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2024年4月の読書メーターまとめ

オーウェン
読んだ本
39
読んだページ
12370ページ
感想・レビュー
39
ナイス
2766ナイス

2024年4月に読んだ本
39

2024年4月のお気に入り登録
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  • toshi

2024年4月のお気に入られ登録
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  • toshi

2024年4月にナイスが最も多かった感想・レビュー

オーウェン
夜の別荘地で起きた連続無差別殺人。 犯人はすぐに確保されたが、それ以降沈黙を貫く。 残された家族は集まって事件の検証会を行うことに。 そこには休暇中の加賀恭一郎も。 登場人物表がないので最初は多すぎる人物に戸惑うが、検証会が始まると一気に事件に引き込まれる。 単なる無差別と思われていたが、そこにはある人物の思惑が。 東野圭吾クラスの作家が新本格を今頃作るとは。 可能性を具に消していき、残された人物に真相が。 加賀恭一郎に嘘は通じないという定説。 ラストのエピソードにも驚いた。
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2024年4月にナイスが最も多かったつぶやき

オーウェン

2024年3月の読書メーター 読んだ本の数:32冊 読んだページ数:12905ページ ナイス数:2549ナイス ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/828860/summary/monthly/2024/3

mippo
2024/04/01 18:14

一日一冊以上じゃないですか!!!

