力士時代の華やかな余韻を残しつつ軽快かつ歯に衣着せぬ辛口コメントで人気を博す、それが北の富士さん。粋でカッコいい彼を見てスー女になった人も沢山いる。舞の海がいくら知識をひけらかしても彼の一言で簡単に玉砕。世代は違ってもそこは横綱と小結、格が違います。そんな彼も子供の頃、近所の身障者の友達をリヤカーに乗せて登校していたという心優しい力持ち。同窓会にもできる限り出席するという心遣い。ついでに銀座にも。そこで出会った著者は、北の富士の魅力を余す所なく書き尽くす。そして本書は、私にとっても特別な一冊となりました。

久々の八神瑛子。このシリーズはハズレがないから、即買っちゃいます。前作までにヤクザ、警察問わず、沢山の悪が彼女に粛清された。それでもしぶとく生き残っていたヤクザの大親分、有嶋。瑛子を恐れるあまり、あろうことか、裏切り者の片浦に盃を渡す。そして正体不明の斎藤。不良警官を退治するだけの男。元自衛官だけあって、その闘い方は半端ではない。その男が有嶋と手を組み瑛子に襲い掛かる。そして、私怨と任侠が絡み合う凄まじい戦いが始まった。読み終えても興奮冷めやらず、産毛がゾワゾワしてしまいました。

褒める教育の尾木ママがこれを読んだら真っ向から反論するでしょう。でも躾は、スポーツや動物の調教とは違うんです。やってはいけないことは褒めても直らない。そんな当たり前のことが分からない親や教師が増殖中です。そうして育った人は権利を主張し、義務は果たさない。先生や親に平気でタメ口。叱られると不貞腐れる。自分が悪いとは理解できず反省しないから、同じ間違いを繰り返す。今の見かけだけ優しい時代は、少し間違っている気がします。叱り方がわからない親たちには、褒め方より、叱り方の本を出せばけっこう売れると思います。

思わず手に取ってしまいましたが、ムツゴロウさんの一周忌に合せての発刊なのでしょうか。ムツゴロウさんと言えば動物。でも囲碁も麻雀も、その腕前はプロ級だったという噂もあったとか、なかったとか。そのムツゴロウさんが阿佐田哲也さんを筆頭に、麻雀で語り、麻雀で学び、感情をあらわにし闘い、そして笑う。パイを握るごとに一喜一憂する男たち。麻雀の詳しい内容はよくわかりませんでしたけど、ムツゴロウ先生のまた違った一面を垣間見ることが出来ました。

この方の考えは一貫している。欲の為に金を貯める。その欲とは性欲。人が生きる上で必要な欲であります。そしてどんな女性でもベッドインまで持って行く。その手口、いやテクニックはとても為になります。それを知っていれば騙されませんもの。今回はベッドインの内容が官能小説のように具体的過ぎて、前作で受けた感銘は吹っ飛んでしまいました。でも人間的には魅力のある方とお見受けします。そして最後は45歳年下のモデルと結婚し幸福の絶頂で亡くなりました。はたして事故だったのか、他殺だったのかは、未だもって警察でもわかっていません。

実は私、日本酒が大好きなのです。まずはビール、ではなくお酒から。本書はその日本酒の歴史、原料、作り方、そして美味しい呑み方まで、まるでお酒の教科書のように詳しく解説してくれます。監修はなんと発酵博士の小泉先生。これは期待できます。酒屋に吊るされる杉玉。当たり前すぎて何の疑問もありませんでしたが、ああそうなんですね。腑に落ちました。それから酒道。茶道、華道のように昔は武家や公家のたしなみだったとか。そんな蘊蓄もたくさん載っています。いずれにしても納豆大好きな私は、酒造りに向いていないことが分かりました。

力士時代の華やかな余韻を残しつつ軽快かつ歯に衣着せぬ辛口コメントで人気を博す、それが北の富士さん。粋でカッコいい彼を見てスー女になった人も沢山いる。舞の海がいくら知識をひけらかしても彼の一言で簡単に玉砕。世代は違ってもそこは横綱と小結、格が違います。そんな彼も子供の頃、近所の身障者の友達をリヤカーに乗せて登校していたという心優しい力持ち。同窓会にもできる限り出席するという心遣い。ついでに銀座にも。そこで出会った著者は、北の富士の魅力を余す所なく書き尽くす。そして本書は、私にとっても特別な一冊となりました。