留学時代の友人(オーストラリア在住英国人)が大阪に来たので,宇治・平等院と伏見・酒蔵に行ってきました(実は,両方とも私も初めて)。どこも桜が満開で人でも多かった。
以下,本書に出てくる信用してはいけない疑似科学:血液型,グルコサミン,水素水,シリカ水,マイナスイオン,ホメオパシー,GABA,ラジウム温泉,デトックス,ブルーライトカット,ブルーベリー(目に良いとされる),電磁波の悪影響,Oリングテスト,血液クレンジング,イチョウ葉エキス。磁気ネックレスや磁気絆創膏は効果不明,EPA(オメガ不飽和脂肪酸)は実際に良い効果があるが,サプリをとるより,実際に魚を食べた方が良いらしい。トクホは,それなりに信用しても良いが,機能性表示食品は基準が甘いので信用できない。
なく,確率すら計算できない。判断するのは人間であって,科学ではない。こういった「科学」の定義に関する教育プログラムが無いことを憂いでいるが,同業者からすると(科学者・研究者からすると)かなり当たり前のことで,教えてもらわずとも分かっているのでは?著者も誰かから習ったわけではないだろう。マスコミで「絶対⚫︎⚫︎です」と言っている科学者もそれを分かった上で(自分の利益のため,話を分かり易くするため,確信犯的に)そのように言っていると思う。むしろ,一般市民にこそ,科学が万能でも何でもないことを理解してほしい。→
以下,私見:科学はHowとWhyを問うというが,Howは実験で確認できても,Whyに関しては推測の域を出ず「解答」は得られないことが多い。例えば,なぜ指が5本で,6本や4本でないのは「その方が都合がいいから(進化の過程でそうなった)」というレベルの解答以外不可能である。タイトルの「罠,美と快楽と誘惑」の記述は最後の最後にちょっと出てくるだけ。もっと科学の美しさをと快楽を語ってほしい。同じ話の繰り返し多く,グダグダ感あり。同業者として,若い人が読んで科学へ進むモチベーションが高まるとは思わないので薦めない。
説明がつく。情動と一緒に記憶すると,忘れにくくなる。記憶の定着,整理整頓は睡眠時に海馬が行なっており,十分な睡眠が必要。つまり完徹で試験に臨むのは間違いだった。何でもネットで調査ができて,AIが主流になる時代には記憶力は不要?そんなことはない,様々な記憶が健全な「マインドセット」を作り,自身の行動を良い方向に導く。「脳トレ」で鍛えられるのは,実はその脳トレの「手続き記憶」が強化されただけ?かもしれない。昔から言われていることだけれども,新たな発想を思いつくには,そのことから一旦離れてみると良い。
心は馬(意のままにならない欲求)と騎手(それを御したい心)のせめぎ合い。人生は「働くこと」と「愛すること」これらは補完的。傷つけないつながりは「シェア」,傷つける深いつながりは「ナイショ」。心を守るには「スッキリ」させる場合と「モヤモヤ」を引き受ける場合がある。幸福とは,絶頂的幸福ではあるが絶頂的不幸を裏側に抱えている純粋なポジティブ,「ほどよい」幸福である不純なポジティブ,世界を複雑にし,僕らを大人にしてくれる不純なネガティブも。幸福とは,複雑な現実をできるだけ複雑に生きること。
自分が周囲からどう思われているかをずっと考え続け,自己愛ゆえに自分を否定し続けている。承認依存が「キャラとしての承認」への依存であるのと同様に,自傷的自己愛は「キャラとしての自分」に対する否定である。自己否定,自己批判の背景に「自己愛」があったと気づくことが救いのキッカケになる。中井久夫「自分が世界の中心である」ことと「世界の一部に過ぎない」ことが平和的に共存しているのが健康な自己愛のありようである。自分自身と,私の周囲で苦しんでいる人に,大いに助けとなる読書であった。
文科省も十分認識しているが,なかなか変革できないのは,自分達が経験したやり方を,変えたくない変えられない層が依然として大多数だから。上(政府)から下(学校)まで,さらには教員養成課程や入試制度も含めて,全ての箇所で同時に,えいやっと始めなければ変わらないだろう。
自分の思想:哲学で,社会を変えられると大真面目に思っているところが,今も,ちょっと教祖っぽく,ちょっと夜郎時代的で,ちょっとアブない感じもする。少し意地悪く言うと,色々な思想家の本を読み込み考えぬいたあげく,一周回って普通のこと(自由の相互承認)のような気もしないでもない。
