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2024年5月の読書メーターまとめ

小鳥遊 和
読んだ本
9
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感想・レビュー
8
ナイス
25ナイス

2024年5月に読んだ本
9

2024年5月のお気に入られ登録
1

  • 壱萬弐仟縁

2024年5月にナイスが最も多かった感想・レビュー

小鳥遊 和
帯に「希望絶望どちらの大陸になるのか」と書かれているが、記述には「絶望」の側面ばかりが目立つ。世界は同時代を共有しながらも地域毎に異なる時間が流れている、というのはポスト・モダンの言説だが、今のアフリカはまるで日本の平安時代末「末法の世」のようだ。地域ごとに暴力支配を行う武士団が群雄割拠し、庶民は戦乱の中で逃げまどっている。この先、応仁の乱、戦国時代を経てようやく統一軍政下の「太平の世」(民主主義はまだ先のことだ)が訪れるのかもしれない。そんな時代に置かれた諸社会のルポルタージュを読まされている気がした。
が「ナイス!」と言っています。

2024年5月の感想・レビュー一覧
8

小鳥遊 和
本書のすべては197頁に掲げられた「中国、韓国、サブサハラアフリカの生産年齢人口比」のグラフだ。中国と韓国では1970年代初頭の生産年齢人口比約56%が2010年には約73%に上昇しているが、サブサハラアフリカでは約53%からずっと停滞し2020年でも55%までしか上昇していない。これでは人口ボーナスは発生しない。原因は、アフリカの出生率が高止まりし平均年齢が10歳代と低すぎるためだという。アフリカは「世界でもっとも生産年齢層比が低い」ままなのだ。
が「ナイス!」と言っています。
小鳥遊 和
帯に「希望絶望どちらの大陸になるのか」と書かれているが、記述には「絶望」の側面ばかりが目立つ。世界は同時代を共有しながらも地域毎に異なる時間が流れている、というのはポスト・モダンの言説だが、今のアフリカはまるで日本の平安時代末「末法の世」のようだ。地域ごとに暴力支配を行う武士団が群雄割拠し、庶民は戦乱の中で逃げまどっている。この先、応仁の乱、戦国時代を経てようやく統一軍政下の「太平の世」(民主主義はまだ先のことだ)が訪れるのかもしれない。そんな時代に置かれた諸社会のルポルタージュを読まされている気がした。
が「ナイス!」と言っています。
小鳥遊 和
【特集】では、鈴木宣弘の『文藝春秋』2023年4月号掲載「日本の食が危ない!」に対する昆吉則(編集部)による検証と、山下一仁(キャノングローバル戦略研)の「10の感想」が読める。親切なことに「農業ビジネス」に無料会員登録すればpdf版をダウンロードして読める。まず昆から。鈴木の「遺伝子組み換え作物」「ゲノム編集食品」「肥育ホルモン剤」「ポストハーベスト」等すべてが危険だとの説への反論は専門的すぎるので読み飛ばす。肝心の「有事における日本の食料自給率」に関する反論を見よう。(続く)
小鳥遊 和
2024/05/28 11:45

ただし昆の批判には、「『鶏のヒナは100%近く海外依存』は不正確で、『ヒナの親の大部分は海外依存、採卵用の鶏のヒナの親の96%以上は海外依存』が正しい」と重箱の隅をつつくものがある。また「『核の冬』による食料生産の減少と物流停止による2年後の餓死者は、世界2.55億人、約3割の7200万人が日本人との推定は、貿易が一切ない場合の推計で、貿易が行われる場合『世界で最初に飢えるのは日本』ではなくノルウェー(人口の30.6%が餓死)で、日本人は1人も餓死しない」等、前提条件を覆した反論も見られる。(続く)

小鳥遊 和
2024/05/28 11:46

山下の「感想」はより冷静で客観的だ。鈴木は「国民が生存するためには、いくら食料が必要なのか、根本的な点に全く触れていない。どれだけ必要かがわからないのに、どれだけの農業予算とどのような政策が必要なのか、検討できるのだろうか?」との疑問には首肯できた。

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小鳥遊 和
日本企業のアフリカとの/でのビジネスを推進する著者が、23問の「アフリカ・ファクトフルネス」を我々につきつける。興味深い内容にあふれている。ただし基本は「アフリカ諸国は見過ごせないビジネスパートナーですよ。年間に中国人100万人、韓国人18000人が訪れているのに日本人が7500人だけなのはもったいないですよ」という論調なので、眉に唾が必要な気がしてくる。『人口革命 アフリカ化する人類』の「アフリカでは人口ボーナスによる経済発展は起きない」との懐疑論や『アフリカ 人類の未来を握る大陸』もあわせて読みたい。
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小鳥遊 和
草花の手軽な図鑑を探したが、良いのがない。とりあえず本書を、偶然私が散歩道や庭で見かけた草花が分かり易く示してあったので購入した。387種と少な目だが、1000種の本よりも私には(あくまで偶然)合う。照りのない紙質なので写真が若干見えにくいが、解説文が興味深い。類書と同様、花の咲く季節で分類し、似た花の見分け方も示す。ついでに、季節毎に咲く樹の花もすこしだけ紹介してある。品種とページ数を増やして500、600としても、漏れる草花は漏れるのだろう。
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小鳥遊 和
樹木を、葉の形状と付き方、落葉するかで辞典のように引いて特定できる工夫がされている。辞書のように本の木口を指でなぞると葉の分類順に種が並ぶ仕掛けだ。持ち運べる大きさなのがとても良い。他のレビューに書かれているとおり、掲載種が約360種と少ないのが残念だ。この大きさで掲載種数=ページ数が1.5倍~2倍あったら散歩の友になっただろう。
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小鳥遊 和
散歩道を歩いていて、花・木・草について絶望的に無知であると自覚。そこで図鑑を探したが良いのがない。網羅的な、それこそ牧野植物図鑑みたいなのはたしかにすばらしいのだが分厚すぎる。樹木については、本書がとりあえず大人が入門書として学ぶに適切な内容・分量と見た。樹木の構造や、科別に分類された代表的な種を写真で示す。持ち歩ける大きさではない。類書が樹に咲く花の季節で分類するのに対し、木の姿や葉からわかる本書が気に入った。草花の類書も欲しいが、本書姉妹篇『新・雑草博士入門』は旧版の子供向け感が色濃く残り物足りない。
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小鳥遊 和
中長期的な「予測」に関わる良書を何冊か読み、ふと気づくと書店に「2024年予想本」的なコーナーがある。そこで手に取ったのが本書だが、だいぶ期待と違う内容だった。それも当然で、「2024年日本のビジネス環境を生き抜く上で見落としてはならない知識」を正月休みにさっさと仕入れるための本にすぎなかった。これはこれで、「資産運用コンサルタント」たちの頭の中身がどれだけ薄っぺらいかを知っておくのには役立った。書籍としては『これからの日本の論点2024 日経大予測』のほうが読み応えがあった。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2023/12/30(158日経過)
記録初日
2022/09/25(619日経過)
読んだ本
50冊(1日平均0.08冊)
読んだページ
13490ページ(1日平均21ページ)
感想・レビュー
46件(投稿率92.0%)
本棚
0棚
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