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2024年8月の読書メーターまとめ

外枠発走
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感想・レビュー
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2024年8月に読んだ本
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2024年8月にナイスが最も多かった感想・レビュー

外枠発走
文学賞受賞作。初めて読んだ作家さん。明治時代の北海道で、人里離れて暮らした猟師の半生を描いている。人間と動物、動物同士、人間同士、それらが混じり合ったもの、豊かな自然も絡んだ描写がとてもリアルだった。一分の隙もない。遅ればせながら、動物の生態に興味を持つきっかけになった。マイシートン動物記。次も動物が出てくる話を選ぼう。過去に自然人が滅んで行った様は、主人公熊爪の生き様そのものだったと思う。これを読むと、人間の感情ほど理解できないものはないと感じた。
が「ナイス!」と言っています。

2024年8月の感想・レビュー一覧
16

外枠発走
平城京造営から遷都までを描いた歴史小説。歴史に名高いが、教科書で多くは語られていない。藤原京に遷都してから日が浅い段階。当然反対派も多く、失敗は許されない。何もないところに都を築くことは、想像すればできないことはないが、この物語はわかりやすく描かいていた。建設機械のない時代。ただし、各地で土地開発をしていた、かの高僧行基の存在が大きかった。河道を変える場面は、技術者としてなかなかに魅力的なものだった。苦難が多すぎて、少し芝居がかっていた。著者は、資料の少なさを見事に補い、壮大かつ完成度の高い物語とした。
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外枠発走
シリーズ第3作目。4編をおさめた連作短編集。これまでと比べ、主人公森若さんの恋が進展したからか、少し毒気が抜けた印象。クリスマスツリーの話が最も印象的。サイドストーリー的な仕上げだが、主人公もきちんと活躍した。また、ミステリーとコメディがバランス良く融合していた。4話→2話→1話。シリーズの特徴でもある、小さな会社ならではの人間模様や経理担当とその他職員の心理戦が、今回も魅力的だった。森若さんの人生哲学が揺らぎ始めている。嵐を呼びそうな新人社員も登場した。次作もぜひとも読んでみたい。
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外枠発走
ネタバレ歴史上、哲学、思想がどのような役割を果たしてきたか、またそれを知ることで、哲学、思想に興味、関心が湧いてくる。そもそもこの分野は敷居が高いというか、苦手意識があった。確かに、決められたことに疑問を呈し、どうすればよいかを考え抜いた人々が世の中を変えてきた。題名と内容をリンクさせるのに、少し力がいったが、全体的にわかりやすく、興味深い一冊だった。著者の視点を取り入れて、各人の考えに再度触れてみたい。
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外枠発走
記憶障害になった彼女との恋愛模様。直前の記憶を留めておけない彼女に、献身的に寄り添う主人公。障害を理解しているようでも、気持ちが通わない事で衝突してしまう。お互いの気持ちが真摯なだけに、とてももどかしい。小さな事件を通して、また、周囲の理解もあり、二人の絆は強固なものになっていった。100ページほどで読みやすかった。話の本筋ではないが、彼女がパチンコ施設内でたい焼き屋を営む理屈を語る場面が、一番心に残ったかもしれない。終始優しい気持ちに包まれる印象的な物語。
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外枠発走
ネタバレ子供との接し方について書かれた本。人間の脳は、18歳ぐらいまで成長期にある。子供と過ごす時間が多い、親が子供への接し方を誤ると、子供との関係が悪化したり、不登校の原因にもなりうる。また、脳が未成熟なまま成人すると、その後の人生にも大きな影響を及ぼしてしまう。親として、大変衝撃的な内容だった。今のところ、子供は平穏無事に過ごしているようだが、この本で禁忌とされる行動や発言をしていた。子供の将来を担う重責が空回りを生んでいるようだ。脳の成長を意識し、阻害しないよう気を配りながら、共に生活したい。
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外枠発走
ミステリー短編集。6編が収められている。以前読んだ「同姓同名」のインパクトが強く、期待を込めて手にした。どんでん返しの巧みさはあった。また、視点や見方を変えることで、罪や罰の対象は、まさに題名のように入れ替わる。しかしながら、「同姓同名」ほど衝撃は受けなかった。一番最後の刑務官の話が、札幌刑務所の真実を含め、最も印象的だった。また、コンビニでの男女の出会いを描いた話は、最後まで真相が予測できなかった。他の作品も悪くないが、ホラーっぽい内容が多く、自分には受け付けにくいものだった。
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外枠発走
ネタバレ自分がどの程度実行力を有するか確認してみたい。そんな思いでこの本を手にした。著者の名前は聞いたことがあるし、テレビで見かけたこともある。紹介のあった実行力をつける試みは、思ったよりできていた。小さなことから手をつける、信念を持って物事に取り組むこと。もう少し徹底しなければならない。睡眠を十分に取るなど、基礎的なことができていない。あと募金をするなどして、自分の幸せのみを追求する姿勢は、極力改めなければならない。明日からのやる気をあげるには十分過ぎる内容だった。ビジネスマンに限らず、人類全てが学ぶべきもの。
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外枠発走
