御厨家の三世代の女性たちを例に、お金の貯め方や使い方を楽しみながら学べる本だが、初版から６年経過しており、その間に社会情勢もお金の価値もかなり変化してしまった。私たちは今、物価高に悲鳴を上げ、支出を抑えるのに必死だ。生きづらい世の中を何とか乗り越えていかなければならない。美帆や真帆の行く末が気になった。祖母・琴子は健在だろうか。現在に於いては厳しい内容もあるが、著者の主張には普遍性があると感じた。先日、財布（３千円以下）を購入した。言わば幸福の大事な出入り口だ。慎重に考えながらお金を取扱っていこうと思う。

最もチケットの取れないピアニスト、反田恭平さん。初めて画像で演奏を目にした時、まるでピアノと一心同体のように、愛おしい表情で美しい音を奏でていたのが忘れられない。父親に土下座してまで進んだ音楽への道だ。本人の才能もさることながら、影の努力に一喜一憂した。プロデュース能力にも目を見張るものがあり、次々に目標を掲げ、現在、会社の社長としても、活躍の幅を広げている。クラシック界の新進気鋭のひとだ。音楽は、人生の様々な場面に潤いを与えてくれるものではないだろうか。いつかコンサートへ行ける日を楽しみにしている。

シリーズ第２弾。前回よりも格段に面白かった。バーを経営するマジシャン・武史のもとに、今宵も悩める女性客が足繁く通う。細やかな気遣いや優しさが垣間見えて、好感度はかなりアップした。彼の鮮やかなトリックと、秀でた推理力との融合は「華麗な」という言葉が良く似合う。人間性を見極める眼力は鋭く、刑事になりすましても違和感はない。本来の自分を取り戻すために協力を惜しまず、生きる上で大切なことに気づかせてくれる。だが、ショータイムもこれまでだ。覚醒した女性たちへ、残りの人生を賭けて、全力で自らの幸福を掴み取ってほしい。

御厨家の三世代の女性たちを例に、お金の貯め方や使い方を楽しみながら学べる本だが、初版から６年経過しており、その間に社会情勢もお金の価値もかなり変化してしまった。私たちは今、物価高に悲鳴を上げ、支出を抑えるのに必死だ。生きづらい世の中を何とか乗り越えていかなければならない。美帆や真帆の行く末が気になった。祖母・琴子は健在だろうか。現在に於いては厳しい内容もあるが、著者の主張には普遍性があると感じた。先日、財布（３千円以下）を購入した。言わば幸福の大事な出入り口だ。慎重に考えながらお金を取扱っていこうと思う。

大きな怒りと悲しみ、失望感で読み終えた。よくぞ書いてくださったと思う。これで13年前の3・11は、人災だったことがはっきりした。日本の不可解な集団「原子力ムラ」は、政・官・財・業・学の癒着構造の象徴である。福島県沖での津波地震を想定していながら、何の対策もとらなかった。何と罪深い行為だろう。彼らにとって必要なのは、優秀な地震学者ではなく、自分たちに都合の良い人材なのである。国は「命より金」を優先し、それを裏付けるように、現政権は原発の再稼働と増設を宣言している。復興もまだ道半ばだというのに。⇒

イヤミスの女王は健在だった。倒錯した精神世界が描かれていた。題名で、おおよその内容は想像できるのだが、口絵を見てそれを確信する。湊さんの自信作で装丁もかなり凝っており、単に、私には合わなかっただけなのかもしれない。サイコパスによる残虐な連続殺人事件としか言いようがないのだ。『人間の標本をつくりたい』と、三代にもわたってようやく叶えた願望だ。最後のどんでん返しには、完全に読者は裏をかかれる。もはや、“蝶よ花よ”と慈しむ時代は過ぎ去ってしまったのか。真実は閉ざされ闇の中。生命への冒涜以外に、何を語れるだろう。