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2024年3月の読書メーターまとめ

chocoうさぎ
読んだ本
10
読んだページ
2929ページ
感想・レビュー
10
ナイス
70ナイス

2024年3月に読んだ本
10

2024年3月にナイスが最も多かった感想・レビュー

chocoうさぎ
カート・ヴォネガット・ジュニアの作品でお馴染みのボコノン教が如何にして生まれたのかが分かる。読み口が軽めなので物凄く読みやすく、文体もポップだが、書かれている事は結構怖い。描かれている世界の奇異さは現実世界を極端にしたらこんな感じか。たった一人の天才科学者の気まぐれで作られたアイス・ナインで世界は終わってしまいそうだし、天才科学者の子供達はその才能を受け継いでいないし、かなり皮肉な内容なのだが、結構シンプルな生き方こそ人類の幸福なのかもしれないと思わせる。ボコノン、恐るべし。ヴォネガット、面白い。
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2024年3月にナイスが最も多かったつぶやき

chocoうさぎ

2024年2月の読書メーター 読んだ本の数:9冊 読んだページ数:2959ページ ナイス数:113ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/335127/summary/monthly/2024/2

が「ナイス!」と言っています。

2024年3月の感想・レビュー一覧
10

chocoうさぎ
短編集。表題の「おぱらばん」と言う不思議な言葉は一体何か?呪文の様なその言葉の真相を知ると、可笑しみと哀しみが一つになった様で味わい深い。日常のちょっとした出来事から、過去の出来事や小説や映画作品の思い出が重ねられる展開で、どこかで見かけたら読んでみたいなと思わせる。「おぱらばん」「床屋嫌いのパンセ」「珈琲と馬鈴薯」「のぼりとのスナフキン」「クウェートの夕暮れ」が好き。住まいの話、取り壊される運命の古い場所の話が多い気がするのはスナフキンに憧れながらスナフキンに成れない著者の心模様か。
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chocoうさぎ
私にはとても読み辛く時間がかかったが、漸く読了。300頁を超えた辺りから面白くなってくる。15歳で嫁いで16歳で死んでしまったフェラーラ公爵夫人ルクレツィアの物語。殺されそうな現在とルクレツィアの短い生涯が交互に描かれる。どんどん過去のパートが現在に迫ってきて、その辺りはサスペンスを盛り上げる。どうして結婚して1年で殺されるのか、一体彼女は何をしたのかが知りたくて読み進んでしまう。政治の為の婚姻が当然の時代だったとしても、アルフォンソは不適切すぎる結婚相手だ。いくら公爵でもこんな男はやめておけと言いたい。
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chocoうさぎ
フランスの片田舎に住む学生時代の友人を訪ねる話。旧交を暖め合い、一緒に過ごす一晩は現在、昔、共通の知人の消息などを語るのだが、友人ヤンにはその家族に纏わる重い過去がそこかしこに纏わりついている。悲しい記憶も、忌まわしい記憶も、楽しかった記憶も。良かれと思ってしたおせっかいが物事を窮地に追い込んでしまうと言う訓話「熊の敷石」は救いが無いが、この小説では他者との差異と関わり方について考えさせられる。背景の違う他者が交わる時、実は結構高いハードルを「なんとなく」と言った心持ちで超えているのかもしれない。
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chocoうさぎ
鬼に纏わる短編集。怖い。あるのかないのか、居るのか居ないのか分からない状態と言うのが怖い。あるはずの無い家があったり、知らない女に後をつけられたり、家族が病に侵されたり、そう言ったこと全てが怖いし、しかも日常の中に紛れているから余計に怖い。「鬼棲」の伯母さんはとても魅力的なキャラクターで、読んでいて楽しいが、最後が怖い。「鬼気」のお父さん、健気で良い人なのに気の毒。でも現実にありそうな話で、家族が病気に罹り手が掛かるのも、これは怖い。「鬼交」の艶かしい文章。それぞれが別の味わいがあり楽しめた。
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chocoうさぎ
500頁弱を一気読み。スピード感があり、次から次へと捜査が進んで新しい局面が現れるので、途中で止められない。最初は激しい口論の挙句姿を消した婚約者を探す話なのだが、その彼女がどこにもおらず、それどころか捜査をしていると彼女の過去の謎が現れて、舞台はパリからニューヨークへ。しかも子連れでの捜査。子供はパリに置いてきた方が良かったのでは。事件の真相は思わぬ形として現れるのだが、その後どうなったのかが気になる。フランスって、異常者による少女拉致監禁という小説が多い気がするのは気のせいか?面白い作品だった。
