誰にだっていろんな面があり、誰に対してどのお面を被るかということだと思う。お面の数は人により結構違うかもしれない。無意識に選んだお面が間違いだったり、どのお面を被っても合わない人もいるかもしれない。合っていると思っていたお面がだんだんズレていって、ある日ポロリと剥がれ落ちるかもしれない。
松田さんが、踏切を待ちながらお子さんが大騒ぎした時に感じたという3つの視線。無関心、好意、敵意。自分は実はどれとも違う、同情とか憐憫に類する視線になっているように思う。おかあさん大変だね、そんな目で見られて気の毒に、でも頑張って、と。上から目線というヤツである。子供が病院の待合室で騒ぎ「うるさくてすみません」と松田さんが言った時、「うるさくないね、かわいいね」と言った人のように、自然にそんな横並びの感情が先立つようになりたいと思う。
昔は翻訳ミステリが多かったですが、最近はわりに何でも読む雑食系です。どちらかといえば小ぢんまりした話を好みます。
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