今トットちゃんと同じ時代を生きていること、続編を読めたことは奇跡のようにありがたい。とにかく戦争なんて絶対に二度とあってはならないと祖父母は言っていたが、ついぞ自分の具体的な経験を語ることなく亡くなった。誰だって苦しいことは思い出したくないはずだ。トモエ学園が燃えてからの日々を続編にしてくれたのだから、もうずっと忘れずに何度だって読み返していきたい。自分の苦労や悲しみを他人のそれと比べて過小評価する必要はないと、トットちゃんは教えてくれる。

生まれ育った時代や環境、性別、作家性の違う二人それぞれが、心象を見つめて書き留める。描写するときに現象の周辺背景を見つめるブレイディみかこ、どんどんズームアウトしていく谷川俊太郎、ちぐはぐな表現が心地よい往復書簡だった。肉体を持って、不安定な感情に振り乱され、そういう人間が書いている文章を読めなくなる日がくるのだろうか。人間が書いたと思いきや、ほぼ生成AIがわたしにウケそうな要素を盛り込んだ物語を編み、何も疑わずにグッときちゃうのだろうか。

努力は報われる。やればできる。運のいい人が心掛けていることを真似しよう。そういう話は全部洒落臭い、ぶっちゃけ6割遺伝子で決まっちゃってるわけだから安心して諦めてok。さっさと自分の舞台を探していこう。倫理的に遺伝子操作できないから社会的に好ましくない人格の人間は、どうしたって生まれてくる。こんなことまでわかっちゃって嬉しいやら悲しいやら！どうしようね、人類。

今トットちゃんと同じ時代を生きていること、続編を読めたことは奇跡のようにありがたい。とにかく戦争なんて絶対に二度とあってはならないと祖父母は言っていたが、ついぞ自分の具体的な経験を語ることなく亡くなった。誰だって苦しいことは思い出したくないはずだ。トモエ学園が燃えてからの日々を続編にしてくれたのだから、もうずっと忘れずに何度だって読み返していきたい。自分の苦労や悲しみを他人のそれと比べて過小評価する必要はないと、トットちゃんは教えてくれる。