軍事同盟を結んだことにより、日本は、ポイント・オブ・ノーリターンを越え、後戻りが出来なくなった。それだけでも取り返しの着かないことだったのに、アメリカは出てこないという、根拠のない観測に基づいて、軽率に行われた南部仏印進駐により、もはや戦争は不可避となってしまった。昭和天皇の洞察の鋭さも印象的。日本が必敗の戦争にどう突き進んだかを知るには最適の本であるといえよう。
やはりグデーリアンの作戦次元での戦役指揮には魅了されてしまう。1940年のスダンから海峡諸港への突進、「バルバロッサ」作戦での第2走行集団の運用などは、軌道戦の模範として、現在でもなお各国陸軍が研究の対象とする戦例なのである。また企画段階にはあったが未だ実現していない、マンシュタインの小伝を待ち望むものである。是非とも読みたい!
非常に偏った読書をしてます。ほぼほぼノンフィクション。西洋史、東洋史、三国志、相撲を中心に。漫画も読みます。
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軍事同盟を結んだことにより、日本は、ポイント・オブ・ノーリターンを越え、後戻りが出来なくなった。それだけでも取り返しの着かないことだったのに、アメリカは出てこないという、根拠のない観測に基づいて、軽率に行われた南部仏印進駐により、もはや戦争は不可避となってしまった。昭和天皇の洞察の鋭さも印象的。日本が必敗の戦争にどう突き進んだかを知るには最適の本であるといえよう。