子供の頃に読んだトットちゃんの続きをまさか４０年経って読めるとは！分かりやすい文章で語られるエピソードはどれも面白かったり興味深い。トットちゃんもすごいけどトットママの逞しさときたら！

アートセラピーを専門にした診療所を舞台にインターン聡子が利用者たちとのかかわりの中で自分自身の過去を取り戻す連作。割とほのぼのきたところ終盤で不穏な空気が漂い変にドキドキしましたが穏やかなラストにほっとしました。人のお悩み相談に触れるうちに自分の中の問題にも向き合うことになる主人公、という定番展開ですがありがちだからこそ安心して読めるのはあんまり難しいこと考えずにただ楽しみたいときには良い。自分の昔の絵はもうないと思うけど娘が描いたものは取ってあるので欲しくなったときに渡そう。

万年筆に興味も思い入れもないのですが「文房具好き必読の一冊」にやられて。万年筆の奥深さを知るとちょっと欲しくなります。字に自信があれば…。こんなふうに、自分の書き癖に合わせて調整してもらったら私の字でも多少はマシになるんだろうか？！

少し前の本なので、その後世界遺産に登録されたところも。世界遺産に登録されたと聞けばぐっと興味がわきますが登録されてもされてなくても気になる所には機会があれば行ってみたい。三内丸山遺跡、いつか行きたい。他の方のレビュー見ると、この著者さんにしては真面目な語り口のよう。最近、自分の旅行の機会が減ったせいか旅行記が気になるので他の本もチェックしてみよう。

真面目できちっとしすぎているより、ちょっと手を抜くくらいの方がほっとできるのかも。にしても、この旦那のムカつくこと。私情がかなり入っていますが。（そして私は決して真面目でもきちっとしてもいませんが）それにしても、すき焼きのたれ、万能！「めんつゆ、最強！」と思っていましたがすき焼きのたれ使ってみようかという気になりました。

「私は、私を機嫌よくさせるのがうまい。他人に機嫌を取ってもらわず、自分をちょっと、甘やかす。そういうふうに自分を拵えてきたのだ」（P3）「本屋が選ぶ大人の恋愛小説大賞受賞」なんだそうな。大人の恋愛って？！茶道を嗜む一見地味な５１歳独身・愉里子が愉しむのは「花摘み」と呼ぶ肉体を伴うかりそめの恋だった。年齢が近いので特に体に関してとか共感するところも。ひたすら「花摘み」を愉しむ前半と打って変わって後半は親の介護や職場のセクハラ問題、定年後の身の振り方等テーマがてんこ盛りすぎ。「センセイの鞄」を思い出した。

平城宮跡資料館の企画展を書籍化。子供のための展示だったようだがこれは絶対大人でも楽しめる内容だ。平城宮跡には４回くらい行ってるけどこんな企画展に当たったことはなくて残念。発掘調査で出土した様々なものたちの当時の機能や役割ではなく、その道具が不要になって廃棄されるまでに焦点を当てたというのが面白い。何処から、何と一緒に見つかったかから判ることもあるとは！オールカラー。当時の人もまさか１３００年も未来に給食がまずいと訴えたことが伝わるとは夢にも思わなかっただろう　（笑）

「傲慢と善良」にちょっと出てきた二人が主人公。父親のおこしたトラブルのせいで逃亡生活をすることになってしまった母子だが逃亡先で出逢う人たちが皆暖かく魅力的だし、母親の逞しさといったら！（そもそも、こんなに逃げる必要があるのか？というのはさておき）別府の砂湯に興味津々。

本を登録しようとするまで気が付かなかった、まさかの再読。そして同じ感想（笑）共犯者（男）出てきた？！

「幸福とは、初めから、失われる運命にあるものなのだ。（中略）永遠に続かないからこそ、一瞬一瞬がきらめいている。（中略）だからこそ、あんなに美しいのだ」（P242）婚約破棄された３５歳、家を買う。猫好きにはたまらないんだろう。自分にとって、幸福とは？

子供の頃に読んだトットちゃんの続きをまさか４０年経って読めるとは！分かりやすい文章で語られるエピソードはどれも面白かったり興味深い。トットちゃんもすごいけどトットママの逞しさときたら！

来世はパンダになりたい私。外見を褒められてちやほやされるのって、良くない？