オーウェン
2024/04/01 19:07

春休みを有効活用しました💪

が「ナイス!」と言っています。

2024年4月の感想・レビュー一覧
39

オーウェン
日本の小説でゾンビものは中々お目に掛かれないが、羽田さんは表紙からゾンビの話とすぐに分かる。 ゾンビが日常にいる社会であり、噛まれてもすぐにはゾンビにならない。 だからのほほんとした空気が流れている。 作家の苦悩がやたらと吐露されており、羽田さんの自身を代弁したかのような作家Kも登場する。 中盤からは走るゾンビも登場し、いよいよサバイバル劇に突入する。 とはいえ最後は人を食ったかのような締めであり、既存のゾンビものとは一線を画す出来だった。
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オーウェン
排水口にあった遺体。 和泉署の宮下は上司の真壁とコンビを組むが、そこに審議官の姪が同行して捜査をすることに。 一方町で夫に虐待受けていた母娘を保護した一人暮らしの老女。 これが交互に描かれていくが、当然リンクしていく。 それが現代でもある特殊詐欺の連鎖。 またこの連鎖は警察組織にも通じるものがあり、事件は解決しても苦々しい余韻が残る。 とはいえ宮下と真壁のコンビの合い様が事件の進展を面白くしているのも確か。
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オーウェン
6人の作家がミステリの企画として作った作品。 フーダニット、ホワイダニット、ハウダニットに絞った中で作られたミステリ。読者への挑戦に加えて、解答編が袋とじになっている。 企画として面白いのは他の作家も解答をしており、そういう視点があるのかという驚きも。 法月さんは都合上残りの5作全部に解答を載せており、そこも楽しめる。 6作の中ではフーダニットを見つける方丈さんの「封谷館の殺人」が出色。 ただの犯人当てだけかと思いきやの仕掛けがありで、これは読めなかった。
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オーウェン
シリーズは4作目。 これまでは薬剤師だけだったが、漢方医学の宇月が初登場。 親密な関係なのに、爽太は焦りを覚えるが。 宇月が単独の作品を先に見ていたので、この関係は分かっていたが、漢方が導く問題解決は実に説得力がある。 マルチ商法への対処だったり、馬場が突然結婚すると宣言した相手。 なぜか有毒性の植物ばかり育てる心理を読む。 ラストにはちょっとした関係の進展も有り。
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オーウェン
突然世界でミノタウロスが表れる状況になり、眉原市も悩まされる事態に。 女市長の翼は対応に苦慮するが、なんと議会場にミノタウロスが姿を見せる。 始まりはパニックもと思ったら、なんと殺したミノタウロスは着ぐるみであり、議員が中にというミステリに。 ぶっ飛んだ設定だが、ここから研究所に解決を頼んだり、秘書との共同で事件を推理していく。 事態を収束させる部分が荒業であるが、秘書との会話をなども掛け合いが楽しい。 ただ黒幕は予想しやすいかな。
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オーウェン
弁護士事務所の調査員の上坂が泊まった旅館。 そこに散弾銃を持った男が乱入して籠城する。 要求をする中で、なぜか現場に殺人死体が。そして台風が迫り外に出れない状況に。 古典的なクローズドサークルに加えて、警察との交渉。 単純に犯人が誰かという点で終わらせず、むしろ解決の道が見えてから、謎の真相に答えが出る。 ラストの47年後にわかる真実というのも中々爽快。
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オーウェン
ファシリティードッグとして存在するピーボは指導員の笠門と共に、もう一つの役目がある。 それは特別病棟の死期が迫る受刑者から、事件の秘密を喋らせること。 事件に対してピーボがまるで知っているかのように推理を導いていく。 だが笠門とは当然意思疎通ができないので、与えられた断片から最終的に解決への道を探す。 隠された爆弾だったり、自殺した刑事の真相など、どれも粒ぞろいのミステリだった。
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オーウェン
日高英之が叔父を殺した罪で逮捕された。 だが刑事の執拗な取り調べで調書を書かされてしまい、裁判では無罪を主張。 すべては15年前に起きた英之の事件の冤罪を求めてのこと。 リーガルミステリであり、前半の取材と後半の裁判によって隠された事実が明るみに出てくる。 完全に第三者の垂水が取材や裁判中に感じる疑問。 そのせいか終盤の真相は読める。 でもそこを踏まえての英之の思惑であり、何よりも警察や検察が冤罪を作らなければ、こういう事態は起こらなかったのだから。
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オーウェン
日本の競馬会の夢。 それは凱旋門賞を制すること。 これまでの最高位は2位であり、悲願の制覇を目指すため三上親子は種付けを行ったのがカムナビ。 気象の荒い馬だが、抜群の逃げを見せる走りで快進撃を続けていき、遂に凱旋門賞に挑むことに。 競走馬と、その周りの騎手や調教師、オーナーたちのドラマ。 騎手の給料事情なども知れるし、レースシーンの迫力も出色。 真っすぐな人間ばかりだが、実際競馬に夢を託す人たちとはこういうものなのだろう。
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オーウェン
晴美と片山それぞれが巻き込まれた世紀末への道連れ。 それは宗教団体の仕業であり、教祖のお告げを実行していた団員たち。 いつになく怪しい雰囲気だが、ホームズシリーズではそういうのも大分薄れる。 何よりも晴美はセーラー服コスプレになるし、それを叔母さんが見て誤解される場面が笑える。 教祖が誰かというミステリでもあるが、ページ数が少ないのでほとんどバレバレ。 ラストもかなり足早に終わらせるが、そこはもう少しページを費やしてほしいところ。
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オーウェン
副題の正誤表なんて雑誌とかでしか見かけない。 本編にもあまり関わってこないが、今作はホームズが役者デビュー。 その劇に絡む女優や監督、片山のお見合い相手に加えて、多分初の光枝が殺人事件の目撃者になる。 微妙に話を広げ過ぎたきらいはあるが、一応まとまってはいるし、なんとなく片山にもロマンスが。 とはいえ一話完結だからそれまでだろうけど。
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オーウェン
シリーズ3作目は現実の問題を取り込んでいる。 それはコロナ禍という現実。 ホテルマンの爽太にもその波は押し寄せ、3密やソーシャルディスタンスが基本。 その中で爽太に新型ウィルス感染の疑いがあり、ホテルの一室で隔離生活が始まる。 リモートで毒島とやり取りしていき、その原因を探っていく。 ここで毒島が薬剤師である意味があり、爽太の病気も判明する。 とはいえ爽太と毒島の仲は平行線のままか。
mura_海竜
2024/05/03 08:22

