アガサ・クリスティー賞でよかったのかな…。ミステリーが崇高でないとかいう意味ではなく、そもそも狭義のミステリーのみを狙った賞でもないんだろうけど…。物語がすごい。戦争ものは苦手だし世界史も分からないし普通なら手に取らなかっただろう作品、アガサ・クリスティー賞だから読んでみようと思ったのはあるから、私としてはとってくれてありがとうと思った。戦争に、勝利も敗北もない。

一冊目を図書館に返しに行ったら二冊目があったのでそのまま借りた。また毎晩一話ずつ読んでいけた。今回は被害者がアリバイ作りを手伝った話が多め。そんなにうまくいくかなと思うことはあっても、突拍子もない話はないのがよいところ。二律背反だけ、なんでそんなアリバイ作ったの？と思った。

最後全部、犯人性格悪いなあ…ってなっちゃった。童話の主役はだいたい最初は不幸なんだから、不幸が故に犯罪を犯してさらに不幸になるのは、なんかな。。眠り姫だけそうでもないか。姫の特性を活かした謎で、あれは結構良かったかも。

あっという間に読み終わった。思ったよりも嫌な終わり方じゃなくてよかった。はじめは全員胡散臭かったのに、結局みんなそんな嫌な人ではなかった。

日本じゃないみたいだった。実際半分そんな感じやけど。こんな無敵と同等に渡り合えたら更に嘘っぽさが増すけど、そうではないのでまだよい。上司の方が大義がありそうで私は好きなんだけどなー。

寝る前に1話ずつ読めていく感じが良かった。変な味付けのない、アリバイ崩しに特化した、5分後に意外な結末系の読みやすさ。

なんか時代がぽんぽん飛ぶなって思ったら、別にそもそも繋がってなかったらしい。なるほど。急に茶々が出てきたりしたのもそのせいか。競作の方を先に読んでおいたほうがよかったのかもしれない。恐れを知らない信長が恐れを知るために生きていた、という感じ（見方）は新鮮でまたよかった。

かるくて読みやすいけどちゃんと本格ミステリーだった。鬼ヶ島なんて特に、しっかりとしたオマージュな上に、それまでの短編で出てきた小道具も使ってみたりして、本格好きも納得の出来栄え。

アガサ・クリスティー賞でよかったのかな…。ミステリーが崇高でないとかいう意味ではなく、そもそも狭義のミステリーのみを狙った賞でもないんだろうけど…。物語がすごい。戦争ものは苦手だし世界史も分からないし普通なら手に取らなかっただろう作品、アガサ・クリスティー賞だから読んでみようと思ったのはあるから、私としてはとってくれてありがとうと思った。戦争に、勝利も敗北もない。