著者は、サイエンスライター。この本では、アノマロカリスや三葉虫といった５～２億年前の古生代の生物を、１５０点以上のカラー画像を使って解説しています。貴重な化石の写真を数多く掲載している点が特徴的で、珍しい化石の発掘時の驚きや感動が伝わってきます。また、２０２０年に報告された指のある肉鰭類(シーラカンスの仲間)の化石の話題など、最新の情報が反映されているのも古生物好きには嬉しい点です。カンブリア紀の眼の誕生が爆発的進化につながったという、光スイッチ説に興味があるので、次はその関連本を読んでみたいと思います。

１９８２年に発表された、カズオ・イシグロの最初の長編小説、「遠い山なみの光」を読みました。長女を自殺で亡くした主人公のエツコは、戦後の長崎での思い出を語ります。最も重要な点は、本心を明らかにしない主人公が、終盤に一度だけ、”you"と言うべきところを、”we"と言い間違える場面で、この一言で主人公の本心と、隠されていた真実のストーリーが明らかになります。しかし、日本語の翻訳では、肝心の主語が省略されているらしく、作者の意図は伝わらず、不思議なホラー小説としか読めないようです。良い作品なのに残念です。

著者は、サイエンスライター。この本では、アノマロカリスや三葉虫といった５～２億年前の古生代の生物を、１５０点以上のカラー画像を使って解説しています。貴重な化石の写真を数多く掲載している点が特徴的で、珍しい化石の発掘時の驚きや感動が伝わってきます。また、２０２０年に報告された指のある肉鰭類(シーラカンスの仲間)の化石の話題など、最新の情報が反映されているのも古生物好きには嬉しい点です。カンブリア紀の眼の誕生が爆発的進化につながったという、光スイッチ説に興味があるので、次はその関連本を読んでみたいと思います。