オーウェンさん、シリーズ進んでますね。私は初巻のみ、レビューを拝見したら読みたくなりました😊

オーウェン
2024/05/03 18:29

mura_海竜さん、ちょうど最新刊を読んだとこですが、魅力的なキャラも現れるので、ぜひぜひどうぞ😤

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オーウェン
馳星周さんが好きということで、競走馬の話だが、それよりは馬が好きな女性のラブコメといった感じ。 競馬バーを経営する葵が大井競馬場で惚れたのがウララペツ。 だが9歳という年齢のため引退間近であり、なんとかしようと買い取って種牡馬にする決意を。 自分のものにしてからは経営や、恋の三角関係に移っていく。 競馬はロマンというが、ある種の夢物語のような話。 確かに競馬好きなら馬主になってみたいという夢はあるだろうし、その夢の続きがウララペツの子供に託されていく。
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オーウェン
夜の別荘地で起きた連続無差別殺人。 犯人はすぐに確保されたが、それ以降沈黙を貫く。 残された家族は集まって事件の検証会を行うことに。 そこには休暇中の加賀恭一郎も。 登場人物表がないので最初は多すぎる人物に戸惑うが、検証会が始まると一気に事件に引き込まれる。 単なる無差別と思われていたが、そこにはある人物の思惑が。 東野圭吾クラスの作家が新本格を今頃作るとは。 可能性を具に消していき、残された人物に真相が。 加賀恭一郎に嘘は通じないという定説。 ラストのエピソードにも驚いた。
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オーウェン
毒島シリーズと違うのは薬局は薬局でも、漢方専門の薬局。 新人ながら専門知識が抜群な宇月。 訪ねてくる患者に対して適切に知識を与えるが、言動からその裏の出来事まで解き明かしていく。 漢方はあくまでも病気が発症するまでの治療薬であり、使い方を間違えると逆に危ういものになるというのも充分理解できた。 今後は2人の仲も発展するのだろうか。
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オーウェン
イヤミスのようなお話とでもいえばいいのか。 イヤミス程には絶望的ではないが、それに近い余韻が得られる基本ダークな話が6つ。 会話と時系列で成立させていく「蟻の牙」や、詐欺で作った会社に税務調査官がやってくるため必死で取り繕う「捏造カンパニー」。 上記の2本もいいが、シンプルに成立させる「海の子」やラストにホラーが炸裂する「極楽」も結構好み。
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オーウェン
シリーズ2作目。 より爽太と毒島の仲が進展するかと思いきや、お互い鈍感ということが分かる。 相変わらず毒島は薬に対するのめり込み度がすごく、体を張って経験する件もかなりのもの。 そして毒島を巡って恋のライバルのような存在も。 いつものように薬学の知識も。 特に酒を飲めるかどうかの各人の違いの説明があり、飲めない人は言い訳に使えそうだ。
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オーウェン
このタイトルからドロドロした展開を予想したが、アダムとイヴの方の失楽園である。 アダムとイブ・コンクールに出品された書き手たちが最終選考会にそろう。 そこで起きる殺人によって、意外な関係が判明する。 怪盗チェシャ猫の挑戦状の中で、今作は片山があまりモテない。 そして野上が案外お咎めなしに終わるのが残念な部分。 あれだけやりたい放題やってるのにね。
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オーウェン
彼氏と彼女の恋人同士での疑心暗鬼。 彼氏が彼女の携帯を見てしまい、知らない男性の名前が。 浮気しているのかと思い、何とか彼女の携帯を盗み見ようとする。 ページは短いのだが、そういう長さが必要あったのか微妙な出来。 むしろ短編をわざと伸ばして出来上がったような印象を受ける。 途中で何度も思うのだが、直接聞けよと言いたい箇所が幾つも。 そう思わせてはダメな内容であり、結論を出さない中身もあまり意味を持たない。 まあ他人の携帯を覗き見してもいいことは無しということか。
