娘の勧めで読んでみました。成瀬のキャラクターが濃くてもちろんいいですが、成瀬を見守る島崎もそれに付き合ってあげる優しさがあって、二人はとてもいいコンビでした。誰しも成瀬みたいに生きたいと思う部分もあるがなかなかできない中、何も躊躇せず突き進む成瀬は羨ましくとても眩しかったです。続編もあるようですし今後の成瀬の活躍がとても楽しみです。

珠玉の職人芸をたくさん読ませてもらいました。もちろん作品ごとに多少のばらつきはありますが、どれも一級品でこの短さの中で読者をあっと言わせる長岡さんは本当にすごいです。長岡さんの作品は短ければ短いほど、全てが伏線になって巧さが光るように思います。「リバーシブルな秋休み」「苦い厨房」「仮面の視線」「戦争ごっこ」「曇った観覧車」「近くて遠い森」「虚飾の闇」「父の川」「狩人の日曜日」もよかったですが、マイベストは「声探偵」です。

さすがは池井戸潤さすがは半沢直樹という作品でした。勧善懲悪のパターンはもちろん変わらず、銀行内部ばかりを見る上司たちとは逆に顧客の立場に立つことに徹する主人公は清々しいですし、清廉潔白ではなく時には勝負に出たりギリギリのところを突いたりして、自分の信じた道を進むのは羨ましい限りでした。現実ではこうはいかないでしょうが、せめて小説の中だけでも半沢直樹には正義を貫き続けてもらいたいです。

娘の勧めで読んでみました。成瀬のキャラクターが濃くてもちろんいいですが、成瀬を見守る島崎もそれに付き合ってあげる優しさがあって、二人はとてもいいコンビでした。誰しも成瀬みたいに生きたいと思う部分もあるがなかなかできない中、何も躊躇せず突き進む成瀬は羨ましくとても眩しかったです。続編もあるようですし今後の成瀬の活躍がとても楽しみです。

城塚翡翠シリーズ第二弾です。今回も翡翠ワールド全開でした。犯人を徐々に追い詰めていく様子は見事ですし、主人公のキャラクターが濃いので読んでいて飽きないです。緻密ではあるものの細部の真実は主人公の中というのがミステリアスで、主人公のキャラクターと相まってこの作品の大きな魅力となっています。全てやられたと思えて満足でしたが、マイベストは「信用ならない目撃者」です。

貫井さんの作品も久しぶりでした。読んでいる最中にかなり心が病んでしまいかなり辛くなりましたが、読みきらないと抜け出せないと思いなんとか読み切りました。貫井さんの心の抉りかたは癖になると言うかなぜかやめられず、読むと病むとわかっていながら読んでしまいます。ここまで読むのに疲れたのはかなり久しぶりでそれだけこの作品の世界に入り込んでいたんだと思います。

北山さんの作品はかなり久しぶりだと思います。そして、この作品は北山さんらしさが堪能できるものでした。結末にこだわった短編集でどれも面白くレベルが高いもので満足いくものです。本当にどれがマイベストか悩みましたが、一話目とも悩みましたが表題作の「さかさま少女のためのピアノソナタ」にします。タイトルが上手くつけられていますし、中身も緊迫感があってよかったです。