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2024年4月の読書メーターまとめ

スターライト
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感想・レビュー
20
ナイス
141ナイス

2024年4月に読んだ本
20

2024年4月にナイスが最も多かった感想・レビュー

スターライト
第7回坪田譲治文学賞受賞作。標題作と「綿菓子」の連作短篇を収録。前者は家庭の事情でアメリカに渡った大介(通称ダイ)の視点から、アメリカ人の恋人を持つ姉とアメリカ嫌いでに日本好きの男性の友人らが織りなす日々を描く。日米の文化の差異を何気ない日々の生活を通して浮き彫りにする。後者では3年つきあった末にお見合いで別の男性と結婚した姉、仲が良かったと思った女性の友達の離婚などから女の子の心の成長を扱っている。
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2024年4月の感想・レビュー一覧
20

スターライト
大阪城の抜け穴が書かれた絵図面をめぐって、伊賀・甲賀らの忍者の争いを10人の漫画家が競作。白土三平、横山光輝をはじめ忍者漫画には縁のなさそうな松本あきら(のちの松本零士)、小沢さとる、藤子不二雄なども参加。豪華なメンバーによる多彩な忍術の冴えを堪能できる。
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スターライト
カバー袖の「ラテンアメリカ文学最高傑作の一つ」に偽りはなかった。古代の楽器の探索というストーリーと自らのアイデンティティを求める主人公がからみあって、時間と空間を超越し、旧石器時代さながらの集落の営みに理想の地を探り当てながらも、背後に残してきたはずの恵まれた現代文明を捨てきれず、私生活でも妻と探索行で知り合った女性とも見放されるという孤独を描く。読んでる間は得難い時間だった。
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スターライト
ブラック・スターロードを抜けて到達したのは、NGZ490年、停滞フィールドで未来へと投げ出される年の42年後だった。するとローダンらが登場する《ハルタ》は未知飛翔体から攻撃を受ける。事前に警告メッセージを受け取ったが未知の言語だったので正体不明だったのだ。しかし囚われると相手は同じテラナー。捕虜となり引き渡されたところにいたのは、ガルブレイス・デイトンだった!しかし「42年の空白」は二人の間に溝を生み、相互不信の中、戦争状態に終止符を打つため、ともにカンタロとの接触を試みるのだが…。過去の解明に一歩進む。
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スターライト
井戸にとびこんでやると叫ぶ母、木の幹に詩を書いていくぼくのいとこ、セレスティーノ。人が死んだり、体の一部がもげたり、手足がさそりになって目から蛇が出たりと悲惨で不気味なシーンのオンパレードだが、そのたびに普通に物語に復帰するので、ひょっとしてこれはラファティばりのトールテールかと思うぐらいストーリーらしきものはない。その幻想性は夜でも朝でもない「夜明け」をタイトルにしていることに現れている。断片的な文章群と戯曲形式の部分、唐突に挿入される言葉など凝った構成の作品。
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スターライト
「おれ」が自分の父親ペドロ・パラモを捜して、途中で会ったロバ追いのアブンディオの案内でコマラに辿り着く。そこは生きた人間のいない、死者の町だった。七十の断片から、コマラで「おれ」が会った人とのエピソード、ペドロ・パラモがいかにしてその地域のボスになっていった経緯ととともに、レンテリア神父の話が交錯しながら、また時間線も行き来しながら語られる。ラストのペドロ・パラモの死は印象的。
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スターライト
横溝正史の生涯、主要作品解説、横溝正史の角川文庫表紙を印象的なイラストで飾った杉本一文と映画で金田一耕助を演じた石坂浩二のインタビュー、次女・瑠美から見た父などで横溝正史と金田一耕助の世界を多角的に描き出す。『蝶々』『本陣』『獄門島』は読まねば。
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スターライト
