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2024年3月の読書メーターまとめ

yyrn
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感想・レビュー
9
ナイス
372ナイス

2024年3月に読んだ本
9

2024年3月のお気に入られ登録
1

  • ダイトウ産

2024年3月にナイスが最も多かった感想・レビュー

yyrn
歯向かう敵は何千、何万人だろうと容赦なく殺戮する織田信長の戦い方に嫌気が差し?謀反を起こして有岡城に籠城した城主、荒木摂津守村重に次々に襲い掛かる4つの危機。これを城主自ら動かざるを得ない設定に加えて、ミステリー仕立てで解決していく点が読ませどころで、さらに牢獄から敵方、黒田官兵衛が解決に関わる点もミソか。しかし、頼みの毛利の援軍が来ず、籠城が長引き、家臣団の結束にほころびが生じて城内に疑心暗鬼の闇が広がっていく展開は(結果を知っているだけに)読み進めるのが辛かった。戦国武将の価値観や倫理観を教えられた。
が「ナイス!」と言っています。

2024年3月の感想・レビュー一覧
9

yyrn
図書館の紹介コーナーでみかけて手に取ったが、とても面白い本だった。こういう本に出合えるから図書館通いはやめられない。▼トルコと日本の良好な関係は、このようなエピソードから始まったのかと思うと明治期の日本人に感謝しかないが、サイコロの目がちょっと違っていたら全く違う展開になっていたかもしれず、歴史の不思議を思わずにはいられない。▼山田寅次郎という稀代の行動力を持ち、日本の伝統を強く意識した明治男が、西洋でも東洋でもない中東と出会い、オスマン帝国の皇帝に気に入られ様々な体験をする話が前半で、⇒
yyrn
2024/03/31 23:50

13年後に日本へ戻ってからの後半では実業家として活躍しつつ、なんと茶道の家元としても日本の伝統を守り育てていく。まさしく明治男、ここにあり!と思える本w。▼建築家、伊東忠太との長きにわたる友情の証とも言える頻繁に交わされたハガキや書簡文も多数掲載されており、そこから山田寅次郎の人柄を直接うかがい知ることができる。挿絵も上手で驚く。▼著者は山田寅次郎の孫娘で、自分の祖父がこんな大活躍をした人物だったのか!と知ったら、そりゃあ本の一冊ぐらい書きたくなるだろうw。

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yyrn
2023WBCで優勝した侍ジャパンの戦いぶりを、日本ベンチ内で刻々と変わる戦況にどのような策を練って対応してきたか、監督の考えや選手たちの心情を丁寧に教えてくれるが、すでに様々なメディアで取り上げられているせいか既知の情報が多かった。むしろ後半のプロ野球選手として目立った成績を残せなかった著者が引退後間を置かずにコーチに就任できたいきさつの方が興味深かった。またコーチ契約期間満了後もすぐ別のチームから声を掛けられ、さらに日本代表のコーチにも選ばれた著者の、何がいったい評価されたのか?その一端を教えられた。
yyrn
2024/03/25 23:41

著者は大谷翔平選手が日本ハム時代のコーチで、すでに抜きんでた才能を示していた大谷には怪我がないようにだけ気をつかったという話は良く分かるw。ちなみに、水原一平通訳の賭博事件は誠に残念で、MBL2024開幕の高揚感が一気に萎えた。お金は怖いな。個人レベルでは無為な60万の借金を背負っても気が重くなりそうなのに、それが600万円でも6000万円でもなく、千倍の6億円とは感覚がいつマヒしてしまったのか?その借金を肩代わりしなければ小学校にはグラブを倍の6ケは贈れたろうに、などとあらぬことを考えた(ため息)。

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yyrn
地理や地形が政治や経済に及ぼす影響を様々な事例を挙げて教えてくれる本。▼土地と資源(イスラエルとアラブ、石油がEV化を左右?)、中国が仕掛ける「債務の罠」、独立問題(スコットランド、カタルーニャ、ビアフラ戦争、コソボ)、内戦と民族紛争(スーダン、セルビア)、気候変動・脱炭素の闇など、池上彰氏の解説を聞いているようで大変分かり易いが、ではイスラエルとパレスチナはどのように決着するのか?については難しい問題と記すだけなので(確かに誰も分からないとは思うが)必ずしも地理や地形が決定的な要因ではない、とも読めた。
yyrn
2024/03/20 23:03

