セレンデｨピテｨ（Serendipity）。「偶然の産物」「幸運な偶然を手に入れる力」を意味する言葉(造語)だそう。山口さんのエッセイは、日々の気づきを書き綴り、家族の優しさと好奇心と挑戦するパワーに溢れている。この書の中で「過去にとらわれず、未来に怯えず、ただ今を精一杯にいきること」と書かれている禅の言葉が著者と重なる。この本を手に取ったきっかけは、電車内で読書中にご本人自ら声を掛けて来られお話ししたこと。まさに偶然の出会い。

米サンフランシスコ在住のユダヤ系アメリカ人活動家。紀元前まで遡りユダヤ人とユダヤ教の歴史はとてつもなく長い感じる。神が与えたという地は複雑になり攻撃的。｢ユダヤ人に避難場所を提供する国が世界にひとつでもあったなら｣と述べる著者の言葉が、今のイスラエルの存在意義なのだろう。複雑すぎて容易に答えは出ない。再読必要。

欲や嫉妬、悪意に満ちた女ばかり登場。社会的ステータスのために犯罪者の肩書までほしくなる狂気。無欲や寛容や善意や慈悲は、社会のルールと秩序のために作られたもの？読んでいるうちにまんまとミスリードされていた。巻末の示唆に富んだ解説が妙にリアルで面白い。

以前テレビでお見かけし意気軒昂な印象のスタイリストさん。取り上げているブランドは普段身に付けている服のうん十倍のお値段で手が出ないけれど、服選びへの向き合いかたは勉強になる。ファストファッションを上手に活用しつつ、上質なものを丁寧に扱う気持ちが伝わってきた。