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2024年3月の読書メーターまとめ

季花
読んだ本
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感想・レビュー
19
ナイス
328ナイス

2024年3月に読んだ本
19

2024年3月にナイスが最も多かった感想・レビュー

季花
ネタバレ雑誌の掲載記事やネット掲示板、そして著者本人の事柄が書かれている「近畿地方のある場所について」など、様々な媒体のものを多角的視点でまとめた作品。ノンフィクションのように描かれるホラー小説は何作か読んできましたが、自分自身が第三者とは思えない没入感はこれまでの小説とは全く違う印象。情報が小出しに開示されていくのがじわじわとオカルトを体感しているような感覚で、全てが明るみにならないところもリアリティがあって良かったです。分からないことを理解しようとする必要はないのかなと痛感させられてしまいました。
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2024年3月にナイスが最も多かったつぶやき

季花

2024年2月の読書メーター 読んだ本の数:21冊 読んだページ数:6507ページ ナイス数:182ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/35372/summary/monthly/2024/2 Missing完走出来て満足な月でした。今月は積読消化していきたい

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2024年3月の感想・レビュー一覧
19

季花
ネタバレ今回は森若さんと太陽の結婚に向けた準備というプライベートなお話。他人を寄せ付けないでひとりの時間を大切にしてきた森若さんだけど、流石に結婚となれば生活を変えざるを得ないよなあ。結婚で大切なのは何を許容するかだと思っているので、相手とのすり合わせにもなるタスク管理自体は悪い発想ではないと思う。今までの自分を変えて他人を許容するって想像以上に大変な行為だけど、そうやって変えていくからこそ人生って楽しいのかな。真夕ちゃんの態度が解釈一致過ぎて笑ってしまった。憧れの人は想像上の知らない人と結婚して欲しいよね。
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季花
ネタバレ忙しい人間生活を引退したばかりの新米土地神の千鳥と、彼を守護する守護代達の成長物語なのかな。今までの石田リンネさんとは結構作風が違う印象を受ける作品。千鳥より現代っ子の帯刀くんの方が主人公キャラな気がするけど、千鳥の愛され方を見ていると彼を中心にした作りなのが正解なんだろうな。千鳥は誰もに平等な無自覚な人たらしだけれど、愛されている自覚もなく本人も何かを選んで生きている訳ではない現状を見ていると、そういう人物の方があらゆる意味で平等で神としての適性はあるのかなと感じる。システム部分が現代的で面白い。
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季花
ネタバレ何も願わない孤高の王女コクランと、願いを叶えるランプの悪魔の物語。一見全てのものを兼ね備えたように見えるコクランが、その実普通の人間が当たり前に持っているようなものを持っていなかった終盤の展開が切なく胸を打つ。悪魔なのにコクランに執着して願いを聞き出そうとするレクスの方が人間らしいのも、伏線として上手く機能していて良かった。王女と悪魔に願いという要素を取り入れて、現実味のない世界に現実を実感させる描き方が巧みだなあ。恋物語というよりは愛を知るための物語のように感じる。事実は小説よりも奇なり。
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季花
ネタバレ東京創元社からデビューした作家さん達による様々な学園ミステリアンソロジー。随分前の刊行なので、今は売れている作家さんの新鋭と言われていた時代の姿が垣間見られるのが楽しいです。学園ミステリはミステリとしての味わいだけではなく登場人物達の瑞々しさや感性の良さも特徴だと思っているので、それぞれの作家陣の個性が光る作品ばかりで良かったです。市井さんの聴き屋シリーズは未読だったけど『横槍ワイン』は特に楽しめたかな。恋愛が絡む青春ミステリというのは言葉で表現出来ない気持ちを秘めていて魅力的。
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季花
ネタバレ現実の現在社会でも物が消滅して記憶も薄れていくという現象は存在するので、美しさの中に潜む残酷さがリアルに感じた物語。生きているとどうしようもない理不尽に直面することが多々あるけど、奪われている側なのに何となく受け入れてしまっているというのは私自身にも身に覚えがある。島の人々もかつては胸に秘めたたったひとつの結晶を抱えていたのに、消滅するとその記憶までもが失われてしまう。R氏のような心を失っていない人だけが残り、奪われる側の人達が消滅する世界。喪失の中に光る結晶を、消滅で気付かせてくれる繊細さが美しい。