ハゲタカが舞い、邸内に牛がうろつくという印象的な幕開けから語られる、独裁者の冷酷さと滑稽さと悲哀。その体制は「驕れる人も久しからず。ただ春の夜の夢の如し」。影武者や大統領に接近して次々と罪なき人の首を送り付ける側近。大統領の周りには猜疑と虚偽が渦巻き、テレビ番組さえも大統領の意に沿った内容に変更される。ラストの死神との対話以降の文章が衝撃的で、個人的には白眉。独裁者の末路に待っているのは、「喜びの歌をうたう熱狂的な群衆の声」であり、「解放を祝う音楽や、にぎやかな爆竹の音や、楽しげな鐘の音」なのだ。
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スターライト
マルケスの代表作にして、マジックリアリズムの傑作。豚の尾を持った子どもが生まれた先例のため親族の反対にあったホセ・アルカディオ・ブエンディアとウルスラだったが、それを押し切り結婚。理想の地としてマコンドの村を作り、以降ブエンディア一族の繁栄と没落の百年の歴史が展開される。100歳以上を生きたウルスラ、何度も死にかけながらもそのたびに命をとりとめるブエンディア大佐、不可視の存在となるメルキアデスなどの特異な登場人物が騒々しくも殺伐としたストーリーが語られる。コロンビアの歴史も取り込み読者を幻惑させる一大巨編
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スターライト
東京の家が戦災で焼け出されたため、3年前に栃木県北に引っ越してきた小学一年生の修を主人公に、家族・友達・学校生活を綴った小説。仲の良い友達との楽しい日々があるかと思えば、クラスのいじめっ子からどう逃れるか、授業風景も描かれる。しかし家庭内では有名な画家になって裕福になる夢を持ちながらさっぱり絵を描かず家でぐうたら過ごす父、修の兄・勉を含めた家族4人を養うため必死に働く母とは喧嘩が絶えない。「大人の事情」に振り回された修の憤りには共感する。
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スターライト
戦前に日本に来た朝鮮人(韓国)の両親を持つ日本生まれのキマちゃんが体験した小学校での日々が綴られる。寡黙で真面目だけが取り柄の父、子どもを育て収入の少ない夫だけでは支えられない家計を必死に守り抜く母。差別に遭いながらも理解のある先生たちに恵まれ、母の決断で引っ越しを繰り返しながらも母から教えられる朝鮮人としてのプライドを持ってたくましく生きていくキマちゃんの姿には胸を打つ。戦前の朝鮮人が置かれた厳しい状況、というよりあまりにひどい朝鮮人差別と労働力・戦力に都合よく朝鮮人を酷使する戦前の政策には怒りを覚える
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スターライト
チリの作家ホセ・ドノソの代表作。1973年の母国チリのクーデターを契機に約5年の歳月を費やして完成させた大作。物語は、莫大な財産を持つベントゥーラ一族の大人たちが別荘を離れ、ハイキングに出発することから始まる。残された33人の子どもたちは、隠された金を持って領地を囲っている鉄製の柵を抜いていき脱走を図ったりするが、一方でグループの主導権を握ろうと争う。幽閉されたアドリアノ、原住民との関係、食糧不足の中での食人の発生など陰惨を極める。カットバック形式を用い、特権階級の皮肉など政治的色彩漂う巨編。
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スターライト
グアテマラの作家アストゥリアスが、幼児期に母親やインディオから聞いた民間伝承をもとに書き上げた幻想的な作品集。冒頭の「グアテマラ」は、祖国の紹介めいた作品でその後、寓話的なエピソードが並ぶ。グアテマラの自然が擬人化された物語は風変りだが、あちらこちらにスペインによる征服が色濃くにじんでいる。最後に配された戯曲形式の「ククルカン」がほぼ半分近くを占め、古代マヤの世界に読者を誘う。
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スターライト
停滞フィールドにより695年未来へと”転送”されたローダンらは、その間に起った経緯を知るべく再会したイホ・トロトを精神的に過去へとさかのぼらせる。パーリアンやドゥムフリー、中枢部の設計者など懐かしいワードが出てきて嬉しくなった。
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スターライト
永続的に物体縮小できる技術を開発したチェコの博士を亡命させる途中で博士は狙撃された。命を救うため潜航艇プロテウス号に乗り組んだグラントら5人。しかし予想外のアクシデントに見舞われつつも、一時間という制限時間は刻々と迫る。果たして博士の命を救えるのか。プロテウス号内とそれを外から見守るカーターたちの葛藤が交互に描写される。ミステリ作品もあるアシモフらしく、スパイも紛れ込ませラストで種明しされる念の入れよう。おびただしい生物学的な説明も博覧強記のアシモフならでは。手に汗握る極上のエンタテインメントでした。
