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2024年4月の読書メーターまとめ

ゲオルギオ・ハーン
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感想・レビュー
11
ナイス
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2024年4月に読んだ本
11

2024年4月のお気に入り登録
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  • 藤原

2024年4月にナイスが最も多かった感想・レビュー

ゲオルギオ・ハーン
ネタバレ『推し活』と聞くとなんだか明るいイメージを持っていましたが、本書は推し活は「一方的なコミュニケーション」とであると喝破していることに戦慄しました。主人公のあかりはアイドル上野真幸を推している女子高生。その上野がネットで炎上し、彼がアイドルの座から転落していくことと連動し、彼女の人生も悪い方向へ進んでしまう。連動と書いているが、彼女とアイドルの上野には直接的な接点はない。上野は子供じみている印象さえあり、炎上直後の人気投票での呑気な発言、解散発表のフライング報告などファンの神経を逆なでしている。
が「ナイス!」と言っています。

2024年4月の感想・レビュー一覧
11

ゲオルギオ・ハーン
ネタバレなかなか全容の掴めない一連の事件群の解決編。登場人物の多さに苦労したが、最後まで読むと「あの話はこのことを指していたのか」と気付き、スケールの大きなストーリーだったことに感動さえする。大佐の仕掛けたゲームの構図を思い浮かべた時に聖杯戦争を連想してしまった。黒幕連中の性格のひねくれ具合と翻弄される人々の素朴さが対象的なのも面白い。関口君はひどい目にあったが、あの解決の場にいたら勝手に錯乱してなにをしていたか分からないので牢屋にいた方が一番安全だったのかもしれない。京極先生は優しい。
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ゲオルギオ・ハーン
先生!シリーズ6作目。メインは鳥取県芦津のモモンガプロジェクトの話だが、それ以外の話も読みやすくて面白い。個人的にはコウモリの生態の話が特に面白くて、冬眠中のキクガシラコウモリはぶら下がった場所をまったく変えないが、洞窟の引っ越しは行うそうだ。どうしてそんな活動がベストなのか考察してほしい気持ちはあるが、本書は全体的にライトな研究日誌という感じなので詳しいことは他の本を読んで調べることにしたい。生態調査の資格をもっているのが先生だけなので希少動物に触ることはできないということは知らなかった。
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ゲオルギオ・ハーン
地図の読み方や地名の由来にまで話を広げた一冊。地図に興味を持てたし、地図から得られる情報が自分が想像していた以上にあったのが印象的だった。私は地方で車を運転していろいろな場所に入るが、初めて入る場所もあり、ナビの情報だけだと「あれ、どうしてこんなルートを通るのだろう」「なんか着くかどうか不安だな」と思うこともあるので本書を読んで地図帳も車に置いておいた方が良いのではと思うようになった。著者は地図からさまざまな情報を読み取り、行ったことのない場所でも地形を把握できる様子、なんだかとても羨ましいと思いました。
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ゲオルギオ・ハーン
ネタバレ『推し活』と聞くとなんだか明るいイメージを持っていましたが、本書は推し活は「一方的なコミュニケーション」とであると喝破していることに戦慄しました。主人公のあかりはアイドル上野真幸を推している女子高生。その上野がネットで炎上し、彼がアイドルの座から転落していくことと連動し、彼女の人生も悪い方向へ進んでしまう。連動と書いているが、彼女とアイドルの上野には直接的な接点はない。上野は子供じみている印象さえあり、炎上直後の人気投票での呑気な発言、解散発表のフライング報告などファンの神経を逆なでしている。
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ゲオルギオ・ハーン
国鉄の歴史だけでなく、その前後の歴史も解説した一冊。客観的な視点に徹していて、ポイントを明確に示して解説してくれているので読みやすい。鉄道事業は国家の政策と深く関わるため、政治の影響を受けやすい。生まれたばかりの明治政府は金も技術もなく、鉄道網を整備するには民間の力を借りる必要があり、数多くの私鉄が誕生する。しかし、そのままにしては効率が悪く、国防上も適切ではないとされ、国家により運営することが目指されます。1906年には鉄道国有法が成立し、主要な鉄道は国家が運営するとされます。
ゲオルギオ・ハーン
2024/04/19 01:40