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オーウェン
バー『トラベラー』の常連客の梓崎は歴史学者でもある。 そこに集った旅行者に連れ添い、観光地での謎を解き明かしていく。 厳島神社や白川郷など、有名どころで起こる身近な事件。 あまり事件の謎に大きな類はないが、観光地の各名所の魅力は溢れている。 かと思えば切子細工のエピソードは、ちょっとしたミステリ度も高めであり、第2弾もあるかも。
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オーウェン
焼死体で自殺と思われたが、安全工学部大学の本上教授は遠隔操作で行われた殺人と明かす。 一方無戸籍によって育てられた少年の過酷な生活。 この2つが事件を追うごとに重なってくる。 科学捜査という割に、あまり関わってこないのはどうかと思うが、戸籍の有無によって人生が狂っていく過程の方が見応えがある。 果たしてそれは救われるのか、ラストの友情が温かい。
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オーウェン
シリーズ2作目は雪降る校庭に現れたミステリーサークルの謎を解き明かす。 1作目よりも謎の度合いが幾分高くなっており、ある教科の知識がないと解くのは難しい。 150ページしかないけど無駄な描写はなく、例えば空良くんのお爺ちゃんの件だったり、給食のピラフの味が薄い部分だったり。 それにしても天馬は小学生で「アクロイド殺し」や「十角館の殺人」を読んだとか羨ましい限りだ。
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オーウェン
占いを信じないカードディーラーの僕が、資産家の佐藤の顧問占い師になることになった。 違法賭博当たり前なポーカーゲームに参加することになる僕を襲う運命。 カードの歴史だったり、ギリシャ神話や魔女狩りなどの歴史も織り交ぜつつ、ポーカーゲームに臨む試合。 遺書の段階で終わってもよかった気もするが、コロナ禍の現在を敢えて描くために第5部があるのだろう。 カードに縛られた未来よりも、明るい未来を。 中村さんには珍しいくらい明るい終わり方だけど、これもコロナがさせたのだろうか。
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オーウェン
チェリストの黛由佳が火事で命を落としたが、そこに疑問を持つ同じチェリストの英紀は、由佳が習っていたチェリストの鵜崎顕のオーディションを受けて謎を解こうとする。 音楽で食べていくのがいかに難しいのか。スポットライトを浴びる人の苦しみ。 曲の演奏などの描写が実に繊細であり、模倣と解釈という結論は果たして正解なのかどうか。
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オーウェン
知念さんが作者なのに存在を全く知らず。 本屋大賞ノミネートによって初めて知る子供向けのミステリ。 イギリス帰りの辻堂天馬など3人で作られたミステリクラブ。 その中で夜にプールに入れられた金魚の群れ。 決して難しいミステリではなく、あくまでも小学生向け。 ご丁寧に読者への挑戦状もありで、真相も小学生らしいものになっている。 それにしても学校にあんな楽しそうな部室があったら、絶対入部するぞ。 すでに続編もあるようで、ミステリの入り口としては最適じゃないかと。
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オーウェン
民事担当の山代判事は派手とは無縁の職務。 だが法で限界のある悪質な犯罪を犯した者たちへの裁きを行う、東京ゼロ地裁の裁判長として悪を裁く。 現実こんなことは出来ないが、卑劣なレイプ犯などを懲らしめる。 ただ罰を与えるのではなく、被害者家族に寄り添うための復讐になっているのが痛快。 前半陰惨な描写が多いが、それもこれも犯罪人を地獄に陥れるため。 スッキリする終わりの中で、山代判事が家庭人に戻っていくのもホッとする。
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オーウェン
