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2024年4月の読書メーターまとめ

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読んだ本
16
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4276ページ
感想・レビュー
16
ナイス
158ナイス

2024年4月に読んだ本
16

2024年4月にナイスが最も多かった感想・レビュー

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はじめての阿部智里。松本清張賞受賞作で、現在でも続く長期シリーズになっていますね。中華風ファンタジーは定番ジャンルですが、当時は近年ほどはライト文芸が活発ではなかったですし、いまほど隆盛ではなかったかもしれません。物語としてはたいへん意欲的なものを感じますが、詰め込み過ぎの感もありました。
が「ナイス!」と言っています。

2024年4月の感想・レビュー一覧
16

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三津田信三が7人の作家(本人含めて)に依頼を出して編纂したアンソロジー。なかなかおもしろかったですが、まえがきにあるような「最も怖い怪談」だったかどうかは難しいラインです。小説として面白く仕上げるか、怖さを前面に出すかで前者を選んでいる作品が多かった気がします。そのなかでいちばん淡々とした怖さがあったのが加門七海で、怖くはないけれどとにかく雰囲気の醸成が良い菊地秀行が好みでした。
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『ジャクソンひとり』の前日譚にあたる物語のようですが、前作を読んでいないと楽しめないわけでもなさそうですね。全体的に熱量の行き場に迷っていた感があった前作よりも内省的なお話になっています。ただ、わたしは復讐譚にもそれほど惹かれないので、連続で相性の悪いテーマの作品と当たってしまったのかもしれません。2作ともテーマに合わせて軽めに書いた印象が共通しているので、力作を書いてくれるまで待ってもいいかな、と思いました。
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著者の方は古代ローマ史を専門にしているとのことですが、趣味としての競馬の知識が豊富だったために書いた本のようです。たしかに筆致は安定していて強い過不足は感じられませんでした。近年あれこれで名前をよく聞く80~2000年代くらいの日本競馬の名馬の話も広く浅く語られているので、入門に最適な一冊かもしれません。
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はじめての安堂ホセ。服に仕込まれたQRコードから動画が見つかったことから始まる物語で、メインとなる主題としては人種差別で、そこにアイデンティティの問題が絡んでくるのですが、どうも生煮えなような……。問題意識は存在するけれど、それに対する思索が感じられませんでした。文章の軽やかさに由来するのかもしれません。
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霧舎巧のノンシリーズ……かと思ったらなんらかのつながりがあったっぽいミステリ長編。小説としては文章がこなれてなかったり、「特定の人物の言うことに何が何でも従う」キャラクターがミステリとしての鍵になっていたり、ぎくしゃくした部分が強かったです。真相はそれなりに腰砕けなところもあるのですが、そのあたりが見せたかったのだな、というずらし方もあり、見るべきものはありました。
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古処誠二の戦争小説、今作も近年多いビルマものになっています。ミステリ的なサプライズは求めず、心理小説の色が濃くなっていっている印象ですね。古処誠二が書くべきものを明確に見定めてからだいぶ長い時間が経っているので、たまにはそこから逸れた小説が読みたい気持ちもわずかにあります。
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はじめての阿部智里。松本清張賞受賞作で、現在でも続く長期シリーズになっていますね。中華風ファンタジーは定番ジャンルですが、当時は近年ほどはライト文芸が活発ではなかったですし、いまほど隆盛ではなかったかもしれません。物語としてはたいへん意欲的なものを感じますが、詰め込み過ぎの感もありました。
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井戸と日本古来の宗教感覚との関わりについて書かれた本。やっぱりこのシリーズはクセがありますね……。だんだん慣れてきましたが、やはりかなり偏っているな……と思いつつ読んでいました。人口がそこまで多くない古代では実用的な水資源は川から直接汲めばいいのはなんとなくわかりますし、神道が地下に対する特別な志向があったのも理解できますが、それをひたすら追求していくのは多少は疲労するものもあったかな。とはいえ、最後の章の様々な井戸の構造もあまりピンとはこなかったのですが……。
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環境保護のための活動がどんどん暴走していく様を描いたディストピア的な小説。いや、これはすごいな……。中盤までじわじわ嫌な雰囲気を小出しにしていきながら、それが後半になって噴火してしまうところはくらくらするものがありました。そこまで突飛な発想ですはないのですが、見せ方の見事さゆえなのでしょうね。劇薬みたいな物語でした。