戦後になると急激なインフレの影響を運賃に反映できない国鉄の影響は悪化、植民地から引き上げてきた鉄道関係者が入ってくるととてつもない過剰人員となる。待遇改善を求めるゼネストの動きは出てくるとGHQは公社化を指示しますが、これが国鉄の経営が歪な形になる原因となります。というのも独立採算制としながら、予算や運賃の決定は国会を通す必要があるという役所と企業の中間のような曖昧な運営体制になったからです。採算は悪く、設備投資も思うようにできないということで時代が下るほど時代遅れになっていきます。

ゲオルギオ・ハーン
2024/04/19 01:43

本書は歴代国鉄総裁の悪戦苦闘や経営上の問題点を簡潔明瞭に書かれている他、政治に左右されて混迷していくさまも分かります。単純な国鉄史ではなく、経営学のケーススタディ本としても読める優秀な一冊だと思いました。

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ゲオルギオ・ハーン
タイトルどおり日本の遊戯の歴史を書いた一冊。遊戯といっても幅が広く、研究の壮大さを感じる。実際、囲碁の歴史、将棋の歴史というものはあるが横断的に取り扱ったものはないため苦労されたとか。双六や将棋が平安時代からあったことに驚くが、本書は遊び方だけではなく博打や遊んでいた人々の日記やその様子を描いた絵から遊びの背後にある価値観や文化についても考察していて面白い。遊戯はそのスリリングさをあげるためなのか平安時代にはすでに賭けるという要素が加わり、朝廷による禁止令が幾度も出されている。
ゲオルギオ・ハーン
2024/04/13 22:08

道具がない庶民たちも身近な道具を使ったりして遊びを生み出す。経済成長し、庶民たちも市場で物を買えるようになると貴族や豪族たちが遊んでいる将棋などを道具やルールを簡略し、みんなで遊びやすいようにしているのは製品開発の話のようで面白い。海外からカルタやトランプ(プレイング・カード)が入ってくると遊べるゲームの種類が増えていく。麻雀は明治時代からの参入で後発組もいいところだが、競技人口は囲碁よりも多く、将棋と同じくらいだそうだ。

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ゲオルギオ・ハーン
本書はサイコロの出る目や地震の発生確率など一見法則性なんてないようにみえるものを題材に確率や統計の正しい考え方を分かりやすく解説し、正規分布や「べき乗則」の正しい用法や誤って使われている例を紹介している。誤って使われる原因にも踏み込んでいるのも良い。分かりにくいとされる「モンティ・ホールの問題」についても「ハズレを示されてから変更して選んだほうが有利」かを簡潔に示してくれるうえにどうして誤解されるのかも教えてくれる。本書で誤りが指摘されている『歴史はべき乗則で動く』を買ってあるんだけどどうしようか...。
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ゲオルギオ・ハーン
シリーズ5巻目。欧米との対比になるかと思いきや文献の信憑度が低いこともあり、分析の面では歯切れの悪い内容になっている。軍隊としてはモンゴル軍が中心、取り扱う戦いは元寇、文禄・慶長の役が中心となる。物語的に書かれている文献を参考にしているため著者たちも懐疑的に分析している。そこで残っている武器や防具などから技術面に注目して書くのはユニークだが、評価が辛辣で欧米に比べて稚拙だったとしている。兵科別の評価も厳しく、騎兵はモンゴル軍のおかげで高い評価が出ているが、他の兵科はあまり良くない。
ゲオルギオ・ハーン
2024/04/12 00:49

シリーズを通して読むと東洋の軍隊は複数兵科を組合せて運用する視点が弱いと感じる。そのため、モンゴル軍を除くと歩兵がずっと戦いの中心になっていると指摘している。火器の発展がとても遅いのもシリーズで読んだことでよくわかった。ただ、本書(東洋編)の悪いところは参考文献に対するスタンスがブレることが多々あった。兵器の構造を冷静に分析して運用を想像して記述に疑問を投げかけたかと思えば、戦国時代の日本で近代的な火縄銃の一斉射撃をしていたとするなど俗説を額面通り受け取って書くところもあり困惑させられることもあった。

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ゲオルギオ・ハーン
キリスト教入門書。キリスト教諸派の違いや信者としての生活の違いをまとめた一冊。それぞれ違いが分かることは知っているけど、具体的に価値観などがどう違うか、どういうポイントを見ると違いを判断しやすいかを書いている。組織形態が異なっているのは面白く、監督制により統制力を重視するカトリックや聖公会(イングランド)。それよりは緩やかながら各教会から代表者を出して総会を開く長老制のメソジスト、長老派、ルター派の一部。歴史的に若いプロテスタント諸派は各教会が独立して活動、必要があれば他の教会と連携する会衆制がメイン。
ゲオルギオ・ハーン
2024/04/09 14:22

