読み手の素養・読解力が試されるのは佐藤亜紀あるあるだけれど、この短編集は特にその傾向が強いですかね。『荒地』と『漂着物』では書き手すら明記されないし、『アナトーリとぼく』は『戦争と平和』の下敷きが必要。まぁ無ければ無いで補いつつ読めば良いので、わたしはそうしているし、それで楽しんでいます。「トゥーロン攻囲戦の頃イギリスを国外退去になった、脚が不自由なフランス人。放蕩者で無信心で法王庁に逆らった元司教〜　タレーランか！」とかね。その程度では作者解題が解題にならず「精進せぇ」の宣告であるのもまたご愛嬌。

読み手の素養・読解力が試されるのは佐藤亜紀あるあるだけれど、この短編集は特にその傾向が強いですかね。『荒地』と『漂着物』では書き手すら明記されないし、『アナトーリとぼく』は『戦争と平和』の下敷きが必要。まぁ無ければ無いで補いつつ読めば良いので、わたしはそうしているし、それで楽しんでいます。「トゥーロン攻囲戦の頃イギリスを国外退去になった、脚が不自由なフランス人。放蕩者で無信心で法王庁に逆らった元司教〜　タレーランか！」とかね。その程度では作者解題が解題にならず「精進せぇ」の宣告であるのもまたご愛嬌。

「わーい、新刊〜」と思っていたのがあとがきのアレコレで「世知辛ぇ…」となるなど。ただこのカバーは窮余であったりせよ良く合っているとは思うのです。なお5話までは電子単話を都度買っていたので、カラーはそちらで味わうこととします。紙の本は… 出て欲しいよぉ

『新刊見落としていたサメマチオ強化週間』中。まとめての感想は芸術家編に。文豪編として明治以降に活躍した相対的に似通った年代の人々が並ぶだけに、生年順に並べられた面白さが一巻以上に表れているなと。夭折の人と長命な人の差と云うのがね。中原中也とか太宰治とか。あと志賀直哉の骨壺のエピソードがなんと云うかまぁ… ねぇ？

『新刊見落としていたサメマチオ強化週間』まずは追いつきました。それにしてもこう云う感じの作品、サメマチオさん本当に上手いですね。そのままのコミカライズでなく、紹介と書評とあとエッセイの混交のような感じ。元本を読みたくなるし、紹介された人についてもっと知りたくなるし、そんな人だったんだ！な驚きもあり、そしてそんな切り取り方、受け取り方、描き方をするサメさんを好きだなぁ凄いなぁと思う。連載は続いており、三冊を経てなお「残る人数は？」「554名ですね」いやぁまだまだお楽しみは続きますよ。

『新刊見落としていたサメマチオ強化週間』中。まとめての感想は芸術家編に。ところで元本の『人間臨終図巻』は享年順であるのに対しこちらは生年順。その理由は本巻のあとがきにありますが、サメマチオさんの描くとおり元本の趣旨とは大いに異なるとは云え、これはこれで意義あることだとわたしは思いますね。それ故の面白さと発見が確かにあります。

発売時に見逃していたサメマチオ、強化週間開催中。こちらは紙が見つけられないで電子で。いや〜、やっぱり上手いし面白いな、サメマチオさん。作者自身も当初思ってたのとはちょっと違う方向に行ってしまったとのことですが、その針の振れっぷりがいい感じに。そして紙がないのが悔しい。ゆっくり探そう。

つくしさんのおみやげ、博多通りもん

先日、読メで『未読』で出てきて「ふぁ？！刊行見逃してた？！」と焦って何とか中古で手に入れて、そしてやれやれと登録しようと検索したら『読了』と出てきて再度「ふぁ？！！！！！！」となってる現在。どうも先日の『未読』はKindle版のことだった由。…いやいや、そう云うのいらないから…😭　己の記憶力のなさが恨めしい初老です。再読も楽しめました。どっとはらい。