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2024年4月の読書メーターまとめ

海猫兄弟
読んだ本
31
読んだページ
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感想・レビュー
19
ナイス
309ナイス

2024年4月に読んだ本
31

2024年4月のお気に入り登録
7

  • Kircheis
  • デブ猫は美しい timão
  • ビイーン
  • fujimi243
  • オスカー
  • ヴェネツィア
  • ナルピーチ

2024年4月のお気に入られ登録
4

  • Kircheis
  • デブ猫は美しい timão
  • ビイーン
  • ヴェネツィア

2024年4月にナイスが最も多かった感想・レビュー

海猫兄弟
初めは主人公成瀬がロボットの様にタスクをこなしていく少女に見えて違和感を覚えたが、他人の行動から心情を鑑みるところもあり安心した。島崎との関係性は、ある時はホームズとワトソンのようであり、またある時はオードリーの春日と若林に見えたり、何だかとってもなんごんだ。二人のこれからのさらなる飛躍に期待。
が「ナイス!」と言っています。

2024年4月にナイスが最も多かったつぶやき

海猫兄弟

散歩の途中でイソヒヨドリのオスを見かけました

散歩の途中でイソヒヨドリのオスを見かけました
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2024年4月の感想・レビュー一覧
19

海猫兄弟
宇宙の話からジャンケンの確率まで物理学や数学を用い22の疑問を平易に展開して行く。MITの分析によるトロッコ問題では、救える人の数よりも合法的行動をする人を優先するのが東洋クラスター。ここで日本に1番近い傾向を示したのがマカオとカンボジア。社会的地位の高さ、女性と若者の命が優先される南洋クラスター。事態への介入を避け成り行きに任せる西洋クラスター。例外もありフランス、チェコ、ハンガリー、トルコは南洋、ベトナム、スリランカ、バングラデシュ、ブラジル、イラク、シリアが西洋、イラン、サウジは東洋。なんだか面白い
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海猫兄弟
小説家として世に出る前の著者が7年間を過ごした逗子の小さなホテルが舞台の自伝的エッセー。高度成長期、急速に発展する世の中から取り残され焦る「わたし」を、家族の様に見守る支配人と従業員達の交流が綴られる。やさぐれて荒んだ日々を送る氏を、かろうじて社会と繋ぎ止めていた物がホテルであり、文学だったのだろう。文章を切り売りする生活を止め、小説家へとシフトして行くその心情と葛藤が丁寧に語られている。
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海猫兄弟
午前3時30分、降り続く雨の中4人を乗せたハイビームのシトロエンDSはハブルターニュ郊外の道を時速120キロで弾丸のように直進する。やがて研ぎ澄まされ完全に解放されたケインの神経はランナーズ・ハイ的境地に至る。役者が揃い物語が動き出すこの瞬間が最高だ。それにしてもこの作者は余韻の残し方が抜群に上手い。濡れた身体を乾かす為ヒーターを全開にし蒸し風呂状態となった車内では、会話もなく各々が柔らかなシートに沈み込んでいる。この緊張と安らぎ。序盤の関係性は逃亡と戦いを通じ徐々に変化し最後に弾ける。なんというラスト。
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海猫兄弟
ネタバレ追う者と追われる者の視点が交互に現れる。しかし辻褄の合わないことだらけで、何を読んでいるのか見失ってしまう。混沌と不条理。もしや夢オチなのでは、と疑うもこれは作中タヴァナーの分析により否定されてしまう。自分が存在しない世界に飛ばされたタヴァナーは、アリスの死後唐突に元の世界に戻って来る。これこそが物語の核心となるのだが、そこに第3の視点が隠されていたということだ。アリスの兄警察本部長のバックマンは上昇志向の強い男で、妹の死を出世の道具として策を巡らすのだが…孤独を恐れるタヴァナーがあまりに哀しすぎる。
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海猫兄弟
ネタバレショービズ界に生きる2匹のワンコと映画通のコヨーテが繰り広げる抱腹絶倒の冒険物語。ママ、大変、うちにコヨーテがいるよ!コートーニーが叫ぶと同時にタイトルバッグが脳裏のスクリーンに大写しになった。シェパードとコヨーテがハリウッドの内幕をべらべら喋ってユダヤ人をディスるのは最高にいかしてる。だけどこれ子供向けに書いた本なのに大丈夫かとちょっと心配になる。典型的なアッパーミドル4人家族の中で、人畜無害と思われたママが1番の切れ者でバディとの間で目に見えない攻防を繰り広げるところは唸るしかない、犬だけに。