ちょっと怖いイメージのあった救世軍だが、軍隊の制度をアレンジして取り入れているくらいで活動はけっこう和やか。女性の起用にも積極的でかなりイメージが変わった。面白いのは教会は欧米では社交の場としても利用されたため、単純にお祈りと説教の場ではなく、「普段はなかなか会わない人とのコミュニケーションの場」「助け合っていく相談の場」など生活の一部となっていること。移住や旅行などで本来の宗派ではない教会に行くこともそれほど珍しくないという(受け入れてもらえるかどうかはその宗派、教会次第だが)。

ゲオルギオ・ハーン
2024/04/09 20:02

本書は翻訳家の方が利用しやすいように索引があり、文字だけではわかりにくいこと(服装の違いや独自の道具、十字を切る時の手の形など)は親しみやすいイラストで解説しているので分かりやすいので教会を舞台にした小説や本を読む時に参考図書として活用していきたい。

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ゲオルギオ・ハーン
ネタバレ魔力が衰えた世界で魔術師たちをマネジメントする勇敢な少女ジェニファーの物語の第2巻。1巻より世界観が整理され、場面構成も分かりやすくなったように感じられて読みやすく、面白かった。本筋は魔法で金儲けを企む国王とそれにつけ込む『驚異の』ブリックス率いるiマジック社との魔術合戦(直接戦うわけではなく、橋の再建工事で競う)。それにいくつものサイドストーリーを絡めて重厚な物語にしている。パワーアップした魔術師もいるが、それ以上に国王とブリックスの陰謀により苦難が続くので好転した時のカタルシスがとても心地好い。
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ゲオルギオ・ハーン
北欧神話。ゲームや漫画の影響で強力な武器を持つ厳格な強い神々というイメージがあったが読んでみると死への恐怖、傲慢さ、物欲など感情豊かな神々に驚いてしまった。自分たちが満足に使える武器が作れず、小人たちに製作してもらう。幻術に惑わされたり、策謀により手も足も出ないとここまで弱みを見せていいのかと感じる。一方で戦いにおける強さや団結力、規律を保つことの重要さを表現しており、当時のゲルマン人の価値観を感じた。各エピソードはメッセージ性が強く、物語を通して共同体の価値観統一を狙っていたのではないかと思いました。
ゲオルギオ・ハーン
2024/04/03 12:00

バルドルの死についてはロキが謀殺したようなイメージがあったが、死の予感を感じまくっていたバルドルを思いやって「絶対に危害を加えない宣言」を生きとし生けるもの全てに誓約させる、いたずらっ子ロキは「絶対なんてない」と、フリッグに質問すると「幼いヤドリギ」だけは言葉がわからないので宣言していないということで盲目のヘズにヤドリギを投げさせるとどうなるかと実験した結果、バルドルは死んでしまう。みんなから責められるけど、ロキが「いや、神族なのにヤドリギで死ぬとか思わないでしょ」と怒るのはなんだか頷いてしまった。

ゲオルギオ・ハーン
2024/04/03 12:08

バルドル復活を願うアース神族は冥界の支配者ヘル(ロキの娘)と交渉して、条件をもらうんだけど女巨人セックが泣かなかったので失敗。ワルキューレたちにセックはロキが変身した姿だから、ロキが意地悪したと言いがかり(本書では言いがかり説をとっている)をつけられる。それで幽閉されるが、息子二人の片方を狼に変身させられて、もう片方を殺させ、その腸を鎖代わりにするという残酷な仕打ちを受けるロキが可哀想過ぎる。そら、アース神族と敵対するよ。

が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2018/10/16(2036日経過)
記録初日
2018/07/10(2134日経過)
読んだ本
1169冊(1日平均0.55冊)
読んだページ
381118ページ(1日平均178ページ)
感想・レビュー
1169件(投稿率100.0%)
本棚
20棚
性別
血液型
B型
自己紹介

興味のあった本を読んでいく。ジャンルはいろいろ。社会科学、自然科学、小説、経営関連をベースにバランスよく読むように『読んでる本リスト』を編成しています。上記以外のジャンルでも面白そうだと思った本は読むようにしています。

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