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2024年3月の読書メーターまとめ

in medio tutissimus ibis.
読んだ本
9
読んだページ
2920ページ
感想・レビュー
9
ナイス
39ナイス

2024年3月に読んだ本
9

2024年3月のお気に入られ登録
1

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2024年3月にナイスが最も多かった感想・レビュー

in medio tutissimus ibis.
ネタバレバカな…簡単すぎる…呆気なさすぎる…。展開が速い、速過ぎない? しかも表紙が予告なんだと思い込まされてからのこの展開。表紙の場面凄い青春。私すごくダンサブル。これまでの情報からして、現実で暴れ出す無名不思議を忘れられたみんなの絵を描いて追放/追悼する展開になるのかな? かかり内でも外でもほとんど内面を吐露せず逝った子ばかりなので大変そうだけどどうするんだろ。割とあからさまに無名不思議は係のもうひとりの自分なんだけど、ドッペルゲンガーとかじゃなくマジで自分自身だと受け入れるのは啓くんをして難しい故の人助けか
が「ナイス!」と言っています。

2024年3月の感想・レビュー一覧
9

in medio tutissimus ibis.
戦術レベルの話は割と地に足がついて見えるけれど、戦略外交レベルとなると古代の通信レベルを超えて見える外国の調略の横行とか少し怪しいところはある。でも、明治維新とアメリカ独立戦争とナポレオン戦争を有機的に繋げるような大風呂敷の広げ方は面白い。著者の来歴からして、常に大陸を意識している感が強い。
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in medio tutissimus ibis.
ネタバレバカな…簡単すぎる…呆気なさすぎる…。展開が速い、速過ぎない? しかも表紙が予告なんだと思い込まされてからのこの展開。表紙の場面凄い青春。私すごくダンサブル。これまでの情報からして、現実で暴れ出す無名不思議を忘れられたみんなの絵を描いて追放/追悼する展開になるのかな? かかり内でも外でもほとんど内面を吐露せず逝った子ばかりなので大変そうだけどどうするんだろ。割とあからさまに無名不思議は係のもうひとりの自分なんだけど、ドッペルゲンガーとかじゃなくマジで自分自身だと受け入れるのは啓くんをして難しい故の人助けか
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in medio tutissimus ibis.
ネタバレホラーデスゲーム、ペルソナ風味。まあいうてこの作者でも一巻だけならハッピーエンドになるだろ、多分(断章から目をそらしつつ)。主人公が速攻でクリアしたしVやねん(推定中学生の姿から目をそらしつつ)。中盤まではそんな風に思っていました。見返すと表紙と見開き答え合わせじゃん。状況は理不尽にもほどがあるんだけど、主人公がほうかごの正体を暴いたあとで、それに人生レベルで不適応だったということを思い知らせてくる構成のせいで納得感は高いのがまたエグイ。箒の子あからさまに留年組なのに誰もそうは言わないしなんかあるんやろな
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in medio tutissimus ibis.
宗教とは共同体を成立させるためのフィクションであり、その歴史はその担い手の分化の歴史である。個人的なファンタジーである呪術の二体手でもあった原始のシャーマンから、古代の聖俗を統べる祭祀王に分化し、さらに中世において強い共同体の王権と弱い共同体の聖職者に、近代においては研究者、社会人、政治家へと分化していく。室底には固有の性向がある。ユダヤ教のローマ支配に伴う聖俗分離を推し進め分化し聖俗の相克を繰り広げたのがキリスト教である一方で、イスラム教はムハンマドの万能性に象徴されるように一元性への回帰を志向する。
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in medio tutissimus ibis.
団塊の世代は戦中派の因習を打破することに成功したが、思想を持たず空気に支配されるあり方を継承した。結果、革新的だった社会運動は、解決したはずの問題を再生産し、自らの延命を図る守旧と陰謀論に堕した。自らにとってかわったものを次なる邪悪にならしめるこの巨悪の神話を解体するために、理性そして古典的リベラリズムをはじめとする何らかの理念に立脚せねばならない。その実践は、選良による啓蒙ではなく、ミニマムパワーと専門知をもつ職能集団同士の相互監視参照となる。アウトサイダ―の糾弾ではなく、当事者の参画が社会を善導する。
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in medio tutissimus ibis.
真理への探求年に対する不安、公正世界信念、共同体、メサイアコンプレックス、志向体験、依存症、陰謀論その他。所謂カルト当事者の言葉から見えてきたのは、以上のような普通の人の持つ欲求にバランスを崩されてカルトに陥ったり、あるいは生まれたときからカルトにさらされて逃れ難かったという事実。そして、実際に世の中の僧は見なされてはいない多くのものがカルト性を持っているという事実である。着地点は言ったら割と普通だが、著者のキャラが濃すぎるのでむしろホッとする。正直カルトより著者の方が興味深いまである。読みたい本が増えた
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in medio tutissimus ibis.
一冊丸ごとアメリカがすりつぶされて行ってインド洋での独軍の陽動が潰えて、ようやく題名の日独の本格的な戦いになるかなって感じ。ドイツの新型戦車もちらっと出て、今度は戦車戦だという感じ。戦艦同士の戦いって、お互い動く目標(の未来予測地点)に向けて砲撃して着弾点観測して補正して確率的には当たるようになってからお祈りするのすっごい悠長というか、じれったいというか。空母から艦載機飛ばしてバチバチやる方がリアルタイム感があって分かりやすいが、この独特の時間感覚はよかった。作中でも時代遅れ感あるからもう無さそうで悲しい
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in medio tutissimus ibis.
メジャーなものを扱うと陰謀論者には保守派しかいないみたいな気がしてしまうが、そもそも広がりを持った対象に陰謀論を取るのは保守派に多いのでちょっとアンフェアなところはある。でも、革新派の陰謀論って一国の政府ぐらいが上限のローカルな共同体を対象に取りがちなので派手さがないんだよね。ガチで隠然と啓蒙思想を広げようとしたけどあっさり解散したせいでうっかりフリー素材になってしまったイルミナリティみたいな面白い題材は取りようがないのである。あと保守派は陰謀論も保守しがちだけど革新派は陰謀論も革新して顧みないとこあるし
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in medio tutissimus ibis.
織田信長いなかっぺ説。濃尾は北九州や北陸と同様に近畿近傍の平野だが日本海に面していないので日本の政権を相対化できず近畿政権にいいように利用される土地であるの由。最近崩れてきた信長革新者説にまた一撃。安土都構想も、近江は都落ちの行きつく先なので格落ち感あるし、所詮田舎者の限界と厳しい。秀吉の大阪も所詮京都の外港と高い評価ではないが。その時点の最適解ではあったが短期政権に終わらなければ改善点となったろうか。関東や大阪の地位の上昇は、沼沢が土地になったからではと漠然と思っていたが、そうしたアプローチはなかった。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2014/09/24(3505日経過)
記録初日
2014/09/24(3505日経過)
読んだ本
2645冊(1日平均0.75冊)
読んだページ
598890ページ(1日平均170ページ)
感想・レビュー
2622件(投稿率99.1%)
本棚
84棚
性別
自己紹介

