なお一度目の映画化はジョン・ブアマン『殺しの分け前/ポイント・ブランク』。二度目はブライアン・ヘルゲランド『ペイバック』。映画としても個人的には前者が圧倒的に好きだし、スタイリッシュで冷え冷えしたテクスチャーも「悪党パーカー」らしいと思うが、ストーリーなどが原作に忠実なのはむしろ後者。
スポーツ小説の大名作『遙かなるセントラルパーク』もアメリカ横断マラソンの話だったけれど、つまり「ひたすら走っているだけ」という単調なアクションしかない長距離走の物語は、走り続ける者たちの内面を描くことのできる小説というメディアこそが、他の何よりも巧く描くことのできるものなのではないか。消耗も克己も絶望も闘志も、すべてランナーの心の中にしかないのだから。
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なお一度目の映画化はジョン・ブアマン『殺しの分け前/ポイント・ブランク』。二度目はブライアン・ヘルゲランド『ペイバック』。映画としても個人的には前者が圧倒的に好きだし、スタイリッシュで冷え冷えしたテクスチャーも「悪党パーカー」らしいと思うが、ストーリーなどが原作に忠実なのはむしろ後者。