コロナ禍の異常な閉塞時間の中高生の物語。田舎の方が厳しい目で見られたんだよなあ。最初は誰がどこにいるのか分からなくて混乱したけれど、オンライン会議が始まった所から面白くなった。いい子ちゃんばかりじゃなくて、恥ずかしくて発言できなかったり、イラっとしてたりという感覚はわかる。こんな風に簡単に繋がれるっていいなあ。

タイトルからそろそろかなと期待しながら読み始めたのに今回の事件は重かった。時々差し込まれる関係ない話が救いだったけど。格上の家の娘に見初められた人は言葉の端々にあれ？と感じるポイントがあったのでなんとなく納得。犬の波の上はまだ若いわりに語彙が豊富すぎるのは、将棋会所に集まる人たちの影響なのかなあ。

自分は人間だと認識していたのにウォーカロンと認定されたらショックを受けるだろうなあ。リアルな自分とは何なのか。ヴァーチャルの世界で生きられるのにリアルの肉体は必要なのか。色々と考えさせられる。ロジのグアドへの愛がどんどんわかりやすくなってきて微笑ましい。

これで終わり？本当に結婚するところまでいって欲しかったけれど、もうエピソードもなさそうだしなあ。元彼がらみでもっとがっつりあるとよかったけれど、魅力ゼロどころかマイナスの男だった。あやめの男を見る目がなさすぎるというか、あやめ自身にもイラっとするというか。読みやすくて面白いので、もう少し魅力的なキャラだったらよかった。

今さら国王になってどうするの？というナリスへのツッコミを入れてくれるスカールさんに共感できる。好きになるにはやっかいな男だけど。イシュトも王への道を突き進んでいるなあ。久しぶりに面白かった巻。グインは出てこないけど。

茜が夢のために前に進み、青藍は月白さんからの課題に取り組み始める。これで終わりならもう少し二人の話を掘り下げて欲しかった。映画監督志望の青年は夢も恋も手に入れられそうなのが安易で興ざめでした。そんな才能あるようにも見えないし天才は青藍さんで十分間に合ってます。才能のない一般人の苦悩とかなら分かるけれど。これは嫉妬なのかなあ。

少し陰のある短編集。未事故物件のようなホラー風ミステリーが好き。異国での生活、特に食べ物が魅力的。フランスの朝食パンを食べてみたいなあ。金色の風の姉妹の話で1冊の長編も読んでみたい。

俳諧師の旅のお供という依頼から罪を被せられた儒学者の救出という流れ。農民の副業は良くないと考えられていた時代だったのか。悪党を斬り伏せたの朝の景色が美しい？首をひねる郷方の意見に同意。ラストの深い眠りというのはそういうことなのかなあ。次は市兵衛さん（40）はお嫁さんに関する話になるのかな。

童話のような世界。病んだ大人がここに迷いこんで変わることができた、という話ならいいけれど、虐待が絡むのが嫌な感じ。アイリッシュシチューは物語でよく見かけるけれど、調べてみるて、ん？となる料理。これなら肉じゃがの方が食べたい。

書店の地下には読書好きな客が集まるバーがあるという魅力的な設定だけど、登場人物やストーリーが合わなかった。ブラックではない職場でまったく仕事ができなかった主人公とのことだけど本屋で働くには問題がなさそうでその設定をすぐに忘れてしまいそうになる。飲み代がタダになる代わりに請け負う仕事というのもあまりしっくりこない。本屋で働き続けるのではダメなのか。

メインの布子先生から持ち込まれた事件は解決したけれど、他の細かい事件は中途半端。次の巻に続くのかな。それにしても明男ってそんなにかっこいいのか。ここまできたら還暦まで続くことを願います。

コロナ禍の異常な閉塞時間の中高生の物語。田舎の方が厳しい目で見られたんだよなあ。最初は誰がどこにいるのか分からなくて混乱したけれど、オンライン会議が始まった所から面白くなった。いい子ちゃんばかりじゃなくて、恥ずかしくて発言できなかったり、イラっとしてたりという感覚はわかる。こんな風に簡単に繋がれるっていいなあ。

猫って本当の猫なのか。でも眼鏡が人になるよりは普通な気がする。元々の職業もごはん関係なら、もっとがっつり喫茶店経営をしても良さそうだけど、これからどうなるのだろう。練乳ココアは試してみたい。

西荻窪がどんな街かは知らないけれどだいたいどんな街かはわかる。洗濯機はさすがに使えないと思っていたらさすがのアラサー三人も同じ考えで良かった。この軽いノリなら殺人事件よりも秘密のミッションみたいな話の方がいいな。

ドラマで出てきたおカネさん登場。能力はともかく卯之吉の嫁として武士の娘である美鈴と芸者の菊野だとどちらが適切なのだろう。濱島先生と卯之吉の違いを銀八が見抜いているのは意外だった。今後濱島先生の正義が行き過ぎてトラブルが起こりそう。お金に困っている水谷様だけど、卯之吉に金の無心をするのではなく仕事を紹介してほしいと頼むところがいい。

わりと早い段階から可能性を指摘されていた蝗害がとうとう起こってしまう。やぶ医者と同じくらい虫が苦手なので恐怖しかない。天祐はどうにも好きになれないキャラ。今のところ有能さや存在意義が見えないからなあ。見た目も好みじゃない。想像していたのとは全然違った。羅半兄とアヒルには癒されるし、馬閃と里樹は応援したい。

前作の話を匂わせる記述がいくつも出てきて復習しておけばよかったともやもやしながら読んだ。全部忘れてる。探偵役の二人にも嘘ではないけど秘密があっておもしろい。男子の会話は好きだけど女子はどうだろう。配り手の心情はわかりにくい。遊んだというほどひどい名前でもないと思う。植田を「うっちー」と呼ぶのは無理があるというのが伏線かと思ったけどそうではなかった。

熱心な読者はスーザンみたいに隠されたキーワードを探したりするのだろうか。言われてみれば確かに多かったなあという感じ。アンドレアスの登場はかっこよすぎ。

直木賞。辻村作品では学生青春物が好きなので、こういうタイプで受賞したのかと意外に思ったけれど、巻末の対談で林真理子先生なら好きそうだよなあと納得。女性ならではの孤独や苦しみが描かれているけれど、嫌な感じがするのは狡さや傲慢さも滲み出ているから。上から目線で弱さを馬鹿にされている気分にもなる。一番刺さった言葉「しあわせは～」というのが別の作者からの借り物というのが残念。主人公よりその母に共感してしまうのは年のせいだろうな。

おいしそうなごはんやお菓子が出てくるけれど後味はあまり良くない。コロナや男女不平等、マイノリティ、戦争などたくさんの問題をつきつけられて重い話が多い中、従姉妹やお寿司の話は明るくて好き。最後にアイスランドの話が出てきたけれど、あそこも今は噴火で大変なことになっているんだよなあ。

男と女の役割について深く考えさせられる。難しすぎて理解できてないと思う。せめて環璃が魅力的なキャラクターならなあ。子供のために生きるという考えには共感できるけど。前半の藩国をめぐり、それぞれの特色が描かれている部分は面白かった。

人だけでなく動物も子供が生まれにくくなっている世界だっけ？動物園にいるのはロボットかウォーカロンなのか。今回はタイトルとのつながりで驚きはなかった。ヴァーチャルの世界にいるとき現実の体の手をロジが握るというシーンが好き。