シリーズとしては珍しいぐらいに、完全に4人が分かれて行動という形。 片山はなぜか観光バスに乗り、晴美は強盗仲間に勘違いされ、石津はショールームで死体を発見。 そしてホームズは一家心中をしようとする旅に道中することに。 同僚の刑事が出てくるのも珍しければ、晴美は過去の同級生。 石津にはロマンスらしきものが。 長編は悲劇が多い印象だが、今作はハッピーエンドになる全員集合に。 それぞれの掛け合いがないというのも意外と楽しめる。
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オーウェン
かつて天才投手と呼ばれた矢神大。 だがハワイでホームレスになっているところを、ブルペンキャッチャーの沢本に発見される。 八神は記憶喪失に掛かっており、日本でなんとか一流の投手に戻そうとする。 前半から中盤は復活の手探りだが、消えるボールと殺人の告白というミステリが顔を覗かせてくる。 非常にテンポがよく、オールスターに絡めたクライマックスの真相も中々練られている。 冒頭からの伏線もそういうことかと納得。
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オーウェン
時代は18世紀末。 フランスとの戦いが迫る中、英国海軍は強制的に市民を水平として召集することに。 そして北海に向けてハルバート号が進む中、不可解な状況で殺人が起きる。 帆船軍艦という舞台がまず目新しく、そこで起きる殺人のトリック。 意外な付け所であり、だからここが舞台になる意味が感じられる。 ただ犯人の唐突な動機や、足早に終わるのが惜しく、もっと時間をかけてもよかった。
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オーウェン
シリーズ2作目は、マジシャンをやめてバーの「トラップハンド」のマスターとして、姪の真世と共に事件を解決していく。 リノベや査定などのタイトルから、優しい結末が導き出されるのが特徴であり、当初から騙しの仕掛けが入っているエピソードも。 「リノベする女」は1話だけで解決せずに、後の母娘の会話にしんみりさせる。 そして一番気に入ったのが「マボロシの女」 死んだ医者の妻がお腹に残した子供。 それを巡り遺産をよこせと迫る顛末だが、そういう展開かと分かり胸詰まされる話に。 3作目も間違いなく出来るだろう。
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オーウェン
このタイトルを見たら意味深な言葉だと思ったが、なんのことはない映画の卒業の方である。 その卒業同様結婚式で連れ去られた花嫁が殺されるという事件。 5つの短編なので、そこまで込み入った話しではないが、オチのつけ方が好み。 他にもお見合いをつけてくる叔母さんのセッティングが高層ビルなので、片山はビクビクし、お見合い相手は屋上から飛び降り騒ぎの顛末。 あとは衣装戸棚から死体が出てくる話も楽しめた。
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オーウェン
著者のデビュー作という事だが、数学に精通しているか学んでいるかしないと書けない作品だと思う。 それは事件の証明を数理論理学で解くため。 一応作中で説明がなされるが、正直ちんぷんかんぷん(笑) でもトリックだったり、犯人の行動原理がしっかりと解明される。 その数理論理学を説く硯さんと、依頼を持ち込む詠彦くんのやり取りも楽しめる。 そして3編の依頼が解かれた後の、進級試験と題された部分。これまでの謎には裏があるんだと明かされる。 続編が可能だが、論理学でないと意味がない推理ものなので、時間が掛かるかも。
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オーウェン
グリム童話に見立てた連鎖殺人。 赤ずきんに始まり、白雪姫や青髭となり、ヘンゼルとグレーテルへ。 童話自体の初稿はバッドエンドな作品なので、殺人も自ずと残酷に。 話にYouTuberも絡んでくるが、あまり接点が上手いとは言えない。 刑事のキャラもそれほど立ってはいないし、どの場面を見ても終始冷静な対応。 女刑事の能力も推理というより、最後に明かすだけというのも物足りない。 何より腹を裂いた見立てに無理があると感じてしまうのが最大の弱点か。
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オーウェン