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スターライト
戦後間もない(昭和30年前後?)時代、宇都宮の市街に近い村のはずれで商店を営む一家の生活を、男の子の視点を通じて描き出す。おそらく作者、立松和平の自伝的小説だろう。貧しいながらも必死に働く母、やさしいけれどお人好しな父、おとなしく他人にはもちろん家族ともほとんど話をしないぼく。何気ない日常の営みが卵洗いとなって、やがて母に新たな生命が宿ったのではないかと思ってしまう。まだ20代前半の女性が引っ越してきて、希望をなくして自死してしまう展開には驚いた。
卵洗い
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スターライト
第7回坪田譲治文学賞受賞作。標題作と「綿菓子」の連作短篇を収録。前者は家庭の事情でアメリカに渡った大介(通称ダイ)の視点から、アメリカ人の恋人を持つ姉とアメリカ嫌いでに日本好きの男性の友人らが織りなす日々を描く。日米の文化の差異を何気ない日々の生活を通して浮き彫りにする。後者では3年つきあった末にお見合いで別の男性と結婚した姉、仲が良かったと思った女性の友達の離婚などから女の子の心の成長を扱っている。
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スターライト
作家・翻訳家・出版社勤務の人など、いずれ劣らぬ蔵書自慢36人の書棚を紹介する『絶景本棚』の第3弾。オールカラーというのが素晴らしい。何の説明もなければとても個人宅とは思えないその圧倒的な本の森に、ただただ感服。書棚を他人にさらすということは、自分の脳内を丸裸にすることと同義であり、趣味嗜好の大胆な開陳であり、言葉よりも書物がその人の全てを語っている、といったら言い過ぎか。家人からどう思われているか知りたいものだが、夫婦そろって本好きな方もおられるようでうらたましい。
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スターライト
飛騨・美濃の争乱を収め、大和に帰還したヤマトタケルに、父と母それぞれから異なる依頼を受ける。東方の大和の分国から危機が迫っているとの報を受け、父の日代の大王はヤマトタケルに救援を依頼するが、母からはその生国・播磨が新羅からきた天日槍に蹂躙され滅亡寸前という。播磨に向かったヤマトタケルに天日槍とその守護神ツヌガアラヒトが襲いかかる。新羅と大和の軍勢に、神々の凄絶な戦闘が加わり物語は俄然白熱。惜しいかな、播磨平定の後は東国に向かうエピソードが続くはずであったが、未完のようだ。魅力的なシリーズだっただけに残念。
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スターライト
大和に征服された美濃の二人の豪族の対象的な立場、大碓の王子の援軍として両面宿儺征伐に美濃へ赴く伯父、印西の王子、敵対関係からやがて力を合わせる二人の方術師など複雑な人間関係をはらみつつ、両面宿儺、奇磋神の巨大な怪物を交えた大和軍と神骨の軍の対決などありったけのアイデアを投入させたストーリーは圧巻。見た目は怪物だが、自らの存在意義に疑問を持ち、やがて創造主たる金山彦への叛逆に至る過程には単なる悪の化身ではないところに胸を打たれる。
が「ナイス!」と言っています。
スターライト
美濃の弟彦が配下の若者たちの弓の修行をさせるべく飛騨の国に入ったところ、両面宿儺が現れ、戦った末負傷してしまう。幼少時、兄弟として育ったヤマトタケルはその報を聞き、美濃に向かう決意をする。大和の国にも知らせは届き、怪物討伐を装い美濃を侵略すべく大碓の王子ら大軍を派遣した。スタートは両面宿儺退治で始まるが、伊賀では琴の音で人々をたぶらかす謎の美女や、巨大な貝に喰われた土地の先祖の神の救出、土埴輪や異星人との戦いが展開。ストーリーが膨らみすぎて、両面宿儺との対決は次巻へ。手に汗握る傑作エンタテインメント。
が「ナイス!」と言っています。

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読書データ

プロフィール

登録日
2010/01/07(5229日経過)
記録初日
2010/01/03(5233日経過)
読んだ本
3740冊(1日平均0.71冊)
読んだページ
1126258ページ(1日平均215ページ)
感想・レビュー
2650件(投稿率70.9%)
本棚
17棚
性別
血液型
A型
職業
事務系
現住所
岡山県
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