読書メーター KADOKAWA Group

2024年4月の読書メーターまとめ

ぶぶ
読んだ本
10
読んだページ
3777ページ
感想・レビュー
10
ナイス
921ナイス

2024年4月に読んだ本
10

2024年4月のお気に入り登録
1

  • あまね

2024年4月のお気に入られ登録
3

  • ホコ
  • toshi
  • まふ

2024年4月にナイスが最も多かった感想・レビュー

ぶぶ
『本と鍵の季節』続編。短編集だった前作の方が物語が引き締まっていた。ただ堀川と松倉の関係性が本当に好き。相変わらず会話の波長合いすぎなのに、ちょっともどかしくなるほどお互いの領域を守り続ける。けれど本当に大事な時には、戸惑いながらきっと少しだけその領域を犯す、そんな距離感が愛おしい。シリーズもっと続いてほしいな。図書委員は誰がいつどんな本を借りたかを秘密にしなければならない、というところに感心。確かに、本好きにとって読んできた本は自分の精神と人生の一部だし、読書記録はある意味日記だ。
が「ナイス!」と言っています。

2024年4月にナイスが最も多かったつぶやき

ぶぶ

昨年末からちょっと鬱だった。鬱は初めてではないけれど、今回は本(および漫画)がまったく読めなくなるという、私にとっては極めて異常な事態に。読む意欲が湧かないのもあるが、何を読んでも登場人物に攻撃されそうな気がして怖いのだ。幸い今回は薬が効くのが早く、読みやすい本からチャレンジして、今はかなり通常に近づいている。本が読みたいと思えること、読みたい本が増えていくことがこんなにも幸せなことだったとは。当たり前のことなんて、何もないんだよなあ。

昨年末からちょっと鬱だった。鬱は初めてではないけれど、今回は本(および漫画)がまったく読めなくなるという、私にとっては極めて異常な事態に。読む意欲が湧かないのもあるが、何を読んでも登場人物に攻撃されそうな気がして怖いのだ。幸い今回は薬が効くのが早く、読みやすい本からチャレンジして、今はかなり通常に近づいている。本が読みたいと思えること、読みたい本が増えていくことがこんなにも幸せなことだったとは。当たり前のことなんて、何もないんだよなあ。
彌月
2024/03/27 22:21

読むのって力要りますよね。頭の体力とでも言ったらいいのかな。結局体が資本ってわけですな。でもそんな崇高さが本だよなって思えます。

ぶぶ
2024/03/28 15:43

彌月さん、コメントをありがとうございます。そうですよね!今までそんなふうに考えたことなくて、むしろ読書をかなり受動的な趣味だと思っていたのですが、頭脳も精神もだいぶ刺激されてるんだなってことを実感しました。

が「ナイス!」と言っています。

2024年4月の感想・レビュー一覧
10

ぶぶ
多くの賞を獲得したというミステリー短編集。ミステリーはあまり読まない方で、そもそもミステリーの定義もよく分かっていない。これは目的のために手段を選ばなかった人たちの話、もしくは「こんなはずじゃなかった人たち」の話かなと思った。なんともやるせなく後味の悪い『夜警』『死人宿』、サスペンスフルな『万灯』が印象に残った。いずれも自分が良かれと思ってしたことが空回りしたり、自分や誰かを破滅に導いたりする。また目的と手段の落差という点では、表題作の犯人が一番怖いと思う。
が「ナイス!」と言っています。
ぶぶ
初読み作家さんの短編集。よかった。駆け落ちした男女、ヤクザを抜けた男、警察に追われる新興宗教の教祖…何かから逃げる人を引き寄せる「さいはての家」。その崖っぷちにたどり着いたどこにも行けない人々は、自分の内面へと潜っていく。何かが解決したわけではないけれど、それぞれに自分を見つけ、新しい場所や元いた場所にもう一度踏み出そうとする彼らに、淡くやわらかな祝福を感じた。最初に箱を残した人が気になるけれど、わからない方が想像の余地があっていいのかな。
ガーネット
2024/04/26 19:04

お気に入り作家さんの一人です。ぶぶさんの「よかった」が、ひっそり嬉しいです(^-^)

ぶぶ
2024/04/26 20:12

ガーネットさん、コメントありがとうございます💕最初のお話の時点では「う〜ん?」だったのですが、2つ目でぐっと引き込まれ、読み進めるうちに「ぜひもっと読みたい作家さん」になりました。ガーネットさんのお気に入り作家さんとお聞きして、読みたい気持ちがさらに高まりました!

