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2024年4月の読書メーターまとめ

もけうに
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感想・レビュー
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ナイス
401ナイス

2024年4月に読んだ本
23

2024年4月にナイスが最も多かった感想・レビュー

もけうに
ネタバレいや辻村深月天才だな…と改めて実感。予想はしていたが、「ぼく」が秋先生に告げた声はフェイク。実際はもっとずっと残酷で、覚悟の決まった言葉。秋先生と同等かそれ以上に厳しく、大事な相手のために命を投げ出すことも厭わない強い気持ち。そして、本書を読むことで『子どもたちは~』の深みがより増す。秋先生、あの時月子に「声」をかけてたのね…。自らの命を投げ出す程の愛。心を失う前にふみちゃんがくれた飴の甘さが、「ぼく」が最後に感じた味覚。その甘さだけがずっと残る。これもまた愛の物語。秋先生との倫理学的問答も興味深かった。
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2024年4月にナイスが最も多かったつぶやき

もけうに

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2024年4月の感想・レビュー一覧
23

もけうに
「ミライの学校」という独特の思想を持った集団を扱う話と、主人公の育児・保活問題がとっちらかり、散漫な印象。辻村作品にしては今一つ。前者のテーマに絞った方が良かったような。テーマは親子なのだろうか。正解なんてない。
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もけうに
著者が言うように、『ぼくはイエローで~』の大人版な内容。中々専門的で難しく、理解し切れない部分もあるがとても興味深かった。エンパシーとシンパシー、エンパシーに関しては日本では適切な訳語が無い感じ。日本ではエンパシーの概念自体が育っていない気がする。イギリスにおける教育制度の話も相変わらず面白い。自由は何より大事。自助と自立の違い、災害ユートピア等興味深いテーマが沢山。
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もけうに
椿の考え方がとてもフラットで、世間体や「普通」に縛られない感じが凄く良い。独特といえば独特だし、世渡りの上では苦労しそうだが、芯が通っている。甥を実質押し付けられるようなかたちで育てて、それでもやはり朔はママが良くて。実母の代用品で良い、と思える悟り具合が凄い。子どもに大人の事情は関係無い。大人にとって「都合の良い」子である必要は無い。子どもはそれだけで良い子。それぞれに良い子。朔にとってみれば、伯母より母が良いのは当たり前。椿は子供を良い意味で子供扱いしない。母が一人で頑張る必要は無い。頼って良い。
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もけうに
よく語ってくれたなあ…とつくづく感じる。宗教2世は完全な洗脳だが、そもそも初めに宗教に嵌ってしまうのは、「寂しさ」が根底にあるように思う。熱心に宗教に入れ込む人に女性が多いのも、かつての女性が社会から隔絶され、夫にも顧みられず、知らない土地で孤独に過ごすことが多かったから。そこで優しくされ、役割や生きる意義を与えられると、まんまと取り込まれてしまう。国を挙げて解決していくべき問題。
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もけうに
土井先生・中島先生共に尊敬する方なので、その2人の対談とあらば当然面白い。料理と仏教・哲学の話が絡み合い、非常に本質的な議論になっていた。里芋の「煮転がし」「含め煮」の話が非常にわかりやすかった。一物全体を体現するケハレ(日常)と、神人共食故に栄養を犠牲にしても見た目に拘るハレ。家庭料理はきっちりしすぎないこと。足し算して美味しくしようとするのは西洋科学主義。和食は引き算。色々考え、気付きを得られる一冊。
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もけうに
これまで著者が折々に出版してきた食文化史及び関連書籍を纏めた内容で、総覧的であり既視感ある内容。だが、近現代食文化史がこれ一冊で通覧出来る良書。政治・経済史に比べ軽んじられがちな生活史だが、人間の根幹に関わるのは食分化である。そこを丁寧に追っていくことで、社会の変化が見えてくる。
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もけうに
翻訳小説とは思えない程読み易く、面白かった。所々描かれる韓国文化が興味深い。日本と似ているけれど違う、というところが面白い。料理描写も多く、韓国食文化がわかるところも楽しい。どれも現代を生きる様々な女性を、皮肉とユーモアを交えつつどこか暖かい筆致で描いており、読後感が良い。女性同士の連帯(シスターフッド)を好意的に描いているところも好み。『ミス・キムは知っている』が一番好みかな。独特の皮肉が効いている。