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chocoうさぎ
三部作の最後。今回は中世が舞台。それにしても甲冑の中が空の騎士とはまたすごい設定だ。ピカピカの傷ひとつなく磨き上げられた甲冑を付けた騎士アジルールフォは意志だけで存在する理想の騎士だが、騎士団では異彩を放った存在。その騎士としての存在理由を疑われたことから証を探す旅へ。不在なのに騎士としての存在を示す証拠を探すとは、なんとも皮肉な話。形だけで中が空っぽの事や人が大半の世の中で、アジルールフォは気高過ぎた。この小説は作者が結構やりたい放題の感があり、楽しく書いたのだろう。シニカルな可笑しさ、哀しさがある。
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chocoうさぎ
アンドレ・ルーシェと言う未知の詩人を捜索する連作短編集。この作品集は読んでいて物凄く気持ちが良い。ずーっとお話しが続けば良いのにと思うほど。古物市で偶然手に入れた昔の絵葉書に書かれていた詩。その作者を追って捜索すると、思いがけない人々との出会いがあり、温かい付き合いが生まれる。語り手の人生の時々に顔を見せ、姿を現す未知の詩人の5編の詩と、詩人の人生や周りの人々との思わぬ接点。人生の旅路を進めて行くごとに、その詩は見方を変えさせ真意を考察させる物となって行く。偶然は必然。日仏合作で映像化したら面白そう。
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chocoうさぎ
『フランケンシュタイン』+『そして誰もいなくなった』の様なホラーでミステリ作品。山口雅也氏製作総指揮の「奇想天外の本棚」シリーズの一作。50年くらい前に書かれた作品なのに古さは感じなかった。死体に別の脳と臓器を入れて新しい人間を作る実験をした医師たち。研究施設がある島で、一人一人と殺されて行く恐怖、人造人間の実験は成功したのか、犯人は誰なのか、犯行の動機は、と飽きさせない。ただ生き返った男が何を考え感じたかは語られず、実験の主催者の本当の思惑も不明と、もう少し詳しく知りたい。肩が凝らずに読め、面白く読了。
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chocoうさぎ
カート・ヴォネガット・ジュニアの作品でお馴染みのボコノン教が如何にして生まれたのかが分かる。読み口が軽めなので物凄く読みやすく、文体もポップだが、書かれている事は結構怖い。描かれている世界の奇異さは現実世界を極端にしたらこんな感じか。たった一人の天才科学者の気まぐれで作られたアイス・ナインで世界は終わってしまいそうだし、天才科学者の子供達はその才能を受け継いでいないし、かなり皮肉な内容なのだが、結構シンプルな生き方こそ人類の幸福なのかもしれないと思わせる。ボコノン、恐るべし。ヴォネガット、面白い。
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chocoうさぎ
この著者の作品では魅力的な年配女性が登場する事が多いが今回は無し。登場人物の年齢が比較的若い。ロンドンからスコットランドに兄に会いに行く話で、スコットランドの自然の厳しさが今作でも描かれ4月でも吹雪で大往生。50年くらい前に書かれた作品だが、イギリスの家族は当時からこんなに複雑なの?20歳で結婚しようとしているヒロイン、キャロラインのお馬鹿さん加減に呆れながら読む。ヒロインの魅力が全く感じられない。オリヴァは歳の割には老成している。軽いロマンス小説ながら、スコットランドの自然の美しさの描写は素敵。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2013/03/21(4057日経過)
記録初日
2013/03/19(4059日経過)
読んだ本
666冊(1日平均0.16冊)
読んだページ
220971ページ(1日平均54ページ)
感想・レビュー
666件(投稿率100.0%)
本棚
11棚
性別
自己紹介

主に小説と実用書を読んでいます。
図書館のヘビーユーザーです。

好きな日本人作家は小川洋子さん。
日本のものも海外ものも読みます。
20代までに読んでおきたかった世界の名作と小中学生で読みそびれてしまった作品をボチボチ読んでいこうと思っています。

本日をスタートとして、過去に読んだものは登録する予定はありません。

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