シリーズ第2弾。高校古典部のメンバーが、未完の映像作品の謎を解く。学園ミステリーに相応しく、登場人物のノリは軽いが、ミステリーにかかる部分は、隙のない仕上がりになっている。既存のミステリーが持つシリアスさとのギャップが印象的。文系特有のマニアックな部分について行けない場面もあったが、シリーズの特徴でもあり、好みの別れるところだろう。題名の意味も含め、そんなに多くないページ数で、読み応えのある物語を創り上げる著者の筆力に感心する。続編もぜひ読んでみたい。
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外枠発走
文学賞受賞作。読書中にこれまでのテイストの違いに気づき、調べたところ、著者のデビュー作だと知った。著者が人間のクズを魅力たっぷりに描くのが好きだが、この物語は違った。主人公は世捨て人だが、元警察官らしい芯の通った行動が魅力的だった。武器を持たず、捜査で培った勘を頼りに殺人事件の謎に迫る。2時間ドラマになりそうなありきたりな内容かもしれないが、なかなかに謎が重層的。最後まで気の抜けない展開でもあり、デビュー作ながらあっぱれだと関心した。最近の作品は読んでいて面白いが、この作品に比べると、やや荒削りな印象。
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外枠発走
ネタバレ元外交官の著者がまとめた、美術の歴史に関する本。日本の美術は、世界に比べ扱いが地味で、ビジネスの現場まで影響が及んでいる。幼少期の才能の有無で、以後の学びの機会を奪っている。自分も同様だったし、周囲も戒めなかった。美術は、長い間、六大宗教の庇護のもと、言語を解さない人々へも布教する手段として発展した。それぞれの宗教は、世界中で様々な歴史を辿った。宗教が交わることはないが、美術は融合した。近現代においては、宗教色が薄れた。この歳になって美術に傾注しようと思わないが、巻末のアドバイスは実行してみたい。
が「ナイス!」と言っています。
外枠発走
文学賞受賞作。初めて読んだ作家さん。明治時代の北海道で、人里離れて暮らした猟師の半生を描いている。人間と動物、動物同士、人間同士、それらが混じり合ったもの、豊かな自然も絡んだ描写がとてもリアルだった。一分の隙もない。遅ればせながら、動物の生態に興味を持つきっかけになった。マイシートン動物記。次も動物が出てくる話を選ぼう。過去に自然人が滅んで行った様は、主人公熊爪の生き様そのものだったと思う。これを読むと、人間の感情ほど理解できないものはないと感じた。
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外枠発走
ネタバレ師匠である立川談志との交流を描いたエッセイ。笑点は知っていても、創設したのが談志であることすら知らなかった。また、落語を聞きたくて、浅草演芸ホールまで行ったが、雰囲気にのまれて中に入る事ができなかった。志らく目線だが、談志師匠の奇天烈さに何度も吹き出しそうになった。世間を騒がせる印象しかなかったが、一流の有名人の多くが談志を慕っていた。難しいかもしれないが、談志師匠のような、自分に嘘をつかない人生を送りたい。落語の事がわかりやすく紹介されている。まだまだ敷居は高いが、誰でもいいから一度は聞いてみたい。
が「ナイス!」と言っています。
外枠発走
お気に入りの作家の本。少女誘拐事件を通して、マスコミのあり方を考えさせられた。一般的にはミステリーだと思う。ヒューマンドラマと取った自分には、フィクションが効きすぎて、あまり物語に引き込まれなかった。マスコミに関わる人々は、良識ある人々が多いだろうし、自分はマスコミから発信される情報なしでは、生きていけないと日々感じている。一部の人々の暴走がいただけない。作中にも登場するBPOがどの程度機能しているのだろうと思う。イケメン刑事が新米記者に語るサイレンの由縁、マスコミを処断する場面が、何とも印象的だった。
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外枠発走
ネタバレ元ジョッキーで調教師の蛯名正義さんの競馬に関するエッセイ。自分を含め競馬ファンには、読み応え十分の内容だと感じた。ジョッキー時代は、作中にもあるとおり、同期の武騎手の活躍が凄すぎて、注目度が低かった気がする。有力馬に乗ってにもかかわらず、思ったほど人気にならず、いい思いを何度もさせてもらった。エアジハード、マリアライト等々。競馬界は、人気、実力とも世界に追いついてきている。馬券の買い方指南の一面もあり、とても勉強になった。調教師は思ったほど儲からないようだが、競馬界の発展のため、今後も頑張ってほしい。
が「ナイス!」と言っています。
外枠発走
火怨の続編。アテルイの死から約80年たった、9世紀後半の北東北が舞台の歴史小説。感動こそは前作に及ばなかったが、史実に関する資料が少ないなかでも、しっかり味付けされた魅力たっぷりの物語だった。権力者に逆らいつつも、自分たちの権利を勝ち取った人々がいたことに驚いた。叙述的になりがちな歴史小説、自分はそれでも満足だが、著者の作品は、人間ドラマの入れ方が絶妙だと思う。そんな訳で、著者の蝦夷4部作は、全て読破したくなった。
が「ナイス!」と言っています。
外枠発走
シリーズ第9弾。主人公鮫島は、盗品を売りさばく市場の摘発に乗り出す。日本最大の暴力団と警察が手を組む展開は、いろいろな面で賛否両論あるだろうが、意外性があって良かった。頻発する外国人犯罪の対策としてはアリかもしれない。題名にインパクトがあり、やくざが女性を芯から愛する場面が印象的だった。これまで以上に銃器が登場する場面が多く、また、シリーズの顔と言える登場人物がいなくなり、ひと区切りの感が強い。警察小説なら、何度も処分を受ける鮫島の居場所は、とっくにないように思う。次作への疑問や期待がないまぜになった。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2012/01/20(4629日経過)
記録初日
2009/04/01(5653日経過)
読んだ本
921冊(1日平均0.16冊)
読んだページ
329521ページ(1日平均58ページ)
感想・レビュー
829件(投稿率90.0%)
本棚
4棚
性別
年齢
52歳
血液型
A型
現住所
岡山県
外部サイト
自己紹介

