなく強い意志なのだ。この村にとどまると決めることと同じように。
何が起きたかということのルポ的な羅列ではなく、その間に存在する様々な感情が漂っていて、小説を読む醍醐味に浸れ夢中であっという間に読んだ。訳者あとがきに紹介されていた他作もとても面白そうだったので翻訳されて欲しい。
日本人が人に親切にするのは愛からではなく情からというのも大いに納得。情だから時に負な状況に陥っても仕方ないけどやらなきゃ……ってなるんだな。人の目を気にするってのも。海外での生活では外国人の対応がいい加減と往々にして日本人は感じてしまうが、そのいい加減さ故に逆に周りを気にせずリラックスできるのだよね。
がん闘病記としても良き読み物だった。キャンサーフリーになった後の気持ちも正直に書かれていて良かった。怖がるのも気にしないのも人それぞれだけれど、誰かがどう感じているのかを知ることだけで勇気が持てるってことあるね。にしても、両乳房とリンパ3つ切除しても入院なし日帰りってやっぱり凄すぎる…
十二月の窓辺 パワハラが酷すぎてどんよりしてしまうのだが、それでもアサオカが自分とは全く違う理由で酷い目にあっているのだと気づいた時に、やっぱり違う考え方ができるようになって、ほんの少しだけ目の前が開けるというのが同じだな。開けた世界が輝くばかりの未来ではないにしても。
主に海外文学読み。
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日本人が人に親切にするのは愛からではなく情からというのも大いに納得。情だから時に負な状況に陥っても仕方ないけどやらなきゃ……ってなるんだな。人の目を気にするってのも。海外での生活では外国人の対応がいい加減と往々にして日本人は感じてしまうが、そのいい加減さ故に逆に周りを気にせずリラックスできるのだよね。