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ホーンテッド・キャンパスのシリーズも気づいたらずいぶんと長くなっていて手が出しにくくなってきたので、こちらを読んでみました。後半に出てきたとあるキャラクターのエピソードではじめて「あ、これ続編だ……」と気づきました。できれば順番通りに読んだほうが良さそうです。本書は掛け値なしのクズ大学生三人組への復讐譚であり、強いサスペンスでさくさく読み進めましたが、ミステリとしての興趣はうすめでした。部分的に物語が反転する部分はありますが、どんでん返しやサプライズと呼ぶには弱いかな、という印象です。
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はじめての吉田類。酒場放浪記はほとんど見たことがないけれど、百低山は何回か見た感じ良さそうな番組でした。それはさておき、本書は吉田類の得意の居酒屋トークなのですが、思ったよりも文化的なところが強いというか、これを読んだら居酒屋に行きたくなる!という雰囲気の本ではないですね。居酒屋にもいろいろな楽しみ方があるものです。
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表題作は芥川賞時受賞作。併録の「屋上」とともに、社会からはじき出されたような孤独さを抱える人間が主役になっていますね。なんとなく90年代文学というのはそういうところがあったような気がします。両方とも幻想性のある展開ですが、認知症というまったく違うかたちで社会から外れてしまった老女とのこころのつながりを描いて暖かみのある表題作と、ノイローゼ的な崩壊に至ってしまう「屋上」で読み心地はだいぶ違っていました。
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1990年前後に雑誌で行われた対談を集めたもの。比較的分量が短く単刀直入にまとまっている「週刊ポスト」で行われたものが面白かったです。山藤章二との野球の(あるいはアンチ巨人の)話や、和田誠との日の丸トーク、野坂昭如のテレビ裏話が印象的でした。タイトルの「空論」はあとがきによると「実用的な次元を超えて悠々と閑雅の世界に遊ぶ言説」という意味だそうです。ここ10年くらいは、あちこちのメディアのプラクティカル化は進むばかりですし、こういう考えは大切ですね。
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石川博品はあまり近刊は読んでいなかったのですが、ずいぶんと老成した雰囲気になっていて、驚くというよりは自然の帰結なのかもしれません。物語の主題となる「冬」に関してはコロナ以外にも様々な文化に対する冬も示しているのかな、と思いましたが、読み進めていくに連れてやはりこれはコロナ禍に真っ正面から対峙するための小説だったのかな……と思い直しました。端正な文章で楽しめましたが、登場人物の高校生さえも老成しすぎていた感はありました。
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主に農村を舞台にした短編集。ひとくちにそう言っても様々な見せ方を用意していて、さすがに懐の深い作家ですね。奇想小説はわりに少なめで「嫁が飛んだ!」や表題作あたりが語りの妙もあって楽しかったです。珍しく舞台があまり田舎っぽくない「花籃閣炎上」が実はいちばん好きだったかもしれません。田舎に住んでいるから物語で田舎を見るのが苦手なのかもしれません……。
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タイトル通りのエビとカニの様々な特性を紹介する一冊。性転換するエビがいるとは聞いたことがあった気がしますが、いわゆる甘エビとして食用されているホッコクアカエビなんですね。へえ。数カ月かけて片道800kmを渡るエビもすごいですね。一列になって歩くそうです。ちょっとかわいいかもしれない……。おまけのような感じでおいしいカニやエビの選び方が書いてありますが、なかなか生きたままのエビカニを買う機会はないな……。でも新鮮なエビは食べたい。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2009/04/29(5482日経過)
記録初日
2009/04/28(5483日経過)
読んだ本
3673冊(1日平均0.67冊)
読んだページ
1081539ページ(1日平均197ページ)
感想・レビュー
3565件(投稿率97.1%)
本棚
0棚
血液型
O型
現住所
千葉県
外部サイト
自己紹介

 現在更新休止中な場末はてなダイアリーはこちら。主にアニメの感想です。
http://d.hatena.ne.jp/hirayama46/
  ぼちぼちとつぶやいているtwitterはこちら。よくわからないことばかり言っています。三人くらいにしかわかりえない冗談を言ったりします。でも、絡んでいただけると喜びます。
http://twitter.com/hirayama46

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http://booklog.jp/users/hirayama46/profile
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