読書メーター KADOKAWA Group

2024年5月の読書メーターまとめ

ひで
読んだ本
9
読んだページ
3287ページ
感想・レビュー
8
ナイス
41ナイス

2024年5月に読んだ本
9

2024年5月にナイスが最も多かった感想・レビュー

ひで
ネタバレ学生時代に衝撃を受けたものを再読。相変わらずめちゃくちゃ面白かった。このドン詰まり感が良い。最後、絶望して生死を迷ってる時に畳み掛けるように来る最後のメッセージ。不幸なことが得てして連鎖する現実の残酷さを描いてるのもうまいと思う。起きたことをそのまま受け入れることができる主人公が、全部上手くいった世界線を見て自分の無能さに嫌気がさしたり、またノゾミへの愛が実は自己愛だったと分かり、唯一の気晴らしの兄への憎悪も同族嫌悪だと気づいたり、プライドがズタズタにされる。全部分かるわーってなりました。
が「ナイス!」と言っています。

2024年5月の感想・レビュー一覧
8

ひで
読後の自分の解釈を以下書こうと思います。キリスト教全盛が終わり、信仰から個人主義へと移行すると社会から切り離されて個人になる。こうして個別主義を賛美して社会を否定するとニヒリズム的になってしまう危険性がある。人は社会と切り離せないので、社会から切り離された個人が再び社会と絆を持とうとする必要があり、その方法として“行動する良心”を挙げている。絶対的な答などないので、自分が正しいと信じて(自己確信)、善を行う。自分の行いは絶対的に正しいとは限らないため、他人から批判をくらうこともある。
ひで
2024/05/26 18:37

この時良心と対立する他者(客観)と弁証法的な止揚を行うことで、良心は絶対知(主観と客観の合一化)へと近づく。この時に、弁証を図るために、言葉が必要となる。(自分の気持ちを正直に語る。)ここで個人的に思ったのが、対立する他者がある程度分別ないとこれは不可能ではないかということ。弁証には対話が不可欠だが、例えば行動する良心に不満を持った他者が、対話を放棄し、怒鳴ったり武力行使されたら成立しなくなる。社会には対話できない人が沢山いるので、絶対知に向かう道のりは遠そうだなと思った。文体が合わないのか読みづらさあり

が「ナイス!」と言っています。
ひで
ものすごく面白かった。しかし面白かったといって、理解しているわけではない。人には説明できない。とても重要なことをサラッと書いてしまっているので、適当に読み進めていると、話が飛躍しすぎていて着いていけないという状況が多々あった。ラカンの使う単語の意味をきちんと理解した上で読むことが必須である。弁証法が話に何度も挙げられており、ヘーゲル入門書を早く読まねばという気持ちになった。再読し、理解を深めていきたい。
ひで
非常に面白かったです。シニフィアン、シニフィエの意味を理解したくて読んだのですが、それだけでなくこの本から沢山のことを学べた気がします。この本の第九、十講はソシュールの考えを元に著者の意見を述べてるのですが、そこが面白かった。ヒトが他の動物と比べて異なるのは、言語の習得により非実質的な幻想を信じるようになったことです。これにより未来や過去といった抽象的な事を想像できるようになったし、生理的欲求に加えて欲望(快楽)も生まれた。この過剰さから錯乱して、ホモサピエンスからホモデメンスに堕してないかって最近思う。
ひで
2024/05/19 17:52

再読必須。一周だと誤解している箇所もあると思うし、単語に対する理解もまだ浅い。

が「ナイス!」と言っています。
ひで
事前知識がある程度必要だと思いました。まず前半キーワードとしてシニフィアンが出てくるが、この単語の意味を理解していないため、前半は全然理解できてないと思う。必要な語彙が足りてなかった。後半の眼差しについての話は、なんとか理解でき(誤謬もあると思うが)面白かった。五感は欲望が現象したもので、視覚について詳しく話していて、視覚は視認の欲望があるというニュアンスの内容は興味深かった。一読では拾いきれない、また定着も全然出来てないので再読の必要あり
が「ナイス!」と言っています。
ひで
ネタバレ学生時代に衝撃を受けたものを再読。相変わらずめちゃくちゃ面白かった。このドン詰まり感が良い。最後、絶望して生死を迷ってる時に畳み掛けるように来る最後のメッセージ。不幸なことが得てして連鎖する現実の残酷さを描いてるのもうまいと思う。起きたことをそのまま受け入れることができる主人公が、全部上手くいった世界線を見て自分の無能さに嫌気がさしたり、またノゾミへの愛が実は自己愛だったと分かり、唯一の気晴らしの兄への憎悪も同族嫌悪だと気づいたり、プライドがズタズタにされる。全部分かるわーってなりました。
が「ナイス!」と言っています。
ひで
ネタバレ面白かったです。著者の本を読むのはこれが3作品目ですが、一貫してショーペンハウワー的な厭世観で、個人主義の憂鬱を書いている。今作品では欲望を極限まで希釈され、ある種解脱に近い領域までいったネオヒューマンのダニエル25が、まだ人間だった頃のダニエル1の自伝を俯瞰で観察している。ダニエル25は感覚が希薄になって絶望こそしないが、ただ生きているだけの状態になってて、いよいよ無だなと思いました。有限の人生のうちに虚構を信じ続けるのもある意味幸福かなと思いました。ダニエル1は愛という虚構を信じようとして苦しんだが
が「ナイス!」と言っています。
ひで
ネタバレとても面白かったです。私の人生で絶対に読むべきだった本に入るでしょう。システムを嫌う、夢想家のゼロとリアリストのトウジがタッグを組み、国家規模のシステムの破壊を目指す話。(弱肉強食の狩猟採集民族にまで戻す。)セリフなど文の節々に強いエネルギーを感じ、琴線に触れるようなパンチラインが多かった。素直で嘘がないからだろう。ゼロの才能の限界を感じ、絶望してる感じは凄く共感したし、また諦念しシステムに隷従した委員長が弱肉強食によって、狩猟社に淘汰されてしまったのは、同情してしまった。下巻も楽しみだ。
が「ナイス!」と言っています。
ひで
ネタバレハーモニーで著書の名前が出てきて興味が湧いて読みました。面白かった。いわゆるディストピア小説で、生きる目的を幸せの追求に社会が全振りした結果、俯瞰(野人ジョン視点)で見るとアート(芸術)のない不気味な世界に見えるという話。ジョンの都度シェイクスピアの引用を会話に使ってる様は、歌詞の一節に喰らってる自分と重ね合わせて勝手に親近感を抱いてました。また体格の差異で劣等感を抱いて孤独に苦しむバーナードにも共感しました。(ジョンのおかげで女の子からモテて、急にイキったりするのも人間だなと思いました笑)
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2024/03/14(94日経過)
記録初日
2024/02/29(108日経過)
読んだ本
25冊(1日平均0.23冊)
読んだページ
8372ページ(1日平均77ページ)
感想・レビュー
24件(投稿率96.0%)
本棚
0棚
自己紹介

自分の感想文がいかに稚拙であるかをメタ認知し、またその質を向上させるために始めました。

読書メーターの
読書管理アプリ
日々の読書量を簡単に記録・管理できるアプリ版読書メーターです。
新たな本との出会いや読書仲間とのつながりが、読書をもっと楽しくします。
App StoreからダウンロードGogle Playで手に入れよう