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2024年3月の読書メーターまとめ

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2024年3月に読んだ本
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2024年3月のお気に入られ登録
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  • toshi
  • ベイス
  • ぶぶ ひこ
  • 海燕

2024年3月にナイスが最も多かった感想・レビュー

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ネタバレNHKBSで連続ドラマをやっているのを観て、久方ぶりに再読。2012年の本屋大賞受賞作品。もう干支が一回りしたんだなあ‥‥。辞書を言葉の海を渡る舟に例えた本作品。時間が経っても、その面白さは色褪せておらず、まるで辞書そのもののような輝きを保っている。馬締、西岡、岸辺、香具矢、荒木、松本先生。各登場人物がしっかり描かれているから、物語に深みがある。「死者とつながり、まだ生まれ来ぬものたちとつながるために、ひとは言葉を生み出した」。ネット隆盛で紙の辞書は苦戦しているようですが、これからもなくならないでほしい。
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2024年3月にナイスが最も多かったつぶやき

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けっこう読めた方ですね→2024年2月の読書メーター 読んだ本の数:22冊 読んだページ数:6333ページ ナイス数:974ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/242735/summary/monthly/2024/2

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2024年3月の感想・レビュー一覧
18

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ネタバレ実はかなり前に、下巻を先に読んでいる。図書館で予約したら、先に来てしまった為で、ときどきある話。今回、上巻を読んだけど、全く違和感なく物語に入り込めた。2007年の9月ー08年2月の世之介のとりとめのない、だけど、かけがえのない半年間は、読んでいてほっこりする。映画では高良健吾が演じていたけど、改めて大泉洋の方が、それっポイかなと感じた。人生の最後をどう生きるか、と問われて世之介はこう答えている。「あー、いっぱい笑った。あー、いっぱい働いた。いっぱいサボって、そんでもって、いっぱい生きたなー」いいなぁ‥。
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ネタバレNHKBSで連続ドラマをやっているのを観て、久方ぶりに再読。2012年の本屋大賞受賞作品。もう干支が一回りしたんだなあ‥‥。辞書を言葉の海を渡る舟に例えた本作品。時間が経っても、その面白さは色褪せておらず、まるで辞書そのもののような輝きを保っている。馬締、西岡、岸辺、香具矢、荒木、松本先生。各登場人物がしっかり描かれているから、物語に深みがある。「死者とつながり、まだ生まれ来ぬものたちとつながるために、ひとは言葉を生み出した」。ネット隆盛で紙の辞書は苦戦しているようですが、これからもなくならないでほしい。
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ネタバレ財政学の大家による良書。「日本は小さ過ぎる政府」と説いておられるが、国別の国民負担率のグラフを見ると、一目瞭然。その理由は、国民が政府を信頼していないから。民主主義が有効に機能していない、と指摘する。日本は「社会保険国家」だが「社会サービス国家」に変えるべしとの主張は誰しも唱えている。コロナでの政府の対応を人間の生命活動としての生活より、経済システムで営む生産活動の機能維持を重視したとの指摘も首肯する。ただ、全般的にスウェーデンに肩入れし過ぎな印象は否めない。かなりの死者が出た訳で私はあまり褒められない。
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ネタバレ著者は父が米国人、母が日本人のシカゴ大学教授。専攻は日本文学。2004年から1年、小樽市に住んで、小林多喜二の生涯をトレースしてまとめたのが本著。多喜二の各作品の詳細な分析があるのだが、作品を読んでおらず、残念ながらついていけず。元拓銀マンだったが文芸活動がネックとなり「依願解職」。有名な「蟹工船」以降の作品はすべて未完なのに、高い知名度。わずか29年で幕を閉じた悲劇的な生涯が輝いて見えるのだろう(ジェームスディーンや、チェゲバラと似てますね)。哀しい輝きは北海道の心臓部だった当時の小樽も同じなのかも。