「『地政学的リスク』などとマスコミはよく使うが地政学という学部・学科を持つ大学はない。なぜか?」とか「日本人は年表で情報(ものごと)を語ることを優先させるが(地政学的という言葉でごまかさず)地図情報を語ることが重要」などという著者の言葉にうなずくことが多かった。ただ、日本人が歴史を重視するのは土着性が強く大地震などの自然災害が繰り返されるからではないか?地形でも自然災害は語れるが、人は繰り返される歴史が好きなんだと思う。自分のこととしても語れそうだしw。でも、だから地理好きは、歴史も大好きなんだと思う。

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yyrn
「日本に来て初めてチキンカレーを食べたインド人がいる」とは見事な惹句で気になって読まざるを得ないw。また「インドにカレーという料理はない」という投げかけにも、なぜ?と気になり、出張の移動中に読んだが、眠気も起きず楽しく読めた。▼胃腸が丈夫なら、この本で紹介しているバターチキンや炊込ご飯のビリヤニ、甘いグジャラート料理、南インドのミールスやワダも食べてみたいが、続けたら3日で腹を壊しそうw。▼著者は元大使館員で、インドやパキスタン、中国に駐在した体験を通して、広大なインド各地の特徴や宗教(ヒンドゥー教80⇒
yyrn
2024/03/15 23:53

イスラム教15、仏教1)、慣習(ラマダン、禁酒、浄・不浄)や国際化(インド中華?やマック、スタバの進出)がインド人の食事にどんな影響を与えているかを分かり易く教えてくれる本。インドまで行かなくても今では都内でかなり現地に近い味で食べられるらしい。▼ナンなどの粉食が中心の北インドと米食の南インド。牛肉を普通に食べるところもあれば、独自の進化を遂げたインド中華?もあるらしい。飲物もラッシーやチャイばかりでなくコーヒーも広く浸透しつつあるようだ。これからは14億人のインドの時代か。マンゴーが大好きだなんだって。

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yyrn
絵本には絵本の良さがあった。大人なら『イエローストーンのオオカミ』を読むべき、などと生意気なことを言ってしまったが、この絵本ではオオカとその主な獲物となるエルクや横取りされるクマとの関係ばかりでなく、コヨーテやプロングホーン、アナグマ、キツネ、ウサギ、ネズミなどの食物連鎖の話しのほか、エルクの減少でポプラやヤナギなどの植生が回復し、特に川岸の植生が回復したことでミサゴやハヤブサ、ツグミなどの鳥類にも大きな影響を与え、さらにはビーバーも戻ってきて木を倒してダムを造ることで魚類や両生類、甲虫までもが回復し⇒
yyrn
2024/03/11 00:02

イエローストーンの生態系が蘇ったことを(=オオカミ再導入の成果を)非常に分かり易く教えてくれるのだった。▼最後にオオカミ以外の「再自然化と自然保護」についての言及があった。イギリスのビーバー、韓国のアムールトラ、オランダのバイソン、ガラパゴスのゾウガメ、フィリピンのザトウクジラなどの取り組みを、私は全く知らなかった。

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yyrn
1995年からのオオカミ再導入後の成果が詳しく、さらに生き生きと綴られていて、著者のオオカミ愛が強く感じられる本。犬好きには納得の読後感を得られる本だと思うが、私としては導入を決めるまでの経緯(導入決定までの20年にも及ぶ環境保護政策者らと農業団体との果てしない議論や訴訟)にも関心があったので、そちらの記述がなかったのが少し残念。▼しかし、著者の観察にかける情熱は人並外れており、長時間・長期間(40年!)に及ぶ彼の観察のおかげで保護政策の修正にもかなり貢献しているらしい。彼の愛情は本物だ。
yyrn
2024/03/10 00:28

感動的な最後の章は、彼でなければ書けなかっただろう。導入1年目の14頭のオオカミの中で一番小さくていじめられていたNo.8がいつしか群れを率いるリーダーとなり、しかし、No.8が育てた次世代のNo.20と互いの群れを守るために闘わなければならない場面にはフィクションに勝るドラマをみた。寒い夜に布団の暗がりの中で静かに読んでいると、エルクを追ってイエローストーンの野山を疾走するオオカミたちの姿が目に浮かぶようだ。▼ユタ州サンダンスに暮らす名優ロバート・レッドフォードが、なかなか良い序文を寄せている。

yyrn
2024/03/10 00:55

▼この本と一緒に、オオカミ再導入の話しを綴った『自然を再生させたイエローストーンのオオカミたち』という大型絵本も借りて先に読んでいたが、本書を読んでしまうと、絵本はやはり概要をなぞるだけで深い感動を覚えることはできないな、ということが良く分かった。中学生以上ならこっちを読もうw。私も仕事ならいざ知らず、自分のために読む本は、要約版で手っ取り早くあらすじだけを追うことはもうやめようと思う(ただし「源氏物語」を除く)w。