我々の実感としての「寿命」は大人まで生き延びた人が,その後何歳まで生き続けるか,という数字を元に考えるべきだが,そういう数字は示されていない。進化=淘汰のバイアスが生物に反映するのは,私の感覚では,少なくとも万年単位であると思うのだが,社会的な役割が生まれたのは,それよりずっと後のこと(千年単位)に思え,原因と結果にタイムラグがあるように思える:単に医学の発達のせいではないか?まあ,この説の正否はともかく,単純な一律年齢による定年制をやめ,シニアにも役割を与えて活躍してもらうという考えには一理あるかな。
「限界費用ゼロ社会」と同じ著者であると,後で気づいた(しまった!)。自分の感想を見比べてみると,ほとんど同じ(当たり前か)。電磁波の話など,検証が不十分な記述もあるので,注意が必要。
化学系専門職をしている理系人間です。自分の個人的な興味の対象と仕事の本は重複します。でも本当の仕事本(自分の専門)は熟読しないし、一般向けではないので基本的にはアップしません。なので,読メにアップするのは,自分にとってはちょっと異分野の非専門家向けの本が多いです。息子が自閉症なので、発達・精神医学関係の本もよく読みます。もう息子は成人してますのでベテラン(?)の域です。似た境遇の人、情報交換しましょう。あと、(初等〜高等)教育関係にも興味があります。その他、社会問題、外国文化(特に欧米)、純文学、歴史小説、ミステリー、オモシロ本まで、何でも読みます。でも、作家さんの好き嫌いは結構あるかも。
読書メーターを始めてもう10年以上経過しました。生活の一部になりつつあります。とても刺激になっており、読まなきゃ!という気になります。しかし、時間が取れないこともあって、あまりペースが上がりません。皆さんのペースが早いので、焦る事もあるのですが、自分のペースで読んでいきます。皆さんに刺激を受けて,ここまで10年間,毎年100冊はクリアできてますので,このペースを維持あるいは向上できればと思います。
自分の読んだ本に関して,他の方々の感想を拝見するのは楽しいですね。いろんな考え方、捉え方があるのがいいですね。私はどちらかと言えば,辛口かもしれませんが,正直に書いているつもりです。人によって感想が異なるのは当然ですので,お互いにあまり目くじらをたてることのないようにお願いします。私自身も気にしません。でも,自分がポジティブなレビューをアップした後に、読友さんが読みたい本に挙げてくれるのは嬉しいですね。
名前はスティングの曲名・アルバム名からですけど,もっぱらU2を聴いています。U2はアイリッシュですが,他は, ビートルズやジョン・レノン、スティング(ポリス)など,オールド・ブリティッシュを聴いています。プロフ画像もジョン・レノン(リバプールにて撮影)に変更しました。
人見知り?なので、自分から知らない人をあまりお気に入りに誘う勇気はあまりないし、読友さんが増えると日々のチェックがちょっとしんどいなあと思う事も多いので、こちらからお気に入りをお願いする事はあまりないと思います。けれども、拒否しているわけではありませんので、お気軽に。ただ、お気に入りにしていただけるなら、「見たよ」というナイスを幾つかと、無言ではなく一声かけていただければ、と思います。(どちらも一切無かったり、一度に大量のお気に入り登録をされるような方からのお気に入りには、基本的にスルーさせていただいております。お気に入り=お友達になるってことだと思っています。そんな友人の作り方する人、現実にはいないですよね)。
どうぞ、よろしくお願いします。
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我々の実感としての「寿命」は大人まで生き延びた人が,その後何歳まで生き続けるか,という数字を元に考えるべきだが,そういう数字は示されていない。進化=淘汰のバイアスが生物に反映するのは,私の感覚では,少なくとも万年単位であると思うのだが,社会的な役割が生まれたのは,それよりずっと後のこと(千年単位)に思え,原因と結果にタイムラグがあるように思える:単に医学の発達のせいではないか?まあ,この説の正否はともかく,単純な一律年齢による定年制をやめ,シニアにも役割を与えて活躍してもらうという考えには一理あるかな。