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2024年4月の読書メーターまとめ

ちゑ
読んだ本
10
読んだページ
4162ページ
感想・レビュー
10
ナイス
505ナイス

2024年4月に読んだ本
10

2024年4月のお気に入られ登録
1

  • kokada_jnet

2024年4月にナイスが最も多かった感想・レビュー

ちゑ
ネタバレ不可解で凄惨な事件。容疑者候補の怪しげな人々。それが単純には結びつかず、なぜ事件が起きたのかを地味に地道に捜査するエーレンデュル捜査官シリーズ。その仄暗い真相と内省的な彼の言動は心を疼かせ、頭を抱える結末はクセになる。今作、彼は不在。気落ちしながら読み始めるが、エリンボルク主導の捜査も味わい深かった。警察官として母として悩みを抱えた彼女の存在は現実的で、なにより取り調べ時の直球の物言いが(是非はともかく)レイキャヴィクのもやを吹き飛ばすようだ。とは言え、クソ男絡みの事件の真相がわかっても気分は晴れない。
が「ナイス!」と言っています。

2024年4月にナイスが最も多かったつぶやき

ちゑ

毎年のことながら花粉症でイライラ憂鬱な暮らしを余儀なくされる3月。そんな中、しっとりと心穏やかな毎日にいざなってくれたのはアレン・エスケンス。すっかりこの世界観に惚れ込んでしまったよ。皆さま、いつもありがとうございます。本年度もよろしくお願いいたします。 2024年3月の読書メーター 読んだ本の数:10冊 読んだページ数:4155ページ ★先月に読んだ本一覧はこちら→ https://bookmeter.com/users/1076924/summary/monthly/2024/3

Shintaro
2024/04/01 11:18

エスケンスいいわ~、最高っす!

ちゑ
2024/04/01 19:17

٩( ´◡︎` )( ´◡︎` )۶ Shintaroさんお仲間ですね。最高っす!