趣味を選ぶ基準は、歳を重ねても続けられるもの。そういう意味で読書は適していて、数ある趣味のなかでも、命尽きるまで楽しませてくれると思っています。
新たなやり甲斐を求めて、40代半ばで転職しました。思っていたより忙しく、読書量が減りました。今は仕事にも慣れ、また、オーディオブックとの出会いもあり、充実した読書生活が送れています。
読書メーターに登録した当初は、歴史小説、警察小説、ミステリーを中心に読んでいました。十年経った今は、なるべく多くの本をジャンルを問わず読んでいきたいと思っています。
好きな作家は、登録当初からそれほど変わっていません。魅力的な作品を書く作家が次々出てきているようですが、自分のなかの勢力図を塗り替えるには至っていません。
感想は、文章を書く機会が多いこともあり、なるべくそして記入欄いっぱい書きたいと思っています。あと、感想のメンテナンス(修正)をちょくちょくやっています。
最近、情報過多に嫌気がさし、どんな本が読もうか大変迷います。そんな時、タイムラインが非常に役立っています。ほかの読書家さんの投稿をみると、ああこんな作家さんがいたな、この作品、本屋さんで見かけたなとか。助かっています。

感動した作品:「隠蔽捜査」シリーズ、「火怨 北の耀星 アテルイ」、「ワイルドソウル」、「警官の血」、「火車」、「三体」シリーズなど

よろしくおねがいします。

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