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もけうに
ネタバレうわああ騙されたああああ!!!これは大ドンデン返し。正直『子どもたちは~』『ぼくの~』に比べると間延びしているな、と思っていたが、そこは辻村深月。3作通しで読むと物凄い感動が押し寄せる。今までの流れが全部あすなを救うための演技でした、という種明かしからの、そもそも秀人がいつかに「声」を使ったことによる事象だったという。ふみちゃんと「ぼく」の関係の答え合わせもついて、より感動。ふみちゃん良かった…。これに関しては読む順番滅茶苦茶大事。皆幸せハッピーエンドで良かった。
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もけうに
まだ風呂敷を広げている段階で、先が見えない。設定がSFファンタジー。視点人物がくるくる変わるので、内容が把握し辛い。設定のわりに話が進まず、今のところ各々事情を抱えた高校生の青春群像劇。「グリル・さか咲」の正当派レトロ洋食店ぶりが素敵。
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もけうに
感想を書こうとすると、「子育って大変だなあ」というあっさい感想になってしまう。とても面白かったのは確か。千尋のキャラクターは独特だが、とても魅力的。親子の形色々。第2章の表題作が一番印象的。支配的な母親と縛られる娘。ここまで極端では無いが、色々身に積まされる。子どもは天使という言葉の皮肉。神様に従う天使。彼女が天使がなくなる日が一刻も早く訪れることを祈る。
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もけうに
体調絶不調時に読んだので内容があまり頭に入ってこず。発達障害を抱える兄は、抽象的な指示を理解できない。指示は常に具体的に。けれど、それは誰と関わる上でも大事なこと。違う人同士がコミュニケーションを取る時、「わかっているだろう」という前提は誤解と齟齬を生む。発達障害だから何か突出した才能があるわけじゃない。みんな「ふつう」で、そのどれもが違う「普通」。体調不良につき感想も上手く書けん。
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もけうに
良い意味で安定のマンネリ。展開はワンパターンなのに、優しさに溢れた物語が浸みる。同作者の『食堂のおばちゃん』でも言われていたが、コロッケは手間のかかる家庭料理のトップ。挽肉の代わりに鮭缶を使ったコロッケ、美味しそう。最後の話が一番良かった。人を思い遣る気持ちに溢れたファンタジー。
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もけうに
下巻は料理描写・メシウマ描写が少なくてイマイチ。結局男性作家の描く親父の友情!という感じでなだかなあ。一番心に響いたのは、仮設に暮らすお婆さんのエピソード。過去の記憶が無いと未来にも進めない。命が助かったから良いのは確かなんだけれど、それだけでは駄目なんだよなあ。
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もけうに
親父の、親父による、親父のための小説感が紛々と香る。が、料理描写が細かく。メシウマシーン盛り沢山なので、その部分だけ読んでも楽しい。エリカ先生の「男の料理」は「刃」系と「火」系に分かれる論が面白い。確かに、初心者を脱し料理を趣味とする男性は、魚を捌いたり、塊肉を燻して自家製燻製作りがち。そしてあまり役に立たない。冷蔵庫の在庫を見て、手早く・そこそこ美味しく・安く作るのが日常の料理なんだよー!高級食材をふんだんに使い、たっぷり時間をかけて作る趣味料理は迷惑。同じメニューを揃って食べるはもう古い。
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もけうに
ポップな表紙&タイトルに反して、内容は働く老若男女の群像劇。仕事に邁進する前向きお仕事小説では決して無く、生きるために働かざるを得ない人の苦しみや葛藤を描くビターな内容。変に仕事を美化していないのが良い。辛くても、自分の仕事や職場が良くなるように努力することが大事なのかも。楽しくなくても、目の前ことを淡々とこなす。その中で見えてくるものもある。人生は色々あり、辛く苦しいけれど、ちょっとした良いことも沢山転がっていて、それを集めれば幸せのようなものにもなるのかも。明日も頑張って生きようと想える物語。
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もけうに
図書館でふと手にしたが、予想以上に良かった。ノンフィクションだが、小説を読んでいるかのよう。食べていた当時の時代背景から使われていた肉の産地を予想する様は、正に思い出探偵!母親の出身地、地元特有の食材・調味料は重要なファクター。そして、一緒に買い物に行き、当時の場所を巡り、ヒアリングし…とする内に記憶の扉が開かれていく様は圧巻。何気無い家庭料理程失われやすく、再現が難しい。だからこそ、人は懐かしい家庭の味に郷愁を覚え、涙する。味より香りが記憶を司るというのは、まさにプルーストですな。
