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2024年4月の読書メーターまとめ

韓信
読んだ本
5
読んだページ
1788ページ
感想・レビュー
5
ナイス
10ナイス

2024年4月に読んだ本
5

2024年4月にナイスが最も多かった感想・レビュー

韓信
すべてのパッとしない大学生活を送っていた、そして何者かになろうとしていたワナビーだった大人たち(あるいはリアル大学生)は誰かしら共感するキャラが出てきそうな、童貞、左翼活動、映研、学生作家、優等生など多彩な冴えない大学生が主人公の連作青春小説。左翼の話の居た堪れなさはほんとにリアル。ほろ苦いし身に覚えがあって痛い描写もあるけど、最後には希望も用意する作者の優しさ(あるいは自身に対する救いか?)に心打たれる。そして飾り気のないことばの組み合わせで、斬新だけど的確な表現をする豊島ミホの職人芸も健在。
が「ナイス!」と言っています。

2024年4月の感想・レビュー一覧
5

韓信
戊辰戦争において、侠客や農民で構成される民兵部隊・衝撃隊(通称からす組)を組織してゲリラ戦を展開した細谷十太夫の戦いを活写する歴史小説。颯爽たる快男児として描かれる十太夫像が、往年のしばりょー作品のように昭和の歴史小説然としているし、薩長が極悪非道の悪役として単純化される点も含めて時代を感じさせるが、小気味よい展開も相まってぐいぐい惹き込まれる面白さ。細谷十太夫自身にも興味が湧き、生い立ちや北海道の開拓など戦後の活躍も知りたくなるが、小説としては戊辰戦争に限定した方が完成度が高まるのでこれで正解か。
韓信
任侠団体の機関紙や服役中に詠んだ獄中句など、前代未聞、ヤクザが詠んだ極道俳句の句集。組織の人間関係の苦労や任侠稼業ならではの季節の切り取り方、緊張感のある凄絶な句まで、ユーモアや哀愁、ヤクザのしきたりなどを交えた作品が多く面白い。個人的に好きなのは「本家より絶縁状や落椿」「祭りの夜くされ外道の命(タマ)を取る」「山奥で穴掘り埋める月夜かな」「血の色と同じ紅葉に目が眩み」「夏服や情婦(スケ)の二の腕たくましく」「姐さんの香水きつし送迎車」「姐さんのお供の店で心太」など。
韓信
日本全国(+米墺)の魅力的な温泉とグルメを紹介する紀行エッセイ。個人的に行きたくなったのは、一番近い養老牛温泉だいいちの寝湯(と放牧牛乳)。ほかには伊豆の湯ヶ島温泉白壁のわさび尽くしのフルコースや、前々から気になっていた嬉野温泉湯豆腐、別府の鉄輪温泉の地獄蒸し、はじめて知った鹿児島のざぼんラーメンなども食べてみたい。元石川県民としては北陸三県の温泉がピックアップされてないのが残念だし、著者は基本的に高級志向のようなので、一泊1万円程度の宿に泊まることが多い自分には高嶺の花ではあるが、今後の旅の参考にしたい
が「ナイス!」と言っています。
韓信
すべてのパッとしない大学生活を送っていた、そして何者かになろうとしていたワナビーだった大人たち(あるいはリアル大学生)は誰かしら共感するキャラが出てきそうな、童貞、左翼活動、映研、学生作家、優等生など多彩な冴えない大学生が主人公の連作青春小説。左翼の話の居た堪れなさはほんとにリアル。ほろ苦いし身に覚えがあって痛い描写もあるけど、最後には希望も用意する作者の優しさ(あるいは自身に対する救いか?)に心打たれる。そして飾り気のないことばの組み合わせで、斬新だけど的確な表現をする豊島ミホの職人芸も健在。
が「ナイス!」と言っています。
韓信
烏丸・鮮卑・氐・羌・蛮・西南夷・山越など、非漢族と抗争・協調してきた人びとの事績を列伝風に綴りながら、周辺から三国時代を描き直す歴史読み物。後漢末の民族移動を中原の混乱に乗じたものと見る古い歴史観や、史料をトレースするだけの表面的な記述など、内容の浅さは否めないが、それが返って学術的なハードルを下げてとっつきやすくなってるかも。北族に支持された劉虞、五斗米道を張脩から乗っ取った張魯、祝融夫人のモデルたる冬逢の妻、士燮一族の盛衰など、ほかではあまり読めない内容もあるので一読の価値はある。
韓信
2024/04/16 22:06

基本的に非漢族を討伐する側の事績を扱っているのだが、烏丸を糾合した「弥天安定王」張純など、漢人でありながら非漢族の支持を得て彼らのリーダーとなる人びとに興味があるので、彼らの立身の要因を深掘りして欲しかった。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2012/03/19(4434日経過)
記録初日
2012/03/20(4433日経過)
読んだ本
865冊(1日平均0.20冊)
読んだページ
229488ページ(1日平均51ページ)
感想・レビュー
865件(投稿率100.0%)
本棚
41棚
性別
現住所
北海道
外部サイト
URL/ブログ
http://ano-hacienda.hatenablog.com/
自己紹介

最近は本を読むより買う方が楽しくなってきました。

東洋史関係のブログもはじめました(上記URL)。

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