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2024年4月の読書メーターまとめ

加瀬しもん
読んだ本
4
読んだページ
1831ページ
感想・レビュー
4
ナイス
74ナイス

2024年4月に読んだ本
4

2024年4月のお気に入り登録
7

  • ななし
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  • kawauso
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2024年4月のお気に入られ登録
5

  • ななし
  • へてろせら
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2024年4月にナイスが最も多かった感想・レビュー

加瀬しもん
人類や社会に愛想が尽きそうになったときは心を落ち着けるために本書を読み返す。コタールのように弱虫な自分はランベールの決断に憧れ、永遠に適切な言葉を探し続けるグランに共感し、敗北してもなおペストと対峙するリウーと聖人になろうとするタルーの高潔さに涙を流す。おまけにリウーとタルーの友情にときめく。わたしは連帯という希望を心の片隅に置いて生きる。「世間に存在する悪は、ほとんど常に無知に由来するものであり、善き意志も、豊かな知識がなければ、悪意と同じくらい多くの被害を与えることがありうる。」この言葉、肝に銘じる。
が「ナイス!」と言っています。

2024年4月にナイスが最も多かったつぶやき

加瀬しもん

いつも通る道に折れた桜の小枝が落ちていたので家に連れ帰り水を与えたら蕾がふわっと開きました。小さな桜、愛らしいです。

いつも通る道に折れた桜の小枝が落ちていたので家に連れ帰り水を与えたら蕾がふわっと開きました。小さな桜、愛らしいです。
こちょうのユメ
2024/04/08 19:57

こんにちは。侘びの美ですね。

加瀬しもん
2024/04/08 20:03

>こちょうのユメ様 こんにちは。コメントありがとうございます。侘びの美!確かにそうですね。桜に似合う器があってラッキーでした。

が「ナイス!」と言っています。

2024年4月の感想・レビュー一覧
4

加瀬しもん
ネタバレ一体何を読んでしまったんだ、と頭を抱えた。頁のそこかしこから血と骨と臓物と死が溢れ出る。19章からの怒涛の展開に息をするのを忘れた。こんなにも血塗られた世界ではホールデン判事の言葉(戦争は神だ)が異様な説得力をもって響く。少年だけが判事に面と向かって、お前なんか怖くない、お前なんか何ものでもない、と言う。判事が手懐けることも畏れさせることもできなかった唯一の魂が少年だった。そうだとしたら判事が成長した少年を抱擁でもって(恐らく)殺したことの意味は何なんだろう?敗北?誰の?とにかく面白かった。
が「ナイス!」と言っています。
加瀬しもん
凄まじかった。古巣を奪われた一人の若者が放浪の末に楽園に辿り着くも禁忌を犯して追放される物語。あまりに孤独、あまりに無情。青春小説というよりはどこか神話のようだった。ジョン・グレイディが旅路の果てに得た「世界の心臓は恐ろしい犠牲を払って脈打っているのであり世界の苦悩と美は互いにさまざまな形で平衡を保ちながら関連し合っているのであって、このようなすさまじい欠陥のなかでさまざまな生き物の血が究極的には一輪の花の幻影を得るために流されるのかもしれなかった」という結論がこの物語の全てのように思う。
加瀬しもん
2024/04/11 07:49

>kazi様 めっちゃ良かったです!最初は物語の前半と後半の落差にあ然としました。ジョン・グレイディなりの世界の真理に到達するまでの物語だとも思いました。『越境』も楽しみです。『ブラッド・メディリアン』読了次第、読みますね。

kazi
2024/04/11 22:50

ブラッドメリディアンも凄まじい作品ですよね。感想楽しみにお待ちしています。コメント返してくれてありがとう🙂

が「ナイス!」と言っています。
加瀬しもん
コーマック・マッカーシーの冷徹さ、好きです。死にかけのメキシコ人に末期の水を与えに戻る――ルウェリン・モスのその決断が招いたものがアントン・シュガーという厄災だったという、このどうしようもなさ。人生には、厳密には、逃げ場がないのだと思い知らされる。一体何から逃れられないのかといえばそれは自分の選択の結果と自分には制御不可能な世界から。だからモスは逃亡の末に死に、シュガーは交通事故に遭う。容赦のない割に、読了後、案外と晴れやかさを覚えるのは、ベル保安官の存在と彼の独白があるからだと思う。
加瀬しもん
2024/04/07 19:29

アントン・シュガーは交通事故に遭うあの場面までは、厄災の擬人化のようでもあるし、この世の理の外側にいる存在のようでもあるし、どことなく(邪悪な)神性すら感じさせるけれども、ラリッた若者達が乗る車に衝突された瞬間から、途端にただの人になりさがる。シュガーが命を奪ってきた人たちと同じ、ただの人に。そこがいいし、そこがミソだと思う。

が「ナイス!」と言っています。
加瀬しもん
人類や社会に愛想が尽きそうになったときは心を落ち着けるために本書を読み返す。コタールのように弱虫な自分はランベールの決断に憧れ、永遠に適切な言葉を探し続けるグランに共感し、敗北してもなおペストと対峙するリウーと聖人になろうとするタルーの高潔さに涙を流す。おまけにリウーとタルーの友情にときめく。わたしは連帯という希望を心の片隅に置いて生きる。「世間に存在する悪は、ほとんど常に無知に由来するものであり、善き意志も、豊かな知識がなければ、悪意と同じくらい多くの被害を与えることがありうる。」この言葉、肝に銘じる。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2024/04/06(49日経過)
記録初日
2024/04/01(54日経過)
読んだ本
6冊(1日平均0.11冊)
読んだページ
2791ページ(1日平均51ページ)
感想・レビュー
6件(投稿率100.0%)
本棚
3棚
性別
年齢
39歳
血液型
AB型
現住所
福井県
外部サイト
自己紹介

こんにちは。もっぱら翻訳文学を読みます。物語の結末はビターなものがいっとう好きです。

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