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2024年4月の読書メーターまとめ

八千
読んだ本
11
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感想・レビュー
11
ナイス
128ナイス

2024年4月に読んだ本
11

2024年4月のお気に入られ登録
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  • にな

2024年4月にナイスが最も多かった感想・レビュー

八千
ネタバレレーベル移籍後の連続刊行ラストを飾り、アニメ化決定のビッグニュースも乗っけてきた最新長編だが、その期待にバッチリ応えたド派手な一品に仕上がっている。真夏に凍死した死体を巡る二転三転のトリック解明は、医学と化学を横断する本シリーズの強みが十二分に活かされている。そして、テロ組織と公安が絡み始める後半から一気にスピードが上がり、緊迫感が高まった先の「鷹央先生たちなりのトロッコ問題の解決」が生み出す結末が最高にカッコよくて気持ちいい。まさに劇場版張りのエンタメ力。このシリーズはこれくらいはっちゃけて良いのよ。
が「ナイス!」と言っています。

2024年4月の感想・レビュー一覧
11

八千
ネタバレ現代のミステリ界隈においても唯一無二の奇想家と呼んで良いだろう作者の作品の中でも、探偵AIシリーズの奇想天外さは回を追うごとに深まっているように感じる。VR世界と魔法を用いた特殊設定ミステリは、3重4重の推理を経てその枠組みすらも飛び越えていき、そこまでやるかと良い意味で笑える。そのトンデモトリックは初期の頃であれば充分にバカミスと呼ばれていたであろうが、特殊設定モノが流行って市民権を得た今なら寧ろ一周回って強い説得力を持っていて、いよいよ時代が早坂吝の追いついてきたのかもしれない。楽しかった。
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八千
ネタバレこの作者は以前読んだ本が少々苦手だったんだけど、今作は結構積極的に好き。多重解決を取り入れた切れ味鋭いスタンダード短編推理に法律知識が上手い具合に絡んでいるし、苦い結末が並ぶ中で最後に連作を繋げて主人公の成長を描いた最終話の晴れやかさもとても好き。個人的にお気に入りは、偶然と探り合いが絡み合いまくった『親子不知』。解説でも触れてるけど、これは「助手に見せかけた名探偵」というより「役割分担したダブル探偵」の方がしっくり来る。もう続編の予定があるそうだけど、キャラも良い感じに際立ってるから長く続いて欲しい。
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八千
ネタバレ大河抜擢の影響もあってか、紫式部関連のエンタメ作品が最近増えてきている気がする。その中で今作は、紫式部の宮中暮らしと執筆の日々を描きながら、霊鬼騒ぎを巡ってオカルトありミステリーありの展開が詰まっていて、短めながらバランス良いエンタメに仕上がっている。そしてなにより、タイトルにも居る清少納言のインパクトは強く、三人目の主役とも言える和泉式部も含めて豪快でカッコいい女性像が気持ちいい。また、作家・紫式部の執筆に纏わるパートも面白く、赤染衛門や清少納言との会話は担当編集や評論家とのやり取りの趣があって良い。
が「ナイス!」と言っています。
八千
ネタバレレーベル移籍後の連続刊行ラストを飾り、アニメ化決定のビッグニュースも乗っけてきた最新長編だが、その期待にバッチリ応えたド派手な一品に仕上がっている。真夏に凍死した死体を巡る二転三転のトリック解明は、医学と化学を横断する本シリーズの強みが十二分に活かされている。そして、テロ組織と公安が絡み始める後半から一気にスピードが上がり、緊迫感が高まった先の「鷹央先生たちなりのトロッコ問題の解決」が生み出す結末が最高にカッコよくて気持ちいい。まさに劇場版張りのエンタメ力。このシリーズはこれくらいはっちゃけて良いのよ。
が「ナイス!」と言っています。
八千
ネタバレ今のところシリーズの中では一番ミステリーとしてのクオリティが高いと思う。少しずつ動いていく亀の銅像という強固な謎に対して、今回もなかなか大掛かりなトリックが用意されているのだけど、そのトリックが使われた理由・動機の必然性と説得力がこれまでよりも強い。しかも、そこまでの伏線も堂々としっかり示してあって、その点においても文句の付け所がない。今までは余裕ある姿ばかり見せていた天馬が頭を抱えている姿はシンプルに緊張感を煽っているし、それが著者の他シリーズの某名探偵を彷彿とさせるのもファンとしてはニヤリ。
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八千