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海猫兄弟
ネタバレ筒井康隆の知識は映画「時をかける少女」の原作者というのみ。しかもタイトルをモサドと勘違いしたままスパイ小説だと思い読み始めた。パン屋のバイトが国際的陰謀に巻き込まれる事もなく哲学論に突入したところで間違いに気づいた。なぜそこまで引っ張られたのかと云うと物語の導入から転換、会話、全てが淀みなく滑らかに進んだからだ。伏線を張っては直ぐに回収して見せ、刑事の動作を詳細に描写した直後には余韻を与える間もなく心情を語るなど、全く食えないオヤジである。本の帯には「我が最高傑作」とあったが次は初期作品でも読んでみたい。
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海猫兄弟
ネタバレ疑似餌に飛びついて釣り上げられた魚の気分を味わった。古書店主なんてタイトルを堂々と名乗られたならそら食いつく。ほぼ完璧なフランス語を操るヒューゴーが些細な訛りで外国人だとバレる下りは普通カウボーイブーツ見て気づくし、拳銃自殺も警察は硝煙反応検査しないのかな?会話から「クソ」の二文字を削ったらあと20頁は短縮できる。作者憧れのテキサス男を肥大化させ投影した主人公がパリの街を徘徊するラブロマンス。カフェで偶然知り合ったパリジェンヌとワインを飲んでベッドに入り翌朝コーヒーを飲む。これを何度も読まされる。長かった
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海猫兄弟
実家にあったサントラのジャケットには陽のあたるレストランが写っていて、ティファニーのことは長い間レストランだと思いこんでいた。カポーティはこれまで冷血しか読んだことがなく今回全く違った印象を受け驚いた。村上春樹氏の絶妙な訳も読みやすく、ニューヨークの片隅でもがくポールとホリーの不思議な連帯感が深まって行く様がとても自然に感じられた。そこにあるのはシニカルな笑い、明るくて、哀しくて、乾いた、カポーティワールドだった。冴えわたる人物描写にはただ感嘆しかなくヘップバーンの入り込む余地はこれっぽっちもなかった。
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海猫兄弟
ネタバレ時系列に沿って進むストーリーは流れのままにサクサクと読み進められる。また歯切れの良い文体でディテールを積み上げて行く手法は臨場感満載で引き込まれる。気になる点としては要所要所に出てくるご都合主義。廻田三佐がみすみす部下の自殺を見逃してしまう所やヘリが墜落、大破したのに富樫博士と弓削博士が無傷でビルに避難している所など。それにしては不釣り合いな宗教的暗喩も目立つが、劇画チックな展開は一旦忘れ最後までエンタメとして気軽に楽しむ作品。
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海猫兄弟
作中には1960年代のファッション、カクテル、料理、人名、などの固有名詞が次々に飛び出してくる。何気なく読んでいたらぼやけた輪郭のまま進行してしまい、巻き戻して意味を調べては情景を思い浮かべ次の頁へと読み進めた。グロリアとわたしの関係にはウォシャウスキー兄弟のバウンドのカップルにも似た危うさが伺え、2人の間で繰り広げられるジリジリとした心理戦が1つの見所となっている。時々ドン引きするような残虐シーンも出てくるが、基本チンピラの内輪もめなので話の広がりはそんなにない。スタイリッシュで暴力的なノワールの小品。
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海猫兄弟
第18回大藪春彦賞受賞の本書はその評価に違わぬ怒涛の展開でベルリンの壁崩壊その日に向け突っ走る。内気で日和見主義の眞山が、音楽を通じて広がる人間関係により徐々に行動的な人間に変容していく成長物語。荘厳なクラシック音楽が流れる甘酸っぱい青春譜、それが急変する時代の流れに乗り右に左に一気に転がり出す。ドレスデンからライプツィヒ、ブダペスト、ミュンヘン、と中欧をスパイ小説さながらに移動しながらクリスタの為に全力を尽くす眞山の姿が眩しい。物語全体を覆う灰色のベールの向こうには東ドイツの人々の確かな生活があった。
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海猫兄弟
