あらすじから、もう少し「親子」というものにフォーカスした話だと思っていた。読んでみたら、学生時代のヒエラルキーとその後の人生について、という感じの話だった。莉子が園田に惹かれる描写は少し説得力に欠けるかな。現実には、大樹や美南のような人たちはそのままうるさくて気の強いおじさんおばさんになっていくのだろう。そう思えばやはり相手への罰を期待するより自分の翼で羽ばたくことを考えた方が良い気もするが。

真夜中の、赤ちゃんと2人きりの授乳。思い出して、自分でも引くぐらい泣いた。目を三日月にして、私の上で笑ってくれた君のこと、忘れない。君の目の中に私が写っていたこと、真っ直ぐに見つめてくれたこと、忘れない。君が大きくなったら、この本、読んでほしいなあ。君がどれだけ愛されているか、伝わると思うから。

あらすじから、もう少し「親子」というものにフォーカスした話だと思っていた。読んでみたら、学生時代のヒエラルキーとその後の人生について、という感じの話だった。莉子が園田に惹かれる描写は少し説得力に欠けるかな。現実には、大樹や美南のような人たちはそのままうるさくて気の強いおじさんおばさんになっていくのだろう。そう思えばやはり相手への罰を期待するより自分の翼で羽ばたくことを考えた方が良い気もするが。

母親に執着しすぎる女が母親になったが、結局母親より娘を愛することはできなかった…という話。タイトルやあらすじから、毒親に苦しむ娘の話かと思ったら、毒親であることに誰も気付かないまま物語が終了した感じ。全体的に登場人物が全メルヘンチックすぎて現実感に欠け、感情が動くポイントはあまり無かった。作中では他者の目を通してしか語られないので優しげな印象になっているが、実は「おばあちゃん」もかなりヤバイやつだったんだろうな。

婚活というワードに惹かれて手に取った一冊。途中で何となく展開が読めてしまった。最後の「代理婚活」は一時期話題になったが、孝一のように信念を持って生きる人に結婚は必要ないかもしれない。

表題作「良い子のあくび」も「末永い幸せ」も、読んでいて心がざらつく感じがあり、読後感は決して良くない。両者とも主人公の気持ちは分かる。スマホながら歩きの人を避けるのは割に合わないと思うし、結婚式を素直に受け入れられない気持ちもわかる。分かるのになぜ心がザラザラするのだろう。それはきっと、私は彼らよりももう少し「優しさ」という要素を重視しているからだ。自己を通したいけど、誰かを傷つけたく無い気持ちも同時に持っており、後者の割合が少し多めだからだ。あとは、生きるのにもう少しラクをしたい気持ちもある。

ポジティブに生きること。とことんネガティブになること（カフカのように）。相反することだがどちらも大切だと感じた。

共働き夫婦が直面するお金の問題について、子育て、DINKS、住宅、老後などの章に分けてアドバイスが記されている。2018年と少し前の本だが、十分参考になった。特に住宅については、子育てが落ち着くまで賃貸というのは確かに有効な方法かもしれないと思った。