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ネタバレ面白いが、ちと煽りすぎかなあ。テックオリガルヒ、デジタル封建制、ソーシャルジャスティス教、ネーミングが秀逸でつい読んでしまう。冒頭の解説で中野さんがネタバラシしてますが、環境保護主義がこの新しい封建制における宗教の役割を果たす。それは「グリーン宗教」。言われてみるとその通り。格差が拡大し、世襲制や階級制のようなものが復活してきていることは、多くの人が肌感覚で感じている。アカデミズムが完全に左寄りになっていることへの懸念も理解出来る。ただ、結局は分析や解釈のみ。解決策が示されないのは不完全燃焼感があります。
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ネタバレロシア・ウクライナ戦争からはや2年が過ぎた。この間、日本のメディアに登場して気を吐いたのが、著者である小泉悠氏。薄々と感じてはいたが、筋金入りの軍事オタク。(それも潜水艦)ですね。ソ連の時代からの日本海やオホーツク海におけるロシアの軍事力の変遷をトレースし、導き出した結論は、極東の兵力は著しく減少しており、日露が戦う可能性はまずない。ただ、欧州での戦争が米露の全面核戦争になる危険が生じた場合、千歳や三沢などの戦闘機基地への攻撃が想定されるというもの。可能性は低いが、平和ボケしないよう留意してもいいと思う。
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ネタバレ87歳の現役個人トレーダーのしげるさん。投資歴68年。保有資産は18億。神戸在住の気の良いおっさん。自らの投資術を詳らかにします。午前2時に起床。中小型株を中心に信用売買も含めて株価が上がれば売り、下がれば買うスタイルを30年以上続けてきた。まぁ、典型的な個人投資家ですね。儲かるのは個人投資家の10%であることも紹介。儲けを求めるのではなく、売買を楽しんでいる。超高齢化社会の日本の高齢者の鏡のような方ですね。たいへん微笑ましく、サラッと読めました。バブルの最高値を超したいまの株価をどう見ているのかな‥‥。
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ネタバレ登場人物、みんな「大山正紀」。荒唐無稽な設定ながら、読ませます。ネットの検索社会になったいま、同姓同名の人がいるということを瞬時に知ることが出来るようになった。だからこそ、読者にとっても「他人事ではない」真実味があるのでしょう。少年法の実名匿名問題や、ネット社会に蔓延る「数多の正義」の問題もからめつつ、物語は展開していきます。高校生や大学生のビブリオバトルで三冠ということは若者達にとっては、大人以上にリアルに感じる小説なのかなァ。下村さんは初読みでしたが、江戸川乱歩賞受賞者らしく、読みやすい文章でした。
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ネタバレ歌舞伎役者の中村又五郎が小兵衛のモデルなんですね。剣客シリーズを外伝も含めて全て読み終えたいま、この本を手にとる。印象的な言葉つきの作品一覧、人物事典、年表、本人のインタビュー、そして、多くの人の回顧文。いずれも興味深いが、白眉はラストを飾る司馬遼太郎さんの文章。同い年で同年に直木賞を受賞。ともに軍隊経験があり、時代小説家の大家だが、作風は好対照。「この後は、小兵衛の孫の小太郎ですね。彼を主人公にするつもり。小太郎が文化・文政にかけて生きて行くんです」。こう語っていた池波先生。早逝が本当に残念です。
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ネタバレ下巻も一気読み。波切八郎という剣客との邂逅と対決が、秋山小兵衛の生き方を変えた。そういう意味では大きな分岐点となった出会いだった。「人の生涯、いや剣客の生涯とても、剣によっての黒白のみによって定まるのではない。この広いよのなかは赤の色や、緑の色や黄色や、さまざまな、数えきれぬ色合いによって成り立っているのじゃ」。小兵衛が大治郎に語った言葉が深い。ファンにとっては、剣客商売のプレストーリーが満載です。弥七の父、助五郎や、大治郎が世話になる嶋岡、鐘ヶ淵の隠宅を譲り受ける友川正信‥。いゃ、読み応えありました。
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ネタバレ人気シリーズ、剣客商売の外伝。秋山小兵衛が辻・無外流の道場を継ぐか継がないかの頃、剣客として分岐点を迎えていた頃のお話。甲斐の生まれの三男坊だった小兵衛の生い立ちや、いまは亡き妻、貞との馴れ初めや婚姻の様子などが詳細に記されており、ファンにはたまらない。小兵衛と文字通りの「真剣勝負」をするはずだった剣客、波切八郎がふとした拍子で、女をきっかけに、人殺しという修羅の道へと転落していく様はどこか鬼平や梅安にも通じます。上下巻の大著で、1巻500頁超あるものの、池波先生のリーダビリティーで一気読みでした。
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ネタバレ1993年の自民党下野、非自民連立政権樹立からはじまる政党再編の歴史をトレースした第8章までは特に新味はない。終章で著者はこの30年間は右派や左派といったイデオロギーの対立ではなく、「より良き統治」を政党間で競い合う形で再編が繰り返されてきた、という。ボリュームゾーンの中間層を取り込まなければ政権は取れない。1強多弱の状況を打開するためには、野党第1党の立憲民主党はもっと中道に寄るべきで、共産との共闘などはもってのほかというのが結論。しかし、最近の政治家って腹芸や裏工作みたいなのがなく、底が浅いなぁ‥。