ドイツ人作家の書いた日米架空戦記。どちらかに偏ることなく俯瞰的な視点で描かれているのが良い。アラスカ山中にパラシュート降下した日本の特殊部隊はアッツ島の基地に向け定時打電を行う必要があり、この縛りにより日本側の無双とはならない。一方の米国側も構成員の多くが一匹狼のプロフェッショナルハンターなので極限状況で統制の効かないところがある。トラッキング技術を駆使した見ごたえのある攻防、半年に及ぶ戦闘にはやがて厳冬のアラスカを生き抜くサバイバル要素が加わり混沌を極める。これは映画化して大スクリーンで鑑賞してみたい。
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海猫兄弟
昭和31年、著者は編集者と地元の案内人を連れ車でほこり舞い上がる田舎道をガタゴトと旅するのだ。宿で文献を下調べした後実地見聞よろしく寺社や城趾を巡るのだが、道中で交わす地元民との会話が何とも可笑しい。ズケズケとした物言いと忌憚のない人物評は、ともすれば嫌味な人間に写りそうなものだがそうはならない。そこら辺にいる酒好き、釣り好き、旅好きのおっちゃんと言っては失礼か。モータリゼーション前の在りし日の日本の姿が映し出されておりとても興味深かった。
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海猫兄弟
ネタバレ氷男を読みながら何故だかアルプス山中で発見されたミイラ、アイスマンを連想していた。5千年の時を経て現代に蘇ったアイスマンはその時空の隔たりを埋めるべくいつも本を読んでいたのでは?それでも、かつて自分が生きた時代が恋しくて一人の女性を伴い旅立った、などと妄想は広がるばかり。七つの短編に共通しているのは漠然とした恐怖のようなもの。子供時代の原体験や胸の奥に閉じ込めていた不安が、ある時ひょっこり顔を出し心の中に染み出していく恐怖。平穏な日常生活がちょいと目を離したすきに両手の間からこぼれ落ちていく無常観など。
が「ナイス!」と言っています。
海猫兄弟
初めは主人公成瀬がロボットの様にタスクをこなしていく少女に見えて違和感を覚えたが、他人の行動から心情を鑑みるところもあり安心した。島崎との関係性は、ある時はホームズとワトソンのようであり、またある時はオードリーの春日と若林に見えたり、何だかとってもなんごんだ。二人のこれからのさらなる飛躍に期待。
が「ナイス!」と言っています。
海猫兄弟
ホラー要素を含んだサスペンス物と思い読み進めるも叔父の弟が登場したあたりから怪しくなり、何だかムーアを舞台とした昼メロを見ている気分になった。荒涼とした自然描写がしつこく繰り返され、作者のこの地に対する思い入れはもう十分すぎる程伝わったがそれだけ。英国版時代劇かな。
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海猫兄弟
三匹荒野を行くを彷彿とさせる序盤からグイグイと引き込まれあっという間の読了。人間にとっては深刻な問題もアルフィー目線では枝葉末節に過ぎず、素直になれない住人に代わって一肌脱ぐか!その侠気に惚れてしまう。
が「ナイス!」と言っています。
海猫兄弟
名前と表紙だけは何度も目にして知っていたのに未読だった作家の一人。フィリップ・マーロウとはまた一味違った私立探偵なれどすべてが地味でそこまで話題とならないのも頷ける。インディアナポリスと言われても日本人としてはインディ500マイルレースの街という漠然とした印象しか持たない。そんな街で融通の効かない頑固一徹親父が娘を巻込み思いもかけず巨悪の闇を暴く王道ストーリー。それを巧みなプロットで引っ張るところに面白さはあるのだが、やはり読み手を選ぶのは致し方ない感じ。一週間かけての読了でした。
が「ナイス!」と言っています。
海猫兄弟
ネタバレコージーミステリーにあまり馴染みはなかったもののこれは楽しめた。移り住んだ他国の土地で一人健気に頑張る嫌味のない主人公の人柄は応援せずにいられない。そんな余所者である主人公と対立する閉鎖的な村社会。ドロドロとした愛憎渦巻く人間関係を縦軸に、ブルターニュの豊かな自然と美味しい料理の数々を横軸とし、物語に誘われるまま料理を準備し、海岸を散歩し、隣人と触れ合い、事件に巻き込まれる。爽やかな読後感とともに潮風が通り抜ける岬で一休み。これは次作も必読。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2024/03/18(65日経過)
記録初日
2023/10/22(213日経過)
読んだ本
54冊(1日平均0.25冊)
読んだページ
19517ページ(1日平均91ページ)
感想・レビュー
41件(投稿率75.9%)
本棚
9棚
性別
血液型
O型
外部サイト
自己紹介

最近やっと生活が落ち着いて来たのでぼちぼち読書趣味を再開しました。海外ミステリー中心にハードボイルド、紀行文、ドキュメンタリー、エッセイ、SF、ホラー、などが好みです。みなさんよろしく。

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