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もけうに
色々勉強になったが、これ北欧女子じゃなくても難しいよ!日本人でも知らないことばかりだよ!このマナー全部実践できている日本人はほぼいないと思う…。マナーの由来・意味・歴史を学ぶことに意義はあるけれど、時代も変わるし、実践できるかはまた別問題。
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もけうに
どこか世間に馴染めない、少数派で、静かに放っておいて欲しいだけのなのにそれすら中々叶わない。そんな人達に対する優しい目線と、ちょっとの救いに溢れた短編集。劇的な何かが起こるわけでは無いけれど、心無い人がいる反面、わかってくれる人も確実にいる。共感できる話が多く、優しさに溢れた内容にホッと息をつけた。
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もけうに
寺地さんにしてはハマらなかったなあ。全体的に苛々した。特に夫。実家の両親・義両親・同級生の親達…誰もが決定的な悪人では無いが、皆微妙に自分勝手で視野が狭い。あの人はこうだろう、という思いこみで勝手に相手を判断し、結果すれ違うことはあるある。他人は自分とは違う人間であることを肝に銘じて、しっかり意見を伝えなければ。借り物ではない自分の言葉で、互いの意見をぶつけ合うことの重要さ。身近な関係程それを怠りがちで、結果決定的すれ違う。でも、人は何歳でも、いつからでもやり直せる。
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もけうに
韓国映画・ドラマは見ないが、韓国の社会背景も踏まえ粗筋を詳しく解説してくれるので、問題無く楽しめた。導入は食文化という柔らかい内容だが、家父長制・受験戦争・男女差別・就職難・兵役…と徐々に重い内容になっていき、終盤は朝鮮戦争・韓国近現代史と非常に固い内容。前半の、日本と似ているようで違う韓国文化を扱う軽い内容の方が楽しかったが、後半の内容も勉強になった。
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もけうに
ネタバレいや辻村深月天才だな…と改めて実感。予想はしていたが、「ぼく」が秋先生に告げた声はフェイク。実際はもっとずっと残酷で、覚悟の決まった言葉。秋先生と同等かそれ以上に厳しく、大事な相手のために命を投げ出すことも厭わない強い気持ち。そして、本書を読むことで『子どもたちは~』の深みがより増す。秋先生、あの時月子に「声」をかけてたのね…。自らの命を投げ出す程の愛。心を失う前にふみちゃんがくれた飴の甘さが、「ぼく」が最後に感じた味覚。その甘さだけがずっと残る。これもまた愛の物語。秋先生との倫理学的問答も興味深かった。
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もけうに
『ちどり亭にようこそ』の著者なので読む前から安心感はあったが、予想通りとても良かった。美味しそうな料理に、ほわりと心が包まれるような優しい物語。苛々しても、辛くても、料理をすれば生きていける。でも出来ない時は出来ないで良いし、手抜きでもテイクアウトでもなんでも良い。お金と違って技術は奪えない。押し付けの愛は趣味だから、無理に受け取らなくて良い。出来ることが増えると、自己肯定感が高まる。実際に参考になるような料理描写が多く、著者は本当に料理出来る人なんだろうな。シリーズ化して欲しい。
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もけうに
とても具体的且つ説得力ある内容で、前作より俄然面白かった。確かに、食べたものが完璧に消化吸収されるわけもないのに、カロリー妄信は間違いだよな。あれは化学実験の世界の話で、人間の体でどう作用するかまで考慮されているわけではないし。食品別の解説・調理法もためになる。糖質はともかく、タンパク質は礼賛されがちだが、やはり摂り過ぎが良くないのは同じ。食事術の部分はとても良かったが、早期発見早期治療を促す後半は、本書の趣旨から外れておりイマイチ。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2013/03/03(4079日経過)
記録初日
2012/05/10(4376日経過)
読んだ本
3163冊(1日平均0.72冊)
読んだページ
832362ページ(1日平均190ページ)
感想・レビュー
2999件(投稿率94.8%)
本棚
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自己紹介

読書は人生
http://otakudayo.blog3.fc2.com
鑑賞メーター
http://video.akahoshitakuya.com/u/106705

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