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2024年3月の読書メーターまとめ

ぽち
読んだ本
7
読んだページ
1461ページ
感想・レビュー
7
ナイス
81ナイス

2024年3月に読んだ本
7

2024年3月にナイスが最も多かった感想・レビュー

ぽち
流石長きのベストセラー、非常に読みやすい。これは簡潔とか要点が分かりやすいとかいうより、本文中使われている言葉で言うと「抽象化」ということになる。抽象化→定型化→普遍化。ただ最終節「コンピューター」の項に関しては状況が変わってきた。それ以前の知的活動の中心は記憶と再生にあった、しかしコンピューターの出現によってそれについての人間的価値が揺らいだ、なのでこれから重要になるのは創造的思考である、と結ぶ。そう、周知のとおり生成AIの急速な発達、シンギュラリティを前にして、人間の創造性の価値が大きく揺らいでいる。
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2024年3月にナイスが最も多かったつぶやき

ぽち

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2024年3月の感想・レビュー一覧
7

ぽち
西村賢太追悼特集が編まれていた文學界2022年7月号がやっぱり読みたくなって相場よりだいぶ安くで購入できた、そこに山下さんと美学者の伊藤亜紗さんの対談が掲載されていた、山下さんが大きな病気を重ねて患った経験を小説にしていたのを知った、本書は発行されてすぐ購入したのだけど積読したままだったのだけどそういう経緯で読んで、ものすごくおもしろい。病の経験からを書いた連作集で、なんだこれは私小説じゃないか!山下澄人のわたくし小説!と驚いたのだけどこの次に読んでいる(今)山下さんの新刊の「FICTION」には
ぽち
2024/04/01 18:00

デビュー作「緑のさる」は劇団をやっていた男から聴いた話を書いたものだそうだ、なんということ、わたしは山下澄人の読み方が大きく変わるかもしれないたぶん変わらない、この文章はもちろん山下さんに引きずられているけど、本作中では読点でつながれて文末は句点なしだったり読点と句点の割合が9対1だったり一般的な文章の塩梅だったりして読み心地とか時間の質量は違うのだけど著者はどういう感覚だったのだろう ちなみに保坂さんも使っている完了形を読点で繋いでいく書き方は磯﨑憲一郎さんのほうが先です。

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ぽち
素晴らしい料理随筆集です。9歳から少年期を禅寺で過ごし精進料理を学んだ著者の、生に根差した知識と知恵もさることながら、この滋味あふれる文章はなんだろう、滋味あふれる、あふるるを文中にいちばん感じたのはわたしはくわいの焼きだ、これを二つ皿に載せ脇には塩を盛る。いまでは正月の実家でお目にかかるくらいのものだけど、平生は里芋をじっくり焼いて食うのもいいが現今ではガス代も気になってしまうのはケチがすぎるか、この文章は素晴らしいというとき自分でもよくわかっていないのだけどこの文章は息づかいがするのがいい。
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ぽち
井筒俊彦「マホメット」外山滋比古「思考の整理学」にも(確か)引かれていた詩人エリオットの批評集。翻訳のせいもあるのかなかなか読みにくいですが読み甲斐読み応えあります。「思考の整理学」にあった不断の個性の消滅、脱個性化の過程、のくだり、触媒が化学反応の過程で変化しない他、各論は多岐のテーマを扱うようなのだけど通底する芸術観をみる、そのような読みをしてしまうのは分かりやすく毒されている証左か、62年改版の旧版(カバーなし帯付の旧岩波)にて。
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ぽち
未完の絶筆というのは無念ではあるけど妄想を促しもする。安部公房は大長編を書く作家ではなかったけれど、これは構想されていた全編の十分の一ほどの分量なのではないだろうか・・・とか勝手な思いが浮かんで、楽しい。わたしは安部公房の文章があまり合わなくてそこまで好きな作家ではないのだけどエクスペリメンタルな小説の登竜門的なイメージに囚われているのだろう、いつまでも自分の内にいる、それはともかく本作の中で主人公の男の混沌とした様にある部屋の描写はドノソ「夜のみだらな鳥」を連想させて胸が疼く。
ぽち
2024/03/22 12:41

校正死

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ぽち
笑い、は芸術と称される概念の中にある分野の中でも、特に表現することが困難であると思う、わたしがドン滑り体質だからそう思う、のだろうが、それにしてもこの昭和の精液匂い立つ男女の関係が遂に崩壊する様を、まさに最後っ※で落とすのは江戸前が過ぎる、北陸生まれのわたしは憧憬するばかりで
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ぽち
登録数の割に感想が少ないのはおそらくどう評価していいのか、どう読んだらいいのか分からないとかいうのだろう、わたしは中原昌也さんの小説は混乱混濁と、それ以上に無意味なのが素晴らしいと思う、この短編集の中では「黒ヒゲ独身寮」が特に素晴らしい。とわたしは感じた、他のひとがどうかは分からない。何度かほかの本の感想でも書いたとおもうけど、芥川賞受賞作のレビューでよく見かける「著者が何を言いたいのかよく分からない」大前提で小説は言いたいことを伝えるための表現形式ではない、そんなことすらも分からない人間が氾濫する。
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ぽち
流石長きのベストセラー、非常に読みやすい。これは簡潔とか要点が分かりやすいとかいうより、本文中使われている言葉で言うと「抽象化」ということになる。抽象化→定型化→普遍化。ただ最終節「コンピューター」の項に関しては状況が変わってきた。それ以前の知的活動の中心は記憶と再生にあった、しかしコンピューターの出現によってそれについての人間的価値が揺らいだ、なのでこれから重要になるのは創造的思考である、と結ぶ。そう、周知のとおり生成AIの急速な発達、シンギュラリティを前にして、人間の創造性の価値が大きく揺らいでいる。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2010/01/23(5209日経過)
記録初日
2010/01/23(5209日経過)
読んだ本
509冊(1日平均0.10冊)
読んだページ
150267ページ(1日平均28ページ)
感想・レビュー
507件(投稿率99.6%)
本棚
0棚
性別
年齢
49歳
血液型
O型
自己紹介

喫煙者。
2023年5月29日より喫煙休止。
止めるとは言っていない。

遅い読む
           
備忘録

あ:【朝顔の日】髙橋弘希
う:【失われた時の海】ガブリエル・ガルシア=マルケス
え:【エディプスの恋人】筒井康隆
お:【オン・ザ・ロード】ジャック・ケルアック
か:【限りなく透明に近いブルー】村上龍
く:【黒ヒゲ独身寮】中原昌也
け:【けものがれ、俺らの猿と】町田康
こ:【郊外へ】堀江敏幸
し:【抒情歌】川端康成
し:【人生の聖】町田康
て:【電車道】磯﨑憲一郎
ど:【泥汽車】日影丈吉
ひ:【昼の家、夜の家】オルガ・トカルチュク
ふ:【二人の死者のためのマズルカ】カミロ・ホセ・セラ
ふ:【冬の眠り】アン・マイクルズ
ふ:【ふくみ笑い】町田康
や:【約束のない絆】パスカル・キニャール
ら:【楽園への道】マリオ・バルガス=リョサ


備忘録
藤枝静男
皆川博子
奥泉光
宮内悠介
長嶋有
佐藤亜紀
松浦理英子
ヒルデスハイマー詐欺師の楽園
ロバート クーヴァー ユニヴァーサル野球協会
ジョン・バース
尾崎一雄 岩波

岡井隆

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