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yyrn
ゴミ箱の上にバスケのリングを設置するとゴミの放置が少なくなる?▼以前読んだ「仕掛学」の続編が出たと知り読んでみた。今度は実践編で、考え方のおさらいをしつつ、それぞれの考えに基づいた事例を、なければ仲間や学生たちと考案して実際に試しながら、その成果を評価し、理論的には正しくても効果が上がらなかったのはなぜか?も含めて紹介してくれる本。世の中を大きく変えることはできなくても、日常生活の中で楽しく効率が上げることがきでる、小技(Tips)的なものか。頭の体操に打ってつけw。通勤の友。
yyrn
2024/03/09 09:25

▼街頭で効率的に宣伝ティッシュを配る方法や入室時の手指消毒を促す方法、自転車乗車禁止区域の周知、誰も読まない解説文を読んでもらう方法、利用が少ない個所に人々を誘導する方法などなど、楽しい仕掛けが45事例紹介されている。著書に「松村式子育て仕掛学」という本もあるらしい。

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歯向かう敵は何千、何万人だろうと容赦なく殺戮する織田信長の戦い方に嫌気が差し?謀反を起こして有岡城に籠城した城主、荒木摂津守村重に次々に襲い掛かる4つの危機。これを城主自ら動かざるを得ない設定に加えて、ミステリー仕立てで解決していく点が読ませどころで、さらに牢獄から敵方、黒田官兵衛が解決に関わる点もミソか。しかし、頼みの毛利の援軍が来ず、籠城が長引き、家臣団の結束にほころびが生じて城内に疑心暗鬼の闇が広がっていく展開は(結果を知っているだけに)読み進めるのが辛かった。戦国武将の価値観や倫理観を教えられた。
が「ナイス!」と言っています。
yyrn
絵画展でも画集でも一枚の絵を見ている時間は、よほどのお気に入りでもなければ1分もないぐらいか。最初の印象がすべてだと思うが、この本のように詳しく背景や意図を解説されると、途端に別の風景が見えてくるから不思議で、強く惹きつけられた。それが「仕事」に関するとなればなおさらで、今に続く職業でも社会的位置づけが代わっていたり(看護師や船頭、女科学者)、もうなくなってしまった職業では単なる歴史的経緯以上のものが感じられた。表紙に使われた「異端審問官」の絵は美しいだけに、解説を聞くと涙なしには見られない絵となった。
yyrn
2024/03/01 23:34

取り上げられた20の職業は何故これらが選ばれたのか?ちょっと不思議でランダム過ぎると思う。「子供の仕事」で選ばれた3枚の絵もまったく異なっていて、貧しさばかりではなく、階級との対比だったり、田舎での親子での労働だったり、様々だと言いたいのだろうが、これも統一感に欠けて、ちょっとわかりづらい。中野先生、さすがにテーマも枯れてきたかw?▼本書で紹介された絵は美しいものばかりでなく、権力や貧困、厳しさや戒め、残忍さや悲しみ、死まで、あらゆる喜怒哀楽が描かれているが、美しい絵以外は見たくないな。癒されたいなあw。

が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2013/03/30(4048日経過)
記録初日
2013/03/30(4048日経過)
読んだ本
1812冊(1日平均0.45冊)
読んだページ
484817ページ(1日平均119ページ)
感想・レビュー
1812件(投稿率100.0%)
本棚
30棚
性別
現住所
宮城県
自己紹介

読メを続けて早10年。10年前はどんな本を読んでいたのだろう?と履歴をみると(当然今と同じ)興味のある分野の本を読んでいたが、その中でも前向きな生き方につながるような本を読んで、前向きな感想をつけていた。ふ~ん、10年前のワタシはそんなにも意欲的だったか?と驚くが、大震災からの復興がそうさせたのかもしれない。それに対して最近の読書は父母の介護の諸々から逃れるため、癒されるために読んでいたような気もするが、その両親も亡くなり、さてこれからの10年、どんな読書になっていくのだろうか?▼興味の対象は、地理・地形、自然科学、美術・映画、歴史、スポーツ、小説は10冊に一冊読む程度。

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