が「ナイス!」と言っています。
ぶぶ
『本と鍵の季節』続編。短編集だった前作の方が物語が引き締まっていた。ただ堀川と松倉の関係性が本当に好き。相変わらず会話の波長合いすぎなのに、ちょっともどかしくなるほどお互いの領域を守り続ける。けれど本当に大事な時には、戸惑いながらきっと少しだけその領域を犯す、そんな距離感が愛おしい。シリーズもっと続いてほしいな。図書委員は誰がいつどんな本を借りたかを秘密にしなければならない、というところに感心。確かに、本好きにとって読んできた本は自分の精神と人生の一部だし、読書記録はある意味日記だ。
が「ナイス!」と言っています。
ぶぶ
三島作品は2作目にして、私の作者のイメージは白く燃え盛る恒星となった。世界とおそらく自分自身に対する怒りと憎しみの圧倒的エネルギーを前に、近づくことはおろか見つめることすら困難だ。これだけの感情量、世界を感知する感覚の鋭さ、それらをあまねく言葉にする並外れた明晰さを兼ね備えて生きることは、耐え難い苦しみだったのかもしれないなと思う。作者が唯一信じるものは「美」だろうか。けれど美は残酷で決して人を救わない。呆然としすぎて作品の感想が浮かばず、作者の人生にばかり思いを馳せてしまう。
ぶぶ
2024/04/20 19:53

ただ、人間が持てる美は必ず有限であり、悠一もそこから逃れる術はない。老若男女を問わず周囲を破滅に導いてしまう美から彼が解放された時に感じるのは、安息だろうか、それとも。

が「ナイス!」と言っています。
ぶぶ
『地獄変』のみ再読。改めて読んでもあまりに悍ましく理不尽な話ながら、稀代の芸術家ならあり得ないことではないかもと思えてしまうところが不気味だ。『偸盗』は解説によると自己評価が著しく低かったらしいが、悪党たちの織りなす愛憎劇はなかなか読み応えがあり、単純に楽しめた。前から読みたかった『藪の中』は、予想以上に短くあっという間に終わる。真実は人の数だけある、の原型だろうか。謎はまったく解けないからミステリーとは言えないのだが、現代のミステリーやその他あらゆる種類の創作の種を蒔いたと言えそうだ。
が「ナイス!」と言っています。
ぶぶ
路上で爆死した身元不明の男。一人の作家がその人生を語り始める。多くの人は理想と現実に折り合いをつけ、どこか妥協して生きていくものだと思うが、時々そうではない人がいるのだろう。彼らは得てして多くの人の人生に爪痕を残すが、どこにも留まることはなく、誰かの過去になり続ける。時に眩しく、時にほの暗い、決して消えることのない過去に。もしディマジオの物語を誰かが語ったならば、細部はまったく違っても、この物語とよく似ているのではないだろうか。孤独な死はいくらでもあるが、孤独な人生はひとつもないのだろうと思う。
が「ナイス!」と言っています。
ぶぶ
藩の因縁のために離れ離れになった夫婦が、幕府と朝廷が絡んだ複雑な思惑と陰謀に巻き込まれながら、お互いへの思慕だけを胸に命がけの再会に臨む…夫婦それぞれの一途さ清廉さが何とも爽やかな時代小説。桜と和歌が重要な役割を果たすのも雅だ。しかし天地に仕えるという蔵人の言葉の清々しさとは裏腹に、主君や家の道具となって、若い命までもがあまりに儚く散っていく現実が哀しい。物語の背景が複雑で、若干ついていくのが辛かった。この時代に関する知識が豊富な人にはもっとすんなり楽しめるんだろうなあ。
Vanc
2024/04/13 11:25

ぶぶさん、ナイスレビューですね。確かに時代背景というものがあるので、詳しく知る由もない我々には理解し難いものがあるかも。でもそれが、「若い命までもがあまりに儚く散っていく」桜のようなかんじなのでしょうか、日本人の昔から潔い清廉さに結びついている様にも感じました。いずれにせよ、夫婦二人には儚い人生だというのは変わりないですね。ナイスありがとうございます。

