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2024年4月の読書メーターまとめ

のざきち
読んだ本
10
読んだページ
3859ページ
感想・レビュー
10
ナイス
402ナイス

2024年4月に読んだ本
10

2024年4月にナイスが最も多かった感想・レビュー

のざきち
ネタバレ神山藩で郡方を務める高瀬庄左衛門は、五十を前に妻を亡くし役目を息子の任せ趣味の絵を描く日々を送っていたが突然事故で息子も亡くし、残された息子の嫁・志穂と手慰みに絵を描くようになる。そんな寂寥と悔恨が漂う日々を過ごす中、思いがけず藩の政争に巻き込まれ庄左衛門の運命は大きく動きはじめる...母の終活の一環で貰い受けた一冊。庄左衛門が理不尽すぎる運命に惑わされながらも武士の矜持を持ち続ける姿勢に寧ろ美しささえ感じます。また人物や風景の描写もしっとりと心に沁み渡ります。時代小説に疎い人にも読んで欲しい作品です。
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2024年4月にナイスが最も多かったつぶやき

のざきち

2024年3月の読書メーター 読んだ本の数:14冊 読んだページ数:5131ページ ナイス数:602ナイス 新年度のスタートですね。公私とも無理せず落ち着いて過ごせたら…★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/976665/summary/monthly/2024/3