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季花
ネタバレ日野への帰郷はほんの一時の穏やかな時間だったけど、沖田さんが新撰組から離脱するという事実を突き付けられてつらい展開だった。沖田さんにとって、近藤さん土方さんの存在がどんなに大きなものだったのか。新撰組改め甲陽鎮撫隊となって進軍する最中の甲州勝沼戦争の勃発。かつてない危機に近藤さんが鬼神の如く本領発揮する姿が勇ましく格好良い。時代が移り変わり刀で正々堂々と名乗りを上げる戦いが出来なくなったのが、武士の時代の終焉を感じて物哀しくなる。何としても生き延びられるのは、敗者の大将以外の人間なんだよなあ。
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季花
ネタバレ鳥羽伏見の戦いの開始。ようやく自分の気持ちに気付いて沙夜ちゃんを身請けする覚悟を固める鉄だけど、戦争が始まろうとする京の混乱ですれ違ってしまうのが切ない。このまま見知らぬ人の元に身請けされるのも幸せかと思ったら、まさかの鈴だったので不穏な展開になりそうだな。恋愛に疎い鉄の性質がこのタイミングの悪さを引き寄せているんだろうけど、結局新撰組から離れられない運命的なものも感じてしまう。近藤さんと沖田さんのやり取りに泣かされるなあ。
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季花
ネタバレ前回の油小路から少し時間が経過した北上篇開始。土方さんと鉄以外の馴染みの新撰組メンバーがいないのは史実をなぞっていくと仕方ないんだけど、これから彼らがどのように滅びゆくのかの追想が待っているかと思うと気が滅入るな。人格が様変わりしたような鉄の死神憑きの全貌が明かされるのは先のことになるんだろうか。辰兄が小銃の開発や製造を進める展開はいよいよ戦争が近づいてきている印象。そろそろ鉄と沙夜ちゃんも進展がありそうだけど悲恋になりませんように。
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季花
ネタバレこの巻が出版された前後が休載が多かった時期で、後にまとめて読もうと思っていたらかなり長い間積読になってしまっていたなあ。三馬鹿の姿が印象的な油小路編完結巻。平助が新八達に刀を向けるような展開でなかったのは救われたけど、一度離した手は二度と戻ることはないと思わされる別れがとても辛かった。今までは傍観者の立ち位置にいた斎藤さんが自らの意思で行動したのは、今後の鉄と鈴の関係性に影響しそうだなあ。
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季花
確か銀の匙と同時期ぐらいに購入した筈なんですが、長らく積んでしまっていました。荒川さんが漫画家になる以前に、実家で農業に従事していた姿が描かれるエッセイ作品。銀の匙は言わずもがなハガレンでも農家や強くて逞しい人達が登場しますが、それらの原点は農家での生活にあるのだなということがよく分かります。一般家庭から農業に従事すると本当に常識的なことが通用しなさそうな過酷な世界で、年中無休で働いて下さる名も知らない農家さんに改めて感謝。家畜を消費動物と分かりながら、割り切れない感情もあるのが中々に切ないです。
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季花
ネタバレ家族がイギリスに転居してしまい、実家でひとり暮らしを始めることになる新大学生の美綾と、迷い込んだパピヨンに宿る八百万の神の奇妙な生活を描いた物語。モノクロの神様の設定が中々に現実的で、美綾のような普通の人間との会話の噛み合わなさが楽しいです。大学での友人問題は一見美綾が流されやすいようにも思えるけど、心細い新生活の中でのモノクロとの出会い、香住くんの過去の記憶など、他人に相談出来ないことが増えすぎたなあと。八百万の神とか古典的な部分は勾玉シリーズを思い出します。恋のお相手としては川森先生を推したい。
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季花
ネタバレ1巻よりも青田先輩との距離が縮まってきているのが、雪からすれば薄気味悪いんだろうなあ。今回は過去パートが結構多かったけど、主に明らかになったのは横山との経緯なので青田先輩に関しては中々明かされないな。ただ雪が横山に好意があるように吹聴したり、遠藤助教に対する言動だったりと、少しずつ不信感が募る展開になってきたかな。少し優しくしたらストーキング行為をしてくる横山はリアリティがあって怖かった。健太先輩から携帯を取り上げる青田先輩の顔こそ、青田先輩の素の姿が表れている気がする。
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季花
ネタバレ原田マハさん初のノワール小説。初出が古い作品はかなり官能的な内容でしたが、美術とノワールの融合はエロスを強く演出するのかなと実感。方向性が定まっていない頃の挑戦的な作風と、近年書かれている「オフィーリア」や「向日葵奇譚」ではがらりと印象が変わるのが興味深いです。アートは良くも悪くも人の感情を豊かに表現するだけに、仄暗い目を背けたくなるものを作品として完成させる人達が存在するのも事実。特に『地獄変』をオマージュしたような「オフィーリア」にその側面を感じました。