ぶぶ
2024/04/13 14:53

Vancさん、コメントありがとうございます!はい、私も桜を連想しました(そんな綺麗事では決してないのですが…)Vancさんのレビューにあるように、命の重さに違いはないはずなのにと理不尽さを感じますが、この時代の武家社会の人の人生観は私たちとはだいぶ違うのでしょうね。

が「ナイス!」と言っています。
ぶぶ
ネタバレ震災後の仙台を背景に生活保護をテーマとして進むストーリーに引き込まれた。冷たい視線に晒されがちだが、これはどんな真面目な人間にも起こりうる事態に備えた制度。さまざまな理由で社会からこぼれ落ちた人に対しては、家族ではなく国が責任を取るのが当然とされるのが理想だろうと個人的には思う。コロナ禍でもどれほどの人が似たような目に遭い、今も遭っていることだろう。ただ、いくらなんでも極刑のリスクを負った犯罪としては動機が弱く感じる。そこを納得させるにはもう少し犯人側の書き込みが欲しかった。
が「ナイス!」と言っています。
ぶぶ
SF短編集は概して読むのに体力がいるが、なかでも「時間SF」選。過去や未来へと旅立つ、同じ時を延々と繰り返す、直線的ではない時間を生きる、実は時間は制止していて自分がその上を移動している…?時間のルールを変えることで生まれるあまりに多彩な世界にただただ身を任せ、気持ちよく翻弄された。表題の不思議さに惹かれて読んだけれど、ラブストーリーとしては『彼らの生涯の最愛の時』の方が好き。「きみを永遠に愛する」「あなたはもう、そうしたのよ」。この斬新な設定がなんてロマンチックな物語になるんだろう。
ぶぶ
2024/04/07 18:10

編者の作品紹介が作品の前に来るのはどうなんだろう?大まかな設定が分かっていれば読むのが楽かもしれないけれど、何も分からない状態から楽しみたいので、2作目からは後から読んだ。

が「ナイス!」と言っています。
ぶぶ
幕末から昭和までの東京が舞台の連作短編集。言葉にしにくい何かを追い求めたり、得体の知れない何かに翻弄されたり、目の前の日々をただ必死に生きたり、昔追い求めた何かの幻影を追ってみたり。それぞれは儚い人の一生が、どこかでゆるく繋がりながら連綿と続いていく。とらえどころがないのに、読んでいくうちに少し泣きたくなってくるような、不思議な作品だった。桜が咲き始めるこの時に読めてよかったな。「庭じゃあなく、景色を造りたいと思ってね」。この無垢で壮大な夢は、景色というよりひとつの季節を造ったのかもしれない。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2017/07/17(2491日経過)
記録初日
2011/03/19(4803日経過)
読んだ本
684冊(1日平均0.14冊)
読んだページ
266436ページ(1日平均55ページ)
感想・レビュー
491件(投稿率71.8%)
本棚
12棚
性別
職業
専門職
現住所
東京都
自己紹介

現実世界から少し離れさせてくれるような本を好む傾向にあります。ファンタジーでもSFでも、歴史ものやハードボイルドなんかも。
あと生き物がすごく好きで、図鑑を眺めて過ごしたりしています。
基本は図書館なので、新しい本はあまり読んでいません。

好きな作家さん
・ミヒャエル・エンデ(わが読書人生の原点)
・いしいしんじ(絵画や音楽のような物語)
・梨木香歩(自分に通じるものを感じる)
・小川洋子(痛々しさになぜか救われる)
・司馬遼太郎(歴史小説への扉を開いてくれた)

私にとって読書記録はある種の日記。読んだその時に考えたこと、感じたこと、覚えておきたいことを自分のために書きつけておくという感じです。解説なども読まないことが多いので、的外れなこともよく書いているかもしれません。

読書メーターを始めてから、同じ本を読んだ方のレビューに共感したり発見したり、全然知らなかった本のレビューを読んでワクワクしたり…私の世界を広げてくれる全国の読書家の皆さんに感謝です。
どうぞよろしくお願いします♪

読書メーターの
読書管理アプリ
日々の読書量を簡単に記録・管理できるアプリ版読書メーターです。
新たな本との出会いや読書仲間とのつながりが、読書をもっと楽しくします。
App StoreからダウンロードGogle Playで手に入れよう