ネタバレ痛快、爽快。より良い銀行のために奔走する花咲舞の真っ直ぐな言葉にぐっとくる。それでも保身の壁は高く厚い。仕事に対する真摯な思いは、エンタメ小説とはいえ心に刻みたい。半沢直樹がチラチラするのもよし。

ネタバレ年の差恋愛小説。純愛的でも世俗的でも苦手かな、と思ってましたがあさのあつこなら読了。純愛で世俗的でもろさと美しさ。高校生の鈴と歯科医師の美那子は二人だけの世界だけではなく、二人の友人や職場の世界も描かれる。美那子の別れた夫、そして夫の不倫相手で高校時代からの友人との別れ。大切な人を無くしてきた二人だから、互いを大切にしていける。

ネタバレ小さなレストラン「ハライ」。人気の店は予約しないと入れない。様々な人々が予約して、誰かとやってくる。レストランで待ち合わせれば、そこでその誰かを待つことになる。ハライで食事を共にする誰かとの短編集。

ネタバレ読み進めながらも閉鎖的すぎて辛かった本。誰とも打ち解けられず、ただ日常を惰性的に過ごす人々。少しずつたまっていく不快感に胸が苦しくなる。個人的にそれぞれの短編に登場する主人公たちがこれから踏み出す新しい道が「よい孤独」になる気がしています。描かれなかったこれからがよい孤独になることを祈りたい。

ネタバレ有名な絵画も登場しますが、常設展示場が今回の舞台。綴られる短編の主人公たちはキュレーターはもちろん、その家族、そして役所のスタッフなど様々。大きな展示ではなくても、人生のそばにあるアートが、それに魅了される人たちの気持ちにそっと寄り添っている。中でも薔薇色の人生、役所勤めの女性に現れたフランス語堪能の男性。本当のところ彼は何者だったのかわからないのに、多恵子の心にバラが咲いた気がする。なんだか心に残ったお話。

ネタバレ幼馴染の結婚式に出席したこと葉は、そこで人生を変えるスピーチを聞く。スピーチライターの久遠久美から発せられる言葉は全て素敵で潔く、惹かれること葉に共感する。そして一歩を踏み出した先は政界。当時の問題を投げかけながら、人の心に届くスピーチに胸がじんわり熱くなる。政治のスピーチ、ちゃんと聞いてみよう。

ネタバレ痛快、爽快。より良い銀行のために奔走する花咲舞の真っ直ぐな言葉にぐっとくる。それでも保身の壁は高く厚い。仕事に対する真摯な思いは、エンタメ小説とはいえ心に刻みたい。半沢直樹がチラチラするのもよし。