毒島といえば中山さんの本に強烈な刑事キャラがいたが、こちらは薬剤師なので薬の知識に特化したキャラ。 ホテルマンの水尾が足の痒みに悩まされており、何度塗っても治らないため、毒島に頼るが、そこには事件性が。 薬の思わぬ副作用など、使用を誤ると逆効果になることは案が知られていない。 そして薬剤師が存在する意味がしっかりとあることがよく分かる。 医師とのコンタクトが希薄だったり、受け取る際に症状を聞かれる理由もしっかり明かされる。 シリーズものらしく、後の作品も見てみたくなる。
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オーウェン
明の皇太子の朱瞻基が命じられ、北京から南京へと船で向かうが、その船が爆破され自身が狙われていると確信。 信頼できる部下3人と共に、なんとか北京へと向かう。 出会う相手すべてが敵の可能性がありで、尚且つ味方も急増なので諍いも。 どう見ても無謀な冒険はスリリングに展開していき、医師や捕吏などの能力も活かしながら。 強烈な敵キャラも多数いるが、これはまだ前編。 後編果たして帰還できるのかどうか見届けたい。
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オーウェン
お手伝いロボットが当たり前のように支給されている未来。 人間に反抗してはならないロボットが父親を殺害する事件が発生。刑事の相崎はそのことに疑問を持つが、リース先に輸送の際に襲撃を受ける。アシモフが提示したロボット三原則を逆手にとって、なぜ殺害したのかという謎と逃亡のアクションを絡めている。徐々にロボットを信頼していく過程が面白く、連携を見せるとこなども考えられている。そして殺害した真相もロボット3原則に則っているからこその理由。某映画を連想する最後だが、SFの先見性からみてもかなり優秀な部類だと思う。
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オーウェン
出版社による引きこもりのための通信高校の設立。 その矢先に局長の息子が転落死する事故が。 自殺か他殺かによってプロジェクトに暗雲が灯りかねないため、課長の秋吉は事実を知ろうと会社の上層部へと掛け合っていく。 社会派小説の一端だが、会社内での力関係が見え隠れする。 その中で部下への指令や、人事課の目が光る中で次第に戦況は悪くなっていく。 まとめ方として悪くはないと思うけど、その状態からは無理があるのかなという結末。 なんとなく池井戸小説を狙ったかのような中身だった。
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オーウェン
人気の覆面作家の御津島磨朱李の新築に推理作家や編集、評論家などが招待される。 だが天候は雪で閉ざされた館になり、夜にある事件が。 前に下村さんが新築の地下を改装して作ったという情報があったが、それをミステリの題材に生かしたという話。 自室の自宅なども写真公開しており、館にはお馴染みの隠し部屋まで存在。 人が消失したり、予告状など古典のものから、真相の意外さ。 ラストにまで仕掛けがあり、ミステリのための我が家という形は実を結んでいる。
が「ナイス!」と言っています。
オーウェン
両親が探偵で息子の丘晴人はオカルトに興味津々。 依頼の中にあるオカルトに対し、女性博士の暁ヒカルに助言を頼む。 丸っきりガリレオの女版だが、東川さんらしいユーモアミステリ。 よって推理もある程度整合性を無視してもいいかも。 3話目の幽体離脱を見せる殺人が一番楽しめた。 まさかザ・たっちを出すとはね(笑) ヒカルの科学の解明とその先の推理。 シリーズ化はあるのだろうか。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2018/01/17(2307日経過)
記録初日
2018/01/17(2307日経過)
読んだ本
2935冊(1日平均1.27冊)
読んだページ
1051472ページ(1日平均455ページ)
感想・レビュー
2935件(投稿率100.0%)
本棚
0棚
自己紹介

主にミステリを読んでますけど、最近はいろんなジャンルの小説を見て、やっぱり感想は十人十色だなと関心する日々です。

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