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ネタバレ本棚にあった1冊。若い頃はボブ・グリーンのエッセイにハマったなあ‥‥。1970年代前半のアメリカ・シカゴの地方紙の名コラムを集めたもの。こんなコラムが毎日載ってる新聞って良いなあと思ったっけ。日本の新聞は1面コラムがあるけど、短行。和歌や俳句の影響で短い方がヨシとする文化なのだろう。さて、久しぶりに読んで思うのは案外、ありきたり、ということ。若い頃は米国の街の日常に憧憬を抱いていたから魅かれたのかな。
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ネタバレ隠蔽捜査シリーズ最新10巻が出ると知り、最近ご無沙汰だったなと9巻を借りて読了。相変わらずのリーダビリティー。横須賀が舞台で日米地位協定がらみの複雑な展開になるのかと思いきや、踏み込まず。日系米国人捜査官が日本の捜査本部に派遣されて、協力するマンガチックな展開。(福山雅治主演の日米協力のドラマもあったなあ‥)。もっとキジマとシオさんの交流を書き込んでも良かった気もするが、主役は竜崎なので(笑)。隠蔽捜査が人気なのは警察が典型的な日本型組織だからなんだな。科挙の合格順位の状元、榜眼、探花、初めて知りました。
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ネタバレ旧統一教会のみならず、生長の家や日本会議などいわゆる宗教右派がフェミニズムやLGBT+Qを目の敵にして、自民党を巻き込んでバックラッシュを重ねた。その暗黒史を安倍政権を軸として系統立てて説明している。津田大介氏があとがきでふれているように、点を線でつなげることによって初めて全体像が見えてくる。親学や官製婚活などを通して家庭生活に国家が介入しようとしていた様がよくわかる。「結局、安倍政権の女性活躍は潜在的な労働力を駆り出すための政策であり、性差別の撤廃が言及されることはなかった」との指摘は本質を突いている。
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ネタバレ「悲しみとは絶望に同伴するものではなく、それでもなお生きようとする勇気と希望の証し」。日経新聞連載時から気になっていた若松さんのコラム。文庫本を購入。悲しみ、死、孤独‥‥。生きていくうえで必ず向き合うことになる試練をどう受け止めて乗り越えるか。支えとなるのが「ことば」だ。文学や詩、和歌から紡ぎ出すエッセイは、妻を早くに亡くした著者自身の想いも重なって、じんわりと読み手の心に染み込んでくる。「想いを書くのではない。むしろ人は、書くことで自分が何を想っているのかを発見するのではないか」とのくだりに共感する。
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おさむ
ネタバレあるコラムで紹介されていた、グレアム・グリーンの名作。いまひとつのめりこめず、斜め読みだったが、解説を読んで初めて作品のメッセージがカトリックという宗教との果てしない対話にある事に気付かされた。著者自身が結婚を機にカトリックに改宗したが、その後は関係が冷え込んだ。しかし、宗教の理由から離婚できず、奔放に多くの女性たちと付き合った。その経験を反映した私小説的な作品という。主人公が中年作家というのも頷ける。2度も映画化されているそうなので、機会があれば観てみたい。
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おさむ
ネタバレ尊敬する藤子F不二雄先生のSF(少し不思議な)短編集のシリーズ最終巻。全巻読み終えました。昭和に書かれたどの作品も全く古びておらず、NHKが実写ドラマにしたのも納得。ドラえもんをはじめとするヒット作品にはSF的な要素が必ず入っている。先生はSFは趣味だ、とあとがきで書いているけど、創作を支える重要な基盤なのだろう。本巻の白眉は宇宙人の視点から地球文明を俯瞰する「制地球論」。「火の鳥」には及びませんが、ビッグヒストリーを哲学的な視座も入れつつ、わかりやすく説明してくれるマンガは他にないのではないか。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2012/07/16(4305日経過)
記録初日
2012/07/06(4315日経過)
読んだ本
3858冊(1日平均0.89冊)
読んだページ
1155269ページ(1日平均267ページ)
感想・レビュー
3652件(投稿率94.7%)
本棚
74棚
自己紹介

読書のジャンルは純文学からミステリー、社会科学や近現代史、ノンフィクションまで「何でもOK!」。心の赴くままに読んでいます。
参考にするのは、毎週週末に新聞各紙に出る書評欄。複数の新聞で採り上げられている本については目を通すようにしています。出版各社の毎月のPR本(波や1冊の本とか)も参考になります。
芥川賞と直木賞については「時の日本社会を映し出す鏡」だと思っており、歴代受賞作はなるべく読むようにしています。あとチェックしているのは本屋大賞、大宅壮一賞、山本周五郎賞、小林秀雄賞など。
最近は視力が落ち、寝床で読むのが難儀ですが、1日1冊が目標です。

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