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2024年4月の読書メーターまとめ

有智 麻耶
読んだ本
4
読んだページ
1371ページ
感想・レビュー
4
ナイス
10ナイス

2024年4月に読んだ本
4

2024年4月にナイスが最も多かった感想・レビュー

有智 麻耶
講談社から刊行されていた『人類の知的遺産』シリーズの文庫版である。斎藤忍随が文庫化の前に亡くなられたため、増補や改訂はなされていないと思う。プラトンの生涯を簡潔にまとめたあと、否定や恋、イデアといった観点から、彼の思想を解説していく。プラトンといえば、初期(『ソクラテスの弁明』や『クリトン』など)と中期(『パイドン』や『国家』など)のテクストが有名だが、本書の後半には、後期に属するテクストの抜粋が収録されており、いわゆるイデア論が洗練されてゆく過程を読むことができる。
が「ナイス!」と言っています。

2024年4月の感想・レビュー一覧
4

有智 麻耶
講談社から刊行されていた『人類の知的遺産』シリーズの文庫版である。斎藤忍随が文庫化の前に亡くなられたため、増補や改訂はなされていないと思う。プラトンの生涯を簡潔にまとめたあと、否定や恋、イデアといった観点から、彼の思想を解説していく。プラトンといえば、初期(『ソクラテスの弁明』や『クリトン』など)と中期(『パイドン』や『国家』など)のテクストが有名だが、本書の後半には、後期に属するテクストの抜粋が収録されており、いわゆるイデア論が洗練されてゆく過程を読むことができる。
が「ナイス!」と言っています。
有智 麻耶
カントの超越論的観念論について、主に『純粋理性批判』をもとに概説している。カテゴリー論について、それぞれの項目とそれらのの関係がわかりやすく説明されており、読解の助けになった。図式論はまだ難解であり、『純粋理性批判』を読み進めるなかで、また戻ってきたい。著者がジョン・ロックを始めとする英米圏の哲学の研究者ということで、イギリス経験論との関わりについてたびたび論及されており、観念論の思想史に入門するのにもよいと思う。
が「ナイス!」と言っています。
有智 麻耶
編者の斎藤哲也によるインタビューに、哲学の第一人者たちがこたえるという形式の哲学史であり、第I巻では古代ギリシアからルネサンスまでが取り扱われている。西洋哲学史を独学しているわたしにとっては、千葉雅也の序章「哲学史をいかに学ぶか」が有益だった。過去の学説に対して、「最初は判断停止して臨まないといけない」し、「古いものを勉強して、『へえ、そうか』だとしたら、それは勉強したことになってない証拠」(30)というのは、その通りだと思う。各章末のブックガイドは基本的に自著紹介だが、次への一冊を選ぶのに役立つ。
が「ナイス!」と言っています。
有智 麻耶
自分自身は著作をのこしていないソクラテスについて、いまだに研究の領野がひろがっていること、いいかえれば、これほどまでに書かれるべきことがあることに驚かされた。彼の反駁的対話や「無知の自覚」などの主題について、先行研究をときに受容しつつ、ときに批判的に乗りこえながら、統一的な解釈を提示している(したがって、本書は概説書でありながら、ひとつの研究として読める質のものとなっている)。あとがきでいわれているように、彼の哲学を宗教性の視角から分析しており、「デルフォイの神託」や「ダイモニオン」の重要性を理解できた。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2014/10/14(3488日経過)
記録初日
2012/01/01(4505日経過)
読んだ本
689冊(1日平均0.15冊)
読んだページ
187742ページ(1日平均41ページ)
感想・レビュー
658件(投稿率95.5%)
本棚
24棚
年齢
28歳
職業
教員
URL/ブログ
https://bsky.app/profile/maya-aritomo.bsky.social
自己紹介

チャールズ・テイラーの思想を研究しています。

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