美化とかキャラ付けが激しいのだがそれでも通して読む楽しさみたいなものはやっぱり歴史小説のいいところだなあと。

職業もそうなんだけど語り口に個人が見えてよいなあ

短編中編との付き合い方がむずかしい。好みなのかな。

宇宙的無意味療法はこの壮大な世界における自分のちっぽけさを直視し受け入れるための招待状だ。4000週間という素晴らしい贈り物を堪能することは偉業を成し遂げることを意味しない。/人生をただのリハーサルのように過ごしてしまうのは容易い。

身銭を切ってる感じがあって読み応えある。

タイトルが最高潮というか。タイトルがうまい。

読むのが途中苦しくなった。リアルな経験の重みみたいなものがあるなあ。にちじょうのようでいて。

「だから頼むよ。他の誰かみたいになろうとなんてしないでくれ。」

チープないいわけ。

分厚さとの相関がわからん

どれだけ達観してるように振る舞ってみたところでやっぱり自分を中心においてしか世界を眺めることはできなくてわざわざ哀しみに暮れる姿なんか思い浮かべたくはないからいいほうへいいほうへ想像を膨らませていくうちにだんだんと本当に訪れるいつかみたいに錯覚し始めたって仕方ないじゃん。

どうしてだろう。それがさよならに聞こえて素直に頷くことができなかった。/あれからずっと朔のことを見てきた。隣にいることを許してくれたから。

教訓なんてないみたいな方が書き方としても好きかもしれない。

偉くもなくはなばなしくもない人生

語り口は違えど知らない世界のロジックがあっておもしろいなあ。

ふとこの時間を水飴みたいにみょんと引き延ばしてその中でゆっくりと休ませてあげたいような気持ちになった。いつの間にか自分の呼吸も陽の音に重なりだんだんとまぶたが重くなってくる。

教育的なむずかしさ

魅力を引きだすための事件なのかストーリーのための事件なのかみたいな

黄色いタンポポのような笑顔

美化とかキャラ付けが激しいのだがそれでも通して読む楽しさみたいなものはやっぱり歴史小説のいいところだなあと。

お人形遊び感もあってストーリーというより点の会話の方が楽しめる気もする。

気づかないふりしてさっさと背を向けたのは自分がいったいどんな表情をしているかわからなかったから。せっせとバスタオルなんか用意して幼稚な巣作りをしていた私と違ってうっちーはそういうことをする女の子じゃない。

書きわけが丁寧で素敵。

ちょいちょい挟まれるおふざけがいい味出してるなあと。

ここまでじっくり時間を描かれると新鮮なのかも。

読む前と読んだ後で印象まるで変わるなあ。

クレイジーなんだけど、そうであることを狭いコミュニティの中で誇っているようなくだらなさがあって。メタ視点的にもわかるなあと。

こだわりが見えてよい。

少年たちと少女たちは成長してもただお互いをぼんやり見つめ合うだけです。愛がこの地上からそっくり消えてしまったから。

犬と人間の関係は他のどんなものとも似ていない。近所の公園を犬を連れて散歩する人たちを見るたびに僕は胸が熱くなるのを抑えられない。この強くて愛情溢れる奇妙な繋がりがごく当たり前のようにそこにあることに。

ある有名な投資家は「やりたいこと」をまず10個書くそうです。そして10個を書き切ったらその中で上位の3つを「今すぐやるべきこと」にし残りの7つを「やらないこと」にします。ここで重要なのはやりたいことの中で「7つを捨てる」ということの方です。そうすることによって最重要事項である上位3つに集中できるからです。そこまで絞ってようやくやり遂げることができます。

私の両親は大学の児童文学サークルで出会い一緒になった。30歳で早逝した父は文学者を目指していた。母は父の死後も県内の児童文学研究会に身を置き作品を描き続けた。「いつか自分の作品集を出したい」と願っていたが40代半ばで自死した。本を出すのは両親の悲願でもあった。そこからもっとも遠い場所で商売をしていた私がそれを実現する。なんということだろう。これ以上の「よかった」は金輪際ありっこない。2023年7月10日

「わたしらしさってなんだろう。それは君がわたしに重ねていた幻の名前なんじゃないかな。」

みんな自分の綺麗な夢だけを詰め込んだ空箱を求めてる。

「どうしてそんなことを気にするの？」

思想はさておきわくわくしながら読める語りのうまさ。人と付き合うこと。それは嘘と付き合うこと。

Nとは何かを考えるだけでもミステリは成立するんだなあと。おもしろい設計。

オレたちは文字から育ってるからやっぱりいっぱい本を読んだやつが偉いとかいう価値観があるでしょ。そこらへんが違うんだよ。一枚の写真から物語を読み取って勝手に想像して面白かったりできるようになってるんだね。/まあ、オレとしては、背中を撮ったからもう肉体関係があるってことだよ/地球は温暖化してるっていうのに人間が体温をなくしてると思うな。他人と本気で関わるっていう経験を摘んでないんだよね。

変質を感じてよい。隠すようにさらっとまとめてるのがにくいというか。

好みがそれぞれあるよなあという。人によって。一方で共通が普通にあるのは教育のゆえか。