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2024年4月の感想・レビュー一覧
10

のざきち
ネタバレある匿名の電話が縁で「私」はジャック・フットレルの娘から、彼と妻が乗船したタイタニック号で発生した驚くべき殺人事件の話を聞かされる。「運命の日」までにフットレルは事件を解決できたのか...タイタニックを舞台にしたミステリと言えばエンタメ色に溢れた「エヴァ・ライカ―の記憶」が思い浮かびますが、こちらは実在する登場人物という趣向の通り歴史考証を重視した物語。探偵役がフットレルということもあり「思考機械」のような美しい論理的な推理を期待しましたが、真相はありきたりでミステリ的には残念ながら今一つでした。
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のざきち
ネタバレエラリーは空港で偶然出会った旧友ジョニーの誘いで父クイーン警視と共に彼のライツヴィルの別荘で休暇を楽しむことに。ジョニーはそこで三人の別れた妻達を呼び集め、遺言書の書換を発表しようとしていたその前夜、何者かに撲殺されてしまう。死に際にエラリーに「ホーム」という言葉を残して...現場の遺留品だった女性達の持ち物をめぐる論理的考察は往年のEQを彷彿とさせますが、ダイイングメッセージはあと一捻り欲しいところ。初読の中学生の頃は結構真相に驚いた記憶がありますが、今の時代だとありきたりに思えてしまうかもしれません。
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のざきち
ネタバレ両親を事故で失い母方の実家の村に引き取られた中学1年生のタクマ。村では魔術崇拝者の祖父が密室の蔵で不可解な死を遂げ、それ以前にも女三人を襲った残虐な斬首事件が起きていた。二つの死は祖父が召喚した悪魔の仕業なのか?そしてタクマの前でまたも残虐な斬首事件が…「悪魔の因習に囚われた村」の不可能犯罪と連続殺人。横溝+カーの世界観に驚天動地の大トリック(バカトリックかも)!そして最後に物語そのものが壮大なラブレターなことに気づかされ青春ミステリの余韻を残す、正に面白さが詰め込まれ過ぎた凄い作品。もっと読まれていい。
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のざきち
ネタバレビーコン街に住む株成金サットンからパーティーに招待された顧問弁護士アンダーウッド。日頃からサットンの言動には閉口していただけに招待客の一人である名士ミセス・アーンセニイへの崇拝の態度には違和感を覚えていた。やがてサットンは彼女と共に二階へ姿を消したが、程なくして女性の叫び声と共に射殺体で発見される…1930年物。スカーレットのデビュー作。解説にもある通り今読むとしっくり来ない二重密室ですが、敢えて犯人特定のロジックの為の手段として用いているのが注目点です。いい意味での典型的なクラシックミステリでした。
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のざきち
ネタバレ本書は怪盗ニックのライバルである女怪盗サンドラが登場する作品をまとめた短編集。今回「なぜ盗むのか」「どうやって盗むのか」という基本線は変えず、元女優の美人泥棒というキャラクターを加えシリーズに変化を持たせようとしたのかなと想像したりします。推しはホックの別キャラであるレオポルド警部とニックががっぷり四つで対決する「レオポルド警部のバッジを盗め」。それにしても巻末に本シリーズのチェックリストが掲載されてますが、EQMMを中心に1966年から2004年まで(当時)よくぞ永きにわたり続けてくれました!
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のざきち
ネタバレ神山藩で郡方を務める高瀬庄左衛門は、五十を前に妻を亡くし役目を息子の任せ趣味の絵を描く日々を送っていたが突然事故で息子も亡くし、残された息子の嫁・志穂と手慰みに絵を描くようになる。そんな寂寥と悔恨が漂う日々を過ごす中、思いがけず藩の政争に巻き込まれ庄左衛門の運命は大きく動きはじめる...母の終活の一環で貰い受けた一冊。庄左衛門が理不尽すぎる運命に惑わされながらも武士の矜持を持ち続ける姿勢に寧ろ美しささえ感じます。また人物や風景の描写もしっとりと心に沁み渡ります。時代小説に疎い人にも読んで欲しい作品です。
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のざきち
ネタバレウナギ漁のための大きな箱型の仕掛け罠の中で発見された地元大地主の撲殺死体。入口には外から錠がかけられ、鍵は被害者のポケットに入った密室状態だった…1967年物。「誕生パーティの17人」以来久々の「スウェーデンのカー」エクストレムの長編。前中盤まではフーダニット、「密室どうするの?」と思ってたら、ある事実を境に物語がハウダニットへと大転換した末に最後まで真犯人が二転三転する構成は秀逸。トリックもミスディレクションにまんまと騙されました。また訳文も「誕生パーティの…」より格段に読み易く大満足なミステリでした。
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のざきち
ネタバレ転落死したと思われた男の喉には無残な切り傷。しかしフラット5階の男の部屋は無人の上、玄関ドアは内側から釘と板で封じられていた。この不可解な密室殺人にテス・フォックス警部補とその異母妹の凄腕詐欺師セアラが挑む…密室殺人がメインに紹介されていて作中でもカー「三つの棺」が引用されてますが、内容は本格ミステリとは言い難いのでサスペンス物として読んだ方が面白さが感じられるかもしれません。一作目だからかテスとセアラの関係が個人的にはまだしっくり来ないので、今年刊行予定の次作に期待したいと思います。
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のざきち
ネタバレ有栖川有栖氏が、極めて入手困難な古今東西の名作ミステリ10作品を集めた作品集。「五十一番目の密室」以外は初読ですが、どの作品も本格愛に溢れた作品ばかり。ありがちな「こんなに上手くいくかなぁ?」の素朴な疑問を挟まず素直な気持ちで(笑)読むのがお薦めです。推しはワトソン博士をはじめ偉大な名探偵たちの助手を務める引き立て役たちが一堂に会し迷推理を展開するハイデンフェルト「引き立て役倶楽部の不快な事件」とサッカレイ・フィンの名推理が炸裂するジョン・スラデック「見えざる手によって」。
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のざきち
ネタバレふとしたキッカケで鉄道会社の保安官となったグスタフとオットーの兄弟。サンフランシスコへ向かう大陸横断列車に乗りこみ、列車強盗団から乗客と鉄道会社の財産を守る任務だが手荷物係が何者かに殺害される。その後強盗団の襲撃も許すが何も取らずに逃げ去った…シリーズ第二作。個人的には前作を凌駕する面白さ。本格テイストは薄まりましたが、本シリーズの特徴である西部劇とミステリの融合がより自然にまとまっていて、登場人物の造型や提示される多くの謎、終盤の手に汗握るアクションも相俟って上質のエンターテイメントに仕上がってました。
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ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2019/02/18(1913日経過)
記録初日
2016/12/11(2712日経過)
読んだ本
1224冊(1日平均0.45冊)
読んだページ
471684ページ(1日平均173ページ)
感想・レビュー
735件(投稿率60.0%)
本棚
11棚
性別
血液型
A型
自己紹介

2019年2月から利用しているミステリ好きな一般人です。

【感想】
自分の備忘録も兼ねているので基本的には「あらすじ」「感想」の2部構成にしています。255字以内にまとめるのは常にしんどいです。
「〇〇○へのオマージュ」もネタバレに該当するという意見が存在することをこのサイトで初めて知りました。迂闊に帯の宣伝文句やあらすじも書けないのでネタバレフィルターは常にオンです。

【ナイス】
自分にとっては「感想を読みました」の足跡です。

【好みのミステリ】
本格ミステリ、特に海外のクラシックミステリが好みです。中高生の頃から読み続けてますが、まだまだ未知の作品が埋もれていると想像するだけでワクワクします。

【苦手なミステリ】
叙述トリック(帯の「驚愕の最終章!」読み始めると登場する「私」「名前がカタカナか名字のみ」これらが揃うだけで…)と特殊設定に依存したミステリ。
ただ、この苦手な設定を克服させてくれるような凄い作品を待ってもいます。

【お気に入り・お気に入られの皆さま】
いつも貴重な感想・レビュー・コメントをありがとうございます。2024年もよろしくお願いします。

(2024.1.3)

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