読書メーター KADOKAWA Group

2024年4月の読書メーターまとめ

まけどにあなっつ
読んだ本
8
読んだページ
2784ページ
感想・レビュー
8
ナイス
25ナイス

2024年4月に読んだ本
8

2024年4月のお気に入られ登録
2

  • YuriL
  • まふ

2024年4月にナイスが最も多かった感想・レビュー

まけどにあなっつ
30年以上前の記憶なので曖昧だがニジンスキーかヌレエフかバレエダンサーの生涯を描いた映画で主人公が「イタリア、イタリア」と呟きながら床に転がるオレンジに手を伸ばす、でも届かないというラストシーンが印象的だった。ヨーロッパの人たちにとってイタリアという国は特別な意味合いがあり、オレンジのような明るい光に満ちた土地ということか。本書でダヴィンチの女と呼ばれる女主人公は中世の殻から抜け出てイタリア・ローマ的な人間性を謳歌する人生(恋愛)へ踏み出していく。そのきっかけをもたらしたのが「眺めのいい男」エマソン。
が「ナイス!」と言っています。

2024年4月の感想・レビュー一覧
8

まけどにあなっつ
30年以上前の記憶なので曖昧だがニジンスキーかヌレエフかバレエダンサーの生涯を描いた映画で主人公が「イタリア、イタリア」と呟きながら床に転がるオレンジに手を伸ばす、でも届かないというラストシーンが印象的だった。ヨーロッパの人たちにとってイタリアという国は特別な意味合いがあり、オレンジのような明るい光に満ちた土地ということか。本書でダヴィンチの女と呼ばれる女主人公は中世の殻から抜け出てイタリア・ローマ的な人間性を謳歌する人生(恋愛)へ踏み出していく。そのきっかけをもたらしたのが「眺めのいい男」エマソン。
が「ナイス!」と言っています。
まけどにあなっつ
主人公1人称語りなので客観性に乏しい、ということは彼が二重人格で犯行の記憶を持たない設定なのかと思ってたのだが。犯行時に返り血を浴びなかったか、小さな田舎町で誰にも見咎められなかったのか。そういった細かい部分の説明がない。犯行に至った心理的経緯も分からずじまい。ストーリーがあちこちに枝葉を大きく広げすぎていて求心力が弱い。小説内小説が地の文をなぞるだけなので活かされてない。S・キングというよりルース・レンデルに近しい気がするが、彼らの描く登場人物には悪者にさえ生きいきとした魅力がある、そこが大きく違う。
まけどにあなっつ
下巻でまとめて感想を書くつもり。いまのところ怪しいと目星をつけてる真犯人はホーキンズ。もしくは主人公。どうだろうか。下巻に乞うご期待。
が「ナイス!」と言っています。
まけどにあなっつ
第一次大戦から復員した若い青年が小さな村に訪れた短いひと夏の日々。彼に与えられた教会の壁画修復という仕事は、戦場で負った自らのこころの傷の修復に重なり、壁画にあらわれた「地獄のおちてゆく男」は、教会の傍らで遺跡発掘を試みる男が最後に見出す棺の人物と重なる。牧師の妻とのあいだの、最後まで語られることのなかった恋情。それらすべてを語り手が、遠い過去の心象風景として丁寧に慈しみつつ辿ってゆく。年老いた主人公のPTSDは癒えたのだろうか…おそらく消えてはいないだろう。痛みにも似たリリシズムに満ちた小品。
まけどにあなっつ
何年か前の夏の終わり、我が家にタカが来た。ベランダに出てふと見上げたら見たことのない立派な鳥が仕切り板の上にいた。微動だにせず静かにはるか遠くを眺めている様子なので、そっとサッシを閉め、検索で羽根の模様や体長からサシバと特定。しばらくしたらフンをひとつ落としていなくなった。たまたまその年は、畑をやってる知り合いから水茄子や加茂茄子など珍しいナスを分けてもらっていた。ちなみにうちのベランダからは小さく富士山が見える。これは「富士•タカ•ナス」が揃ったぞと思ったが、とりたてて目出度くもない普通の年だった。
が「ナイス!」と言っています。
まけどにあなっつ
アメリカ版「桜の園」。ラネーフスカヤ的な女主人が没落し堕落し美しい邸宅と庭園を失い、果てはロパーヒン的な下劣な男に弄ばれ…。それでも彼女への想いを捨てきれなかった美青年の一人称語り。金と男にがっちり支えられているあいだは宝石のように輝けるのに、一旦それらが失われるとみるみる色褪せてゆく女性像の、なんと虚しいことか。そういう女性を美しいものとして肯定的に捉える視点が、この時代、西部開拓の夢のあとの時代の空気を感じさせる。というか、この小説評が、女主人に対して手放しで好意的なものばかりで困惑している。
が「ナイス!」と言っています。
まけどにあなっつ
バロウズってこんな作風だっけと思いながら半分くらいまで来て別人のバローズだと知った。バロウズとバローズ、一応カタカナ表記を変えて区別してるのか。カウボーイみたいなノリのオジサンが敵味方の美女を左右にはべらせウハウハ・モテモテ、なぜかストーリーはオジサンの思うがままに進んでゆく。火星なのかアメリカ南部の話なのかよく分からない展開。絹布?え、火星にカイコがいるの? 毛皮?牧場?家畜? えええ、まさか牛や羊はいないよね。たぶんそういうこと気にしないで読めということなんだろう。でも気になる。
が「ナイス!」と言っています。
まけどにあなっつ
これも図書館の棚でたまたま目に留まって借りた本。既刊「屋根屋」につながる飛翔系。村田さんは黒澤の晩年の映画「八月の狂詩曲」の原作になった「鍋の中」の作家、映画は見ているけど原作は読んでない。どっしりと現実に腰を据えたリアリズムのはずなのに、いつも突然夢幻世界へ落とし込まれる。心地よいめまい。背中で寄りかかってた隠し扉がくるっと反転するような、アリスがウサギ穴に落ちてゆくような感じ。「鳥も魚も線引きのない」孤島で、生と死のあわいがぼやけてゆく。きわめて稀有な作家と言えるのでは。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2018/05/30(2178日経過)
記録初日
2018/05/30(2178日経過)
読んだ本
669冊(1日平均0.31冊)
読んだページ
204904ページ(1日平均94ページ)
感想・レビュー
516件(投稿率77.1%)
本棚
0棚
自己紹介

少し前に思うところあって部屋にあった本棚を全部処分して蔵書ゼロにした。それでも本読みの習慣からは抜け出せず、以降は図書館から借りることにしている。現在コミュニティに参加して「英ガーディアン紙が選ぶ必読小説1000冊」にとりかかり中。自分のための忘備録として使っているので交友活動には興味がありません。あしからず。2024/04/11更新

読書メーターの
読書管理アプリ
日々の読書量を簡単に記録・管理できるアプリ版読書メーターです。
新たな本との出会いや読書仲間とのつながりが、読書をもっと楽しくします。
App StoreからダウンロードGogle Playで手に入れよう