主人公の紗希の、伯父さんのお友達（のちに紗希のお友達になる）秋葉原夫婦のただずまいが良かった。奥様の真弓さん、刺し子姫の過去もじっくり聞いてみたかった。「とっても幸せなんだけど、この風景もなくならなきゃいけないのかぁと思うとね。」景色や街が変わっても、日常は続いていく。新しい生活と、過去と未来と、アップダウンしながら前に進む感じが心地良かった。

5人の子供を育てるシングルファーザー、想像を絶する毎日だろうなと思う。新米家事代行の永井津麦が派遣された、限界状態で必死に生活している織野家に少しずつ光がさしていく。「家事をすると生きやすくなる」そう思う余裕がある、家中のあたたかなものを感じられる生活、毎日だといいなと思う（そう願う）。津麦の担当相談員の安富さんに、癒された〜。

中学生の頃、新井素子先生の小説をよく読んでました。「結婚物語」「新婚物語」は中学生からしたら大人の話だったのに、感覚が同じくらいで意外とちゃんと結婚ってできるんだぁと面白く読んだ記憶があります。今回も定年は老成した人生感で話しが進むのかと思ったら、わりとあの頃のままで（肉体を含む老化は除く）変わらないご夫婦だなと楽しく読みました。親戚の日記か、長期間の昼ドラを見てるような、ずっと読んでいられる本でした。

主人公の紗希の、伯父さんのお友達（のちに紗希のお友達になる）秋葉原夫婦のただずまいが良かった。奥様の真弓さん、刺し子姫の過去もじっくり聞いてみたかった。「とっても幸せなんだけど、この風景もなくならなきゃいけないのかぁと思うとね。」景色や街が変わっても、日常は続いていく。新しい生活と、過去と未来と、アップダウンしながら前に進む感じが心地良かった。