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2024年4月の読書メーターまとめ

ゲットアップウィズイット
読んだ本
5
読んだページ
1698ページ
感想・レビュー
5
ナイス
42ナイス

2024年4月に読んだ本
5

2024年4月にナイスが最も多かった感想・レビュー

ゲットアップウィズイット
面白い。かなりの頻度で爆笑。しかし作者が流刑にあったり最終的には収容所で亡くなったということを考えると笑ってられないけど...。その人生は革命的なものとして肯定的に語られていた前衛芸術がスターリン体制下でどんどん抑圧されていく流れと歩みを同じくしている。この本に納められた作品はディストピアで世界の窮屈さを糾弾する切実な祈りにも思える。プーシキンとゴーゴリについての話が2つあるけど本当に腹を抱えそうになるほど笑った。不条理文学という形式はキュビズムの絵画のように世界にそれまでなかった光を当ててると思う。
が「ナイス!」と言っています。

2024年4月の感想・レビュー一覧
5

ゲットアップウィズイット
旅先で半額だったのを見つけたのでなんとなく買ってみた。単純に知ってるジャズメンの写真がたくさん載っててよかった。グループショットとはいえマイルスバンド時代のサム・リヴァースの写真が載ってるのはとても珍しい。ジョン・コーツの来日公演の写真が載ってるのもかなり興味深い。オーレックスフェスティバルでのリーブマンとコリエルの写真が意外に見たことない組み合わせでなおかつかっこよかった。このフェス、武道館でやってたの知らなかった...。
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ゲットアップウィズイット
特殊詐欺、頻繁に報道されるしそれなりにニュースに触れてるつもりだったけどちゃんと本で読むと知ってるつもりで知らなかったことや素直に知らなかったことが多くて驚かされる。特に近年の手口の巧妙化、凄い。オレオレ詐欺じゃないけど強盗に入った家に後から警官を偽って仲間が行き偽の被害届を書かせて被害発覚を遅らせる話とかそこまでやるかとある意味感心してしまった。悪人が弱者を使って弱者から金を奪う構図、救いがない。特にこの手の犯罪で知的障害者が受け子や出し子にさせられるパターンが多いなんて知らなかった。辛いしか言えない。
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ゲットアップウィズイット
正直に言って打ちのめされている。あまりに圧倒的な内容。読み手を震え上がらせ、もっと言えば不快にするくらいに性暴力を真正面から描いた作品。自分の性別を考えると傍観者、もっと強く言うなら共犯ではないかと強く問いかけられている気持ちになった。それを否定できるかというととても難しい。ジェンダー平等に連帯しきれていない部分や特権にあぐらをかいていることに気づいてすらいないことがまだあるだろうし。普段なら余裕で今年一番面白かった本だとか臆面もなく言うだろうけど、この本は別。
ゲットアップウィズイット
2024/04/22 23:06

P261。「もっと近くに来ても大丈夫。彼女は人を傷つけるようなことはしないから。」この看護師は別に悪い人ではないだろうけどブラックジョークのように思えてしまった。何故最も傷つけられた人間と言っても良い人間がこんなこと言われなきゃならないんだろう。 P275〜280。希望のない物語だけど、人の痛みを忘れずに世界をせめて今より良くしていこうと思う人間がいることは希望だと思いたい。こんな考えすら甘いセンチメンタルな気もするけど。

ゲットアップウィズイット
2024/04/22 23:06

解説で小川たまか氏が「性暴力の実態とは、フィクションの中でしか表すことができないのではないかと考えてしまうことがたびたびある」と述べていたのも非常に納得させられた。自分はノンフィクション作品が好きだけど、現実を描くためにはフィクションが必要になることはままあると思う。現実をそのまま書くと社会の規範にあまりにがんじがらめになってしまって書けないことがあるから。「法は現実をすくいきれない」という言葉はその点でもその通りだと思う。

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ゲットアップウィズイット
1979年までの来日ジャズメンの録音をスタジオ・ライヴ問わず集めたド級のボリュームの本。日本制作であっても海外録音が無いのがミソ。これによって一つの歴史が語られるような一本の筋道が出来ている。歴史に残る名盤からB級的なアルバム、果てはほとんど自主制作で存在も知られていないようなものまで実に多くのレコードが紹介されている。特にヘレン・メリルのキング〜ビクターの時期のアルバムの時系列がきちんと把握できて良かった。JATPの日劇ライヴ盤が最初の方で紹介されてるのも最近聞いてぶっ飛んだばかりだったので嬉しかった。
ゲットアップウィズイット
2024/04/10 20:42

著者の本は何冊か読んだことあるがファンかというとちょっと違っていた。精力的にミュージシャンへのインタビューを行うことには敬意を評する一方、ミュージシャンを立てるあまり文章にキレや毒が無いと思っていたので。なのでディスクレビューや評論ではなくインタビューものを読んでいたのだけど、この本はとても良い。こんなものまでというようなレコードまで紹介していて目から鱗。前代未聞の規格を成し遂げた自信もあってか、良くないと思うアルバムにはちゃんとそう書いてあるので文章に緩急が出てる。素晴らしいだけでなく信頼できる本。

ゲットアップウィズイット
2024/04/10 21:30

ライヴアンダーザスカイの豪雨の中でのVSOPが伝説的なライヴだったという話が詳しく買いてたのも良かった。個人的にはVSOPは好きじゃないし70年代はジャズが神話でも伝説でもなくなった時代だと思ってる(身近にはなったが)。でもこの話は胸が熱くなるパワーがあった。著者は本当にたくさんレコードを買ってるしライヴに行ってる。これはそういう人にしか書けない類の本だと思う。はっきり言って今までの非礼を詫びたいくらいだ。70代も半ばになり残りの時間を意識するようになったと仰っているがこの人の書く日本ジャズ史を読みたい。

が「ナイス!」と言っています。
ゲットアップウィズイット
面白い。かなりの頻度で爆笑。しかし作者が流刑にあったり最終的には収容所で亡くなったということを考えると笑ってられないけど...。その人生は革命的なものとして肯定的に語られていた前衛芸術がスターリン体制下でどんどん抑圧されていく流れと歩みを同じくしている。この本に納められた作品はディストピアで世界の窮屈さを糾弾する切実な祈りにも思える。プーシキンとゴーゴリについての話が2つあるけど本当に腹を抱えそうになるほど笑った。不条理文学という形式はキュビズムの絵画のように世界にそれまでなかった光を当ててると思う。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

ゲットアップウィズイット
ゲットアップウィズイット
64お気に入られ4月の読書メーターまとめ

読書データ

プロフィール

登録日
2012/10/18(4214日経過)
記録初日
2012/11/03(4198日経過)
読んだ本
2600冊(1日平均0.62冊)
読んだページ
610638ページ(1日平均145ページ)
感想・レビュー
1711件(投稿率65.8%)
本棚
0棚
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