連作小説とあるがエッセイっぽいお話９編。

連作小説とあるがエッセイっぽいお話９編。

柏木、思いを残しながら長く生きる人生より思いを遂げた短い人生の方が良いに決まっている、なんて自分勝手・自分本位。本人は満足かもしれないがそんな思慮で残された人々はたまったものではない。光源氏に同情。光源氏の余生がどうなったかはそれぞれが考えてよい、ってつまり二次小説？だからって宰相の君のはいただけない。

お竹が何かのキーワードになるのかと思ったがそうでもなかった。

1人分の簡単調理。

俳句に慣れるガイドのような１冊。

新井素子「この日、あたしは」、皆川ゆか「ぼくの好きな貌」、ひかわ玲子「わたしと「わたし」」、若木未生「ロストグリーン、津守時生「守護するもの」、榎木洋子「あなたのお家はどこ？」、雪乃紗衣「一つ星」、紅玉いづき「とりかえばやのかぐや姫」、辻村七子「或る恋人達の話」１０作。嵯峨景子さんの前書きや「コラム 少女小説とSFの交点」がとても興味深うし懐かしい思いがした。

引っ越し先の村では異形と人間が共存していた！プログ形式。横読みなので読みにくい。イラストがカラーだし思わず見入る奇妙さ。

しふみは動物園で類人猿ボノボ・シネノとシンクロする、というお話だが理解できなかった。

「高瀬舟」「半日」「寒山拾得」「普請中」「堺事件」「護持院原の敵討」6編。

高利貸・末造の妾お玉と東大生の岡田との恋？まさかサバの煮魚が原因でお玉のせっかくの接近する勇気が台無しになるとは。

「ヴィヨンの妻」「女生徒」「桜桃」「皮膚と心」「きりぎりす」5篇。

没落貴族の一家、母、姉・かず子、弟・直治のお話。中学生以来に読んだがかず子が上原へ当てた手紙にはドン引きした。

９編・表題作の「悪魔の薔薇」残酷で悲惨。「別離」雰囲気が後をひく。

装画が山田章博で目を引く1冊。安禄山と史思明が挙兵した安史の乱。力者の娘・呉笑星、史家の長男・史朝義、朝義の弟で暗殺を受け持つ黒蛇こと朝鳥、三人のお話。

著者の源氏物語ノート。巻末の五十四帖の概要が便利。

わかりやすいしきれい。