in medio tutissimus ibis.
『中間を行くのが、もっとも安全だ』

これはオイディウスの『変身物語』の一節。太陽の戦車を操りたいという息子パエトンの求めに応じざるを得なくなった太陽神が、はじめはそれは危険だからやめるようにといい、ついで向こう見ずな若者の意志が固いとみるやあれこれと戦車の差配について語るくだりである。
さらにその前後を抜き出してみる。

……この道を進むのだ! いくつもの車輪の跡が、はっきりと見えるはずだ。それから、天と地が等しい暑さを分かつようにしなければいけない。それには、進路を下げ過ぎたり、天頂を通ったりはしないことだ。高くのぼりすぎれば、天上の宮殿を焼くことになるだろう。低すぎれば、大地を焼く。中間をいくのが、もっとも安全だ。右にそれすぎて、とぐろを巻いた『蛇』にぶつかってもいけないし、左に寄り過ぎて、『祭壇』に行き当たってもまずい。……
(オイディウス『変身物語 上』中村善也訳 岩波文庫 57p)

中庸を説く警句として引用されるが、もとはと言えば文字通りの意味に他ならないのがわかる。危険な空中の旅をする息子へ安全な道をしつこいくらい言い聞かせる太陽神は、ここではどこにでもいる一人の親に他ならない。
あるいは、案の定迷走して天も地も焼いてしまうパエトンの未来を暗示した、神話的な底意地の悪い予言とも見ることができるか。
それにしても、巨大な火を引いていく戦車の道々には焼いてはいけないものが多すぎる。太陽神をして、そのつとめを「刑罰である」といわしめるのである。
さらに「戦車の乗り手」が、「宮殿」や「大地」に近づきすぎて、それらに火を点けない様にという、軍事力の制御に関する寓意であると読むことができるかもしれない。

このように人口に膾炙した警句が、その実いくつもの顔を見せてくれるのは、なかなかに興味深いことである。

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