ネタバレ随分待った気がするが、その期待を上回る出来で満足。エルフや鬼など新たな生徒たちの予想を裏切る意外な設定の発想力は相変わらずで、そこに加えて元教え子の登場によるヒトマ先生自身の過去を巡る物語が、作品の根幹である「教師とは」「人間とは」というテーマを鮮やかに描き出す。作品全体に「嘘」と「秘密」というキーワードが貫いて散りばめられていて、特に小此鬼マキの立ち回りには上手いなあとただただ嘆息。そして1巻から読み続けた身としては、予定調和でも今回の右左美にはどうしようもなく心揺さぶられる。良かったなぁ、右左美……
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八千
ネタバレ帯や宣伝でやたら煽ってくるので一体何をやる気だと思って読んでみたら、なるほどそう来たかぁ。読み始めこそは複雑な世界観に見えるが、仕掛けの奥に浮かび上がる真の構成とテーマはとてもシンプルで、実際かなり自分好みの展開。例の部分以降を読んでいて思い浮かんだのはTRPG。おそらくそれも正解ではないだろうが、物語の続きを自ら描くことで道を切り開くという意味では当たらずも遠からずだと思う。自分はこういう「物語の力が誰かを救う話」が大好きなので否応なしに刺さる。ネタバレ無しで薦めるのが難しいがもっと広く読まれてほしい。
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八千
ネタバレ思っていた以上にエンタメ感が強い作品だった。終戦直後、占領下の日本が舞台であり、常に殺伐とした空気は漂っていて、ヘビーな歴史戦争小説の趣もあるのだが、永倉や藤江を中心としたCATの活躍はアクションあり騙し合いありのだいぶ派手目の王道スパイエンタメの味わいが濃い。更にそこへ男たちのハードボイルドな泥臭さが加わり、独特の格好良さが漂って読み口はかなり気持ちいい。連作短編形式だったことも読みやすさの一因だったと思う。日本を舞台にしたスパイ小説でここまでエンタメに振った作品は珍しいと思うし、自分はかなり好き。
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八千
ネタバレいろいろ話題になっていた作品だが、確かに納得の中身詰まりまくりな充実度。発掘された乳歯を巡る謎はかなり強固で、それが日本の青ヶ島の謎などとどう結びついていくのかという展開には強いリービダリティがある。最終的な真相は、意外ではあるもののまあソレしか無いよねという印象なのだが、本当の根幹は犯人の動機にもある「世界が簡単に変わってしまう脆さ」だと思われ、フェイクニュースや陰謀論がはびこる現代への警鐘としては身につまされるようなリアリティがある。だからこそ、一個の伏線によって逆転する結末に少し救われる。
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八千
ネタバレ今更初読みなんですが想像以上に面白かった。王道の義妹ラブコメでは確かにあるのだが、かなり真面目にクリエイターものをやっていて、実在のラノベ作品の名前も交えながら、ベタながら熱い創作格言の数々がズバズバ刺さる。そういう特性を踏まえると、家族であり相棒でありそれ以上の関係かもしれない正宗と紗霧の関係性は個人的には好きで、シリーズがこの先ラブコメに振っていくのかクリエイター小説に振っていくのかは気になる所。というか約10年前の刊行なのにWEB小説や配信者の話題が結構出てきて、現在と比較するとなかなか面白い。
が「ナイス!」と言っています。
八千
ネタバレ素直に面白い。ド派手で荒唐無稽な前作から一転、1作目のような探偵学園推理バトルが戻ってきた。相変わらず推理というより騙し合い・心理戦が主軸に見えるけど、仲間でライバルな同世代の探偵たちも沢山登場して盛り上がるし、終盤の圧倒的不利な状況から積み上がった伏線をたぐり寄せていく逆転劇は圧巻。そしてその間隙に、探偵と助手という関係性から持つ者・持たざる者の残酷な才能の話を描いてく王道エンタメの手筋も上手い。というか次々現れる探偵たちが皆魅力的すぎるので、こいつらのそれぞれ単独での話も読んでみたいと思ってしまう。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2015/08/11(3187日経過)
記録初日
2015/09/01(3166日経過)
読んだ本
1516冊(1日平均0.48冊)
読んだページ
532156ページ(1日平均168ページ)
感想・レビュー
1494件(投稿率98.5%)
本棚
9棚
血液型
O型
職業
販売系
外部サイト
自己紹介

ダラダラと本を読んで感想を書いてます。基本的には読んで面白いと思ったものは、全て感想を書くようにしています。主にミステリーとラノベが中心。ちょこちょこマンガも。エンタメならばなんでも雑食的に。

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