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2024年4月の感想・レビュー一覧
10

ちゑ
ネタバレWWⅡ、ヨーロッパ戦線の終戦前後。イギリスの捕虜収容所に収監中の奇妙なドイツ人捕虜の過去を遡るミステリ。奇妙な…数奇な…と、ミステリファンをこちょこちょくすぐる惹句にのせられたものの、のれなかったというのが本音。収容所の中で周囲から一目置かれている存在の捕虜を訝り、当局側が策を講じてその理由を探るところまではワクワク。3国間の微妙な関係も含めて陰謀諜報のスリルを勝手に期待した私が悪い。数人の語りべと捕虜との各々のエピソードを繋げてようやく捕虜の奇妙たる所以がわかるちょっと長閑な謎解き、なにかと物足りない。
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ちゑ
ネタバレ月イチ水滸5。まだ5巻なのに山場が多すぎて、こんな感じがまだまだ続くのかと思うと嬉しいけれどしんどい。「豹子頭林冲、着到」「父を見ておけ」「もう、赤い名は増やさん」…台詞だけを並べると薄っぺらいのに込められたドラマは胸熱。淡白平明な言葉がテンポよく繰り出され、積み重なったそれらが涙を誘う。にしても、ツッコミたくなるのは宋江。魯智深や楊志が大変な時にのんびり魚釣りとか、足にケガとか。あんたは子どもか!波乱に満ちた今作は、今後の楊令の成長を北方水滸前面に押し出す第一歩となるのか。志水辰夫氏の解説も面白かった。
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ちゑ
ネタバレ不可解で凄惨な事件。容疑者候補の怪しげな人々。それが単純には結びつかず、なぜ事件が起きたのかを地味に地道に捜査するエーレンデュル捜査官シリーズ。その仄暗い真相と内省的な彼の言動は心を疼かせ、頭を抱える結末はクセになる。今作、彼は不在。気落ちしながら読み始めるが、エリンボルク主導の捜査も味わい深かった。警察官として母として悩みを抱えた彼女の存在は現実的で、なにより取り調べ時の直球の物言いが(是非はともかく)レイキャヴィクのもやを吹き飛ばすようだ。とは言え、クソ男絡みの事件の真相がわかっても気分は晴れない。
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ちゑ
ネタバレポツダム宣言受諾から2年。GHQの介入のもとに新しい日本が形成されつつある時代の混沌が真の主役。戦場で捕虜となり日本兵に斬首された兄の仇を討つために来日した英国軍人が見た日本の舞台裏こそが面白い。敗戦を経て新たな活路を見出そうとする日本という国の奔走、GHQの二枚舌、在日朝鮮人やヤクザの台頭…それぞれが利を求めて右往左往する俄狂言。戦後の強かな処世術を思い知る。それもこの臨場感があっての気色。紫煙のけむる逼迫した当時の空気を読み手の前にぶちまけた作者の技に感服。鼻息の荒い男たちに紛れて光る女性陣には乾杯!
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ちゑ
ネタバレ酸いも甘いも噛みわけたばーちゃん達の活劇や蘊蓄のある言葉にも耐性がついてきたはずなのに、今度のワニ町はその上をいく笑いと感動あり。ハリケーンと共にやってきた災厄に立ち向かい、解決に導くスリリングな展開は本格派ミステリの風格。災害で混乱した町での贋札騒動に加え、フォーチュンがワニ町に来る原因となった敵の追っ手も接近中。その上、身バレ問題も…。こんな日が、いつかは来るとわかっていても、これはせつないよ。これまであまり存在感がなかったフォーチュンのCIAの相棒ハリソンが、いい感じの登場で好感度上昇中。
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ちゑ
ネタバレ長年見てきた駅貼りの手配写真。極左暴力集団の顔写真が一つ減る。その裏で公安警察はどんな役割を担ったのか。そんなことを時々考える。警察小説を読むと公安が度々登場するが、その仕事は謎めいている。そこにきてこの1冊。県警の元公安刑事が爆殺され、遡ること30年。1989年、大学生〈僕〉が公安の犬として、あるオペレーションに関与するが失敗。そこに起因する何かが、今も尾を引いているようで…。公安刑事になった〈私〉が捜査上知り得た復讐と裏切りの歴史は、また闇に葬られるのか。革命云々というより公安ものとして面白く読んだ。
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ちゑ
ネタバレ社会に迎合するような記事ばかりの新聞社を去り、自ら雑誌の創刊者となった人気記者ドーラン。彼の頭の中にあるのは、腐った世の中に対しての怒りだけ。それを原動力に告発記事を次々に発表するが、当然、各方面から圧力がかかる。どちらを向いても敵、敵、敵───。序から幕まで真っ直ぐ貫く憤怒にかられた男の美学。これだけは許せない、暴いてみせる…と飛び込んだ巨悪の先にある結末に、声にならない声が出る。1937年発表作の初邦訳だが古くはない。松恋さんの解説で女性キャラの謎も解けたし、考察の素晴らしさにも大満足。オススメだ!
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ちゑ
ネタバレ15世紀中国・明。遷都の策を練る父=帝の遣いで南京に向かう皇太子/朱瞻基だったが、到着直後に命を狙われ、北京に残る帝の命も危ういことを知る。さあ!目指すは敵の謀る凶事が15日後という期限つきの南京脱出、北京帰還。阻む敵を倒しながら共に行動するのは窮地で出会った個性豊かな男男女。追手も含めて登場人物には華、退場者にも見せ場がありワクワクには事欠かない。世事に疎い朱瞻基の学びの道行きでもあるこの決死行、後の統治者としての成長物語とも言える。故事や詩文を多用して憂愁のロマンまで付加した冒険歴史サスペンス。最高!
が「ナイス!」と言っています。
ちゑ
ネタバレ初期作の初邦訳。作者は世界の広さを感じさせることなくアメリカ南部の貧困街に兄妹をポンと置く。社会から隔絶した存在の2人は無知だ。近親相姦で生まれた赤ん坊を、妹に無断で置き去りにした兄と、その意図を想像することができない妹。その噛み合わなさと感情の発露に乏しい会話にいたたまれなくなった。のちに2人は別々に旅に出るが、各々が出会う人間は慈愛深いのか無慈悲なのか、善か悪か。二元論的に考えさせられ、埋められた多くの寓意も熟考の余地あり。宗教的知識をもって挑まねばマッカーシーは読み解けない。面白いけど難しい。
が「ナイス!」と言っています。
ちゑ
ネタバレ本筋だけでお腹いっぱいなのに、サイドストーリーは別腹。特捜班メンバーのプライベートも逐一詳細に描かれ、慣れるとこれも面白い。三部作ということで、後々それが活きるなら許容範囲だ。連続猟奇殺人事件については、時折挟まれる少年の過去パートがこんな形で繋がるとはやるせない。時間と共に匣の中に満ちてくる恐怖と絶望は計り知れず、煌びやかなイリュージョンの道具としての匣が、悍ましくも効果的に使われていて印象に残った。奇術にも通じるメンタリストと潔癖症の女刑事の組み合わせ…意外に合うことがわかって、次作も期待できそうだ。
が「ナイス!」と言っています。

ユーザーデータ

読書データ

プロフィール

登録日
2019/12/19(1618日経過)
記録初日
2019/12/20(1617日経過)
読んだ本
799冊(1日平均0.49冊)
読んだページ
294661ページ(1日平均182ページ)
感想・レビュー
674件(投稿率84.4%)
本棚
16棚
自己紹介

2019年12月から、お世話になっています。
子供の頃、デュマの『モンテ・クリスト伯』を読んで以来、本の虜。沢木耕太郎は若かりし頃の私のバイブル。『高熱隧道』を筆頭に吉村昭はその名を目にするだけで心が震え、山本周五郎は『さぶ』に始まる人生の道標。
自己啓発本とホラーは苦手ですが、なんでもニュートラルに読みたい派。

読メを知る前の5年程の本は、思い出しながらボツボツと登録していますが、それ以前のものは、遠い記憶の中だけに…。

本と映画と音楽好き。老眼鏡のお年頃。よろしくお願いいたします。

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