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2024年4月の読書メーターまとめ

momo
読んだ本
10
読んだページ
3079ページ
感想・レビュー
10
ナイス
110ナイス

2024年4月に読んだ本
10

2024年4月にナイスが最も多かった感想・レビュー

momo
なんとなくあらすじは知っていたものの、まさかこんなに二転三転話が変わるとは想像しておらず、終着点がどこなのか見えずの読書となった。結局のところ人が人を短時間で見極めることなどできなくて、見えている部分は側面的。たとえ告発文がなかったとして、人生はそう大きく変わらなかったかもしれない。企業の最終選考で一人を自分達に選ばせるところから、告発文が届いて場を混乱させ、その後の人生までミステリアスなタッチで描いて、人の本質とは何か、就活とは何なのかを考えさせるという優れた作品。見事に騙された。
が「ナイス!」と言っています。

2024年4月の感想・レビュー一覧
10

momo
Aという言い方よりBという言い方の方が人間関係をスムーズにするよという本かと。しかしそもそもの思考を変えてみるという本だった。理解できたものもあればうーんと思うことも。例えば申し出や応募を断るとき大人の言い方では「求めているものと違う」。かわいい言い方としては「タイミングが合わない」。これは自分が断る立場なのでこの方がかわいい。しかし逆なら?就職試験で何度も「御縁が…」と言われたがいっそ「求めているものと違う」と言われた方がこの企業の人材に満たなかったと思う。タイミングだの縁だのと言われるとモヤッとする。
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momo
25人の作家によるミステリーの短編集。岡崎琢磨の『三霊山拉致監禁殺人事件』は自分の理解が合っているのか不安でネットで調べてしまった。 タイトルが結末なのだろうが、そこに至るまでの心情が結末と違いすぎてこわい。もっと破滅的なシーンが見えていたらよかったんだけど。どれもおもしろかったが、安生正『白い記憶』、蒼井碧『誰にも言えない拷問の物語』がお気に入り。圧巻だったのは中山七里『オシフィエンチム駅へ』。どんでん返しで名高い中山七里。1番目の収録作品だったが好きな作家なので1番最後にとっておいたかいがあった。
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momo
青島総合病院の総合内科を舞台にした連作集。最初の作品が免許を返納しないドライバーの話で、他人事ではない分リアルに不愉快で、2作目からはやめようかなと思ったほど。 しかし読み進めていくうち、段々色々なテイストに触れて面白さが伝わってきた。仙川さんの作品は『極卵』以来2作品目。あの時はもっと暗く重い話だったけど。今回は奥田英朗のDr.伊良部のふざけてないバージョンみたいで、読みやすかったし、温かかった。強いて言うならもっと総合内科の青島先生が直接的に活躍していたらと思う。
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momo
ネタバレ誰もが一目置く馨が仕掛けた巧妙な罠。罪を犯した者は同等の罪を負う。同害報復。そのやり方は納得できるものではないけれど、筋が通っているだけに否定できない。話が複雑で私には時系列がちゃんと把握できなかったけれど、こんな奇想天外な法定物語は初めてだ。まさに法廷『遊戯』だった。極論を言うと、こんな結末になるならもっと早くに彼らは自分の過ち、罪を認めるべきだった。今更感が否めないけれど、この物語のメインであるトリックのためには必要な設定だったのだから仕方ないのか。
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momo
あらすじを読んで、ミステリーかと思い読んでみたが、あれ?お仕事小説?最近ドラマが始まった赤楚くんの『リベンジ』風な冒頭。ただ今回の場合は、気づいたら時間が進んでいたというわけではなく、進んでいく時を肌で感じながら何できずにいる。企業において誰が本当に信頼できる人で、誰が裏切り者なのかを探し、見極める必要が往々にしてあることや、社長という者は企業の存続のために本当に広い広い視野と今後のビジョンを明確に持って日々を過ごさなくてはいけないんだなと感じた。最後にはほろっとさせられて、しんみりしてしまった。
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momo
ネタバレ梨沙は虚構の中の住人だった。なりたい自分、理想の自分を嘘で固めて、さも本当であるかのように装っていた。本当の自分にどんな価値があるのか、自分の存在を自分で認められない者達が、自分を大きく見せようともがく。物語のキーになるのがタイトルにもある「犬」。犬の存在によって虚構にヒビが入り、犬の存在によって、歪んだ物の見方が正常に整っていく。認知の歪みという人の恐ろしさにミステリー要素も加わり、テンポよくとても読みやすく仕上がっている。2日でイッキ読み。おもしろかった。
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momo
源平合戦で活躍した義経と総大将の頼朝の間にいた兄弟範頼。この男の存在を私は全く知らなかった。なんだかこの人、私と似ている。 出世はいらない、大役もこなしたくない、だから傷もつかずに済む。 コメディタッチで描かれているからおもしろいけれど、不甲斐ない自分を見ている気がして胸が痛い。全て自分の責任なのにかわいそうでならない。義経が後々頼朝によって殺される描写は心が痛む。あとがきで、事実に基づいたフィクションと作者は言っているが、ゆえのコメディ色満載さと、だが、戦に翻弄された義経達の姿のリアルさが見事だった。
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momo
読み手の先入観を巧みに利用してどんでん返しを仕掛ける。そもそもその先入観をミスリードによって植え付けるのがさすがだ。米澤穂信の『白木の箱』のどんでん返しがわからなくてネットで探してしまった。それを読んで納得。私の理解力って。あまりに常識に囚われすぎていて現実離れしている展開が想像できていなかった。恩田陸の『トワイライト』はおどろおどろしい感じがすると思いながら読んでいたがわかってからは「うわー、その話ね〜」とほっこり。長岡弘樹の『最後の指導 教場0 刑事指導官・風間公親 外伝』はわかりやすく読者を騙した。
が「ナイス!」と言っています。
momo
なんとなくあらすじは知っていたものの、まさかこんなに二転三転話が変わるとは想像しておらず、終着点がどこなのか見えずの読書となった。結局のところ人が人を短時間で見極めることなどできなくて、見えている部分は側面的。たとえ告発文がなかったとして、人生はそう大きく変わらなかったかもしれない。企業の最終選考で一人を自分達に選ばせるところから、告発文が届いて場を混乱させ、その後の人生までミステリアスなタッチで描いて、人の本質とは何か、就活とは何なのかを考えさせるという優れた作品。見事に騙された。
が「ナイス!」と言っています。
momo
悪口というとちょっと気分が悪いけれど、小バカにしたい時に使えるフレーズ集みたいな感じ。相手をけなすのはもちろんのこと、褒める時も言葉選びは重要。誰もがわかる言葉選びも必要だけど、あまりにありきたりな使い古された表現では進歩がない。けなしたり悪口言っってるのにこんなおもしろおかしく書かれているとむしろ爽快、いと清々し。やはり本を書く人はものすごい知識量だ。アウトプットも必要だがそれ以前にインプット。この努力なくして面白いことは書けないと、『シャノンの情報論的には情報量ゼロ』なことを言ってしまったりして。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2009/11/02(5323日経過)
記録初日
2009/11/01(5324日経過)
読んだ本
508冊(1日平均0.10冊)
読んだページ
156983ページ(1日平均29ページ)
感想・レビュー
508件(投稿率100.0%)
本棚
284棚
性別
自己紹介

2市の図書館を駆使して読書しています。元来の低い読解力に加え、最近は歳のせいかさらに理解力が低下しているのを感じます。でも楽しいから読書は止められません。

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