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季花
ネタバレ優秀な魔術師家系に生まれたものの魔術の才がなかった落ちこぼれの少女と、数百年前に封印された孤族な人喰いの魔物の物語。雰囲気は前作にあたる『ミミズクと夜の王』によく似ていますが、親子という関係性で互いに依存しているところは前作以上に孤独さと愛を感じた作品です。トトにとってホーイチの出会いは生まれて初めて出来た唯一無二のものであったけれども、トトが人間世界の中で成長するにつれその関係も変わっていくのが胸を締め付けられます。彼女達の後日談が語られる「AND」があってこそ完成する物語だなあ。
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季花
ネタバレ雑誌の掲載記事やネット掲示板、そして著者本人の事柄が書かれている「近畿地方のある場所について」など、様々な媒体のものを多角的視点でまとめた作品。ノンフィクションのように描かれるホラー小説は何作か読んできましたが、自分自身が第三者とは思えない没入感はこれまでの小説とは全く違う印象。情報が小出しに開示されていくのがじわじわとオカルトを体感しているような感覚で、全てが明るみにならないところもリアリティがあって良かったです。分からないことを理解しようとする必要はないのかなと痛感させられてしまいました。
が「ナイス!」と言っています。
季花
ネタバレ多感な思春期の複雑な友人関係の毒をたっぷりと染み込ませた青春小説。れいちゃんみたいな悪口を言いながら近付いてくる女の子は私の周りにもいたので、学生時代の苦い思い出も甦ってしまったなあ。れいちゃん自身も真っ当に生きてこれなかったからこその育ち方なんだろうけど、相手が反撃して来ないことに甘んじた結果が彼女の行動に拍車を掛けていたのはやるせない。狭い閉塞感のある世界ならではの離れられない二人の関係がとても息苦しかった。寿美子がメールを返信しなかったことは、寿美子だけではなくれいちゃんの救いにもなっていて欲しい。
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季花
ネタバレお久しぶりの和菓子のアンシリーズ。今回は椿店長の後任である藤代店長の存在感が強いお話が多かったかな。前回はお馴染みの人達に囲まれていた中での椿店長の異動があったので、どちらかといえば後退した印象があったけど、新しい出会いときっかけから外の世界へ視野を広げていくアンちゃんが見られて嬉しい限り。今まではアルバイトという不安定な身分だったアンちゃんも正社員となり、ゆっくりだけど前進している姿に何だかほっとしてしまうな。相変わらず立花さんが乙女だけど、アンちゃんから近づかないと中々進展しないんだろうなあ。
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季花
ネタバレ昔サービス終了してしまったアプリで途中まで読んでいた作品。韓国発の日本語翻訳版なので舞台が日本になってなっていますが、日常的な描写や大学生活から韓国らしさが垣間見られるので舞台は韓国のままでも良かった気がします。奨学金を貰いながら大学に通う雪と周囲の誰からも好かれる完璧王子青田先輩を中心にした、様々な人間関係が描かれる物語。現在と過去が交互に展開する作品で、過去の青田先輩が現在の雪に対する態度が違うのが気になるところ。とはいえあくまでも雪の主観がかなり強いので、見方が変わると見え方も変わるんだろうなあ。
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季花
ネタバレ王族の処遇を決めたり新たなツェントの選出をしたりと、物語のクライマックスに向けて締めに入ったような印象を受ける巻でした。下町時代のマインの記憶が抜けている状態のローゼマインなので、フェルディナンド視点から見ればローゼマインを形成していた一番根幹的な部分が消失しているように見えるんじゃないかな。貴族としての記憶しかないローゼマインなら、フェルディナンドに対する認識も本来の家族的な存在ではなくなってそうだよなあ。下町時代からそうだけど、マインって基本的に命の危険と隣り合わせな人生を選択してしまっているよね。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2009/10/17(5307日経過)
記録初日
2009/10/13(5311日経過)
読んだ本
1728冊(1日平均0.33冊)
読んだページ
455004ページ(1日平均85ページ)
感想・レビュー
1605件(投稿率92.9%)
本棚
8棚
性別
自己紹介

小説、ライトノベル、漫画などをメインにのんびり本を読んでいます。
たくさんの本を読める人生を送りたいなあと思う今日この頃。
いつもたくさんのナイスありがとうございます。とても嬉しいです。

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