ネタバレちょっと辛いけど最後には少しだけ光が見える短編集。年代も環境も様々な主人公たちの日常に、新しい出会いが少しだけ変化をもたらす。宇宙やアンモナイト、ハイエイタスといった理系の著者ならではの知識が詰まった良作揃い。

ネタバレ経営学の視点で人生を課題を乗り越えるヒントを与えるエッセイ。時々挟まれるダジャレによって軽い印象を受けるが、中身は至って論理的で学者らしい文章。 モノは考えようとも言えるがサクサク読み進められた。

ネタバレ税務調査も終わり今回は完全にサナコと太陽の結婚に向けたお話ばかり。仕事のほうは落ち着いており決算もつつがなく終了し波乱もない。いたって普通のラブコメのような展開。 太陽の実家の訪問、サナコの家族も全員登場し珍しいメンバーばかり。経理部のメンバーは最後の会社への報告の場面だけ。ただ最後のまゆのおまけエピソードは本領発揮と言った感じで、サナコとダイコクの組み合わせに不信を抱きながらも、サナコへの信頼が勝ち自分を納得させようとするところは、いつもの展開だった。

ネタバレ季節は巡り春から夏へ。一歩に部屋から出るようになり変化の兆しが見えたり、谷尻君が鎌倉のカフェの女の子に一目惚れしてサーファーになったりと、暖かくなるにつれ微笑ましい光景が増える。またエバは奥さんの妊娠をきっかけに結婚したが、早産で母子は危険な状態に。 みんなでお百度参りまでして無事を祈るドーミーの面々。ニチカとの思い出に浸りながら幸せな日々が続くかと思ったところで、あっさりと別れは訪れる。 会えなくなっただけで死んだわけではないという世之介の言葉通りに本人もなってしまった。分かってはいるがさびしい。

ネタバレ39歳、吉祥寺のはずれの下宿屋に彼女（妻）と暮らしながらカメラマンとして暮らしている世之介の日常。 ここに至るまで様々な出会いがありながら、天性の愛されキャラでここまでやってきた。 何気ない日常でありながら幸せそうに見える（本人もそう思っている）その情景になんだかほっとさせられる。気楽に読めて心を揺さぶられるような展開はないが安心できる作品。

ネタバレちょっと辛いけど最後には少しだけ光が見える短編集。年代も環境も様々な主人公たちの日常に、新しい出会いが少しだけ変化をもたらす。宇宙やアンモナイト、ハイエイタスといった理系の著者ならではの知識が詰まった良作揃い。

ネタバレ関西に住んでいるとなんとなく話は聞くが実体のイマイチ分からない街。同じ呼び名の新地と呼ばれるところが他にもありながら飛田だけは別物のようなイメージ。 その実体は調べようにも、のらりくらりとかわされてしまう手ごたえのない街。ヤクザが牛耳るわけではないが、様々な欲望が集まっておりえたいの知れない共同体とも言える。公明正大に賛同はできないが、飛田のおかげで生きていける人もいる。 廃れて行くのは時代の流れかも知れないが、男と女がいる限りなくなることはないのかも知れない。

ネタバレ偉い人ほど自分の失敗を認め、恥ずかしさを恐れずに笑いに変えるくらいの器の大きさが必要。 失敗をしたことがない人などいないのだから、どんどん話して笑話にできれば、気にしなくなる。 お笑い芸人のように話のネタがひとつ増えたくらいに思うのがちょうどいい。

ネタバレ知り合いに勧められた作品が見当たらず、比較とした紹介された旧作。アッシュベイビー以来の金原作品。 人には表と裏のような多面性があり、一方からの印象がすべてではなく自分も含めて、個々人により作られたイメージがある。どれが正しいわけでもなく、どれが間違っているわけでもなくすべてが真実なのだ。 異なる主人公をそれぞれ違う視点から描くことで印象が変わるだけでなくどちらも本当だと気づかせる。よく使われる手法ではあるが、ずらし方？がうまくそれぞれのキャラクターが明確に描写され、その内面に引き込まれた。