動物たちの町が、ある日水浸しに。でも、生活に支障がないから大丈夫と、みんな気にしない。たったいっぴきをのぞいては。水は日増しにふえ……。これは、温室効果ガス増加、温暖化、環境汚染といったことを、あらわした作品だろうか？　環境の変化によって、ゴーグルや、酸素へルメットが売り出されたりするところ、コロナ禍でのマスク、不織布が売り出された事を思い出す。作品のように、私たち地球人にもよい解決作があるといいのですが。

内田麟太郎さんの詩の絵本。「きょうがかなしみのいろにそまっても」の言葉で始まる。「こんにちは　あした」と、明日に希望をつなぐ。傷ついた人に光をさす、素敵な詩。でも、子どもたちは、今日が幸せであってほしいとわたしは思う。でも、この絵本を必要とする子がいるということも現実。

はちが花の蜜を吸いに来る。それをみたカエルは「しめしめ」「たべちゃうぞ」。そのカエルをみたヘビは「しめしめ」「たべちゃうぞ」。この繰り返しで、ハゲタカ、ティラノサウルス、オニとこの世の物ならぬ生き物ま続く。そこから逆方向へと逃げていき、ラストは、ブラックユーモアのオチとなる。表情豊かな、迫力満点の、臨場感あるユーモラスな絵。ラストのことを考えると、読み聞かせは中学年から。３分

見開き表紙の旅客機に魅せられた。青い空の下、白地に赤いライン、ブルーの先端のどっしりした旅客機が離着を待っている。どの窓にも客の顔が見える。もう、わくわくするではないか。本文では、家族が、空港にやってきて搭乗手続きしてから、出発までを、飛行機の構造や操縦室、管制塔の様子を挟んで見せてくれる。くっきりした、鮮やかな色彩の絵で。飛行機に乗った経験がまだない子どもたちには、わかりにくいところもあるかもしれない。でも、経験の前後で、あるいは、飛んでいる飛行機の中で読むのはどうだろう。きっと、興味が大きく広がる。

お休みモードのゴリラのお父ちゃんに、子どもゴリラが「遊んで」といってくる。お父ちゃんは、からだを使って、滑り台をしたり、飛行機をしたり。全身をつかって、思いっきりダイナミックに遊んでくれるお父ちゃん。子どもは大好き！　緑と黒とグリーだけを使ったスタイリッシュな絵がさわやか。父の日の読み聞かせに

生まれてから大人になるまで、せがのびることについて、そのしくみもあわせて、元気な絵と文字であらわしてくれている。背はいつの間にか伸びている。それが不思議だし、楽しみでもある。これから大きくなる子どもたちには興味津々の出来事だと思う。我が家にも、柱に子どもの背を測ったあとがのこっているが、浴槽で背をはかるとか、考えたこともなかった。

動物たちの町が、ある日水浸しに。でも、生活に支障がないから大丈夫と、みんな気にしない。たったいっぴきをのぞいては。水は日増しにふえ……。これは、温室効果ガス増加、温暖化、環境汚染といったことを、あらわした作品だろうか？　環境の変化によって、ゴーグルや、酸素へルメットが売り出されたりするところ、コロナ禍でのマスク、不織布が売り出された事を思い出す。作品のように、私たち地球人にもよい解決作があるといいのですが。

林明子絵本作家デビュー50周年記念による限定復刊。1975年４月の「かがくのとも」が初版。さすがに絵柄や「しゃぼん」という言葉など、古さを感じないではないが、近年の美しい写真絵本とは違う素朴な魅力がある。小さな子たちは自分でしゃぼんだまを吹いて遊び、観察